紙の本
成長過程の人類
2003/05/11 07:32
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:比加理 - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本は同シリーズの「カウントダウンエンブリオ炎上」の前編にあたる。「〜炎上」を読む前に、まずこちらを読まないと、せっかくの幕引きも感動が薄くなってしまうので注意して欲しい。
前後編という扱いだが、二冊手に入れる価値はある。
見所は、各章ごとに冒頭にある一行詩。詩と呼ぶと語弊があるかも知れないが、これがまさにエンブリオ、さらにはすべての生き物に対するメッセージのような存在となっている。
ちなみに、この詩は後編にも受け継がれ、しかも嬉しいことに、後編の最後のページに見開きで詩が載っている。それだけでも「エンブリオ」の読者としては嬉しい。わたしの場合は、読後の印象がさらに強くなった。
この本は、「最強」と「侍」の邂逅編とでも呼べばいいかも知れない。
「最強」は言葉の通りすでに敵もなく、だからこそ物足りなさを感じている。一方「侍」は、自分の力が至らないばかりに苦悩する。
「エンブリオ」は「生命の胚芽」と言う意味合いもあり、殻を突き抜ける——本書では「突破」という表現を使っている——ことによって、ひとつの段階をクリアするというイメージだ。
殻の中に詰まっているのは「可能性」。だが、その可能性を開花させることができるかどうかというのは、本人次第だ。
読後、そんな印象を持った。丁度悩んでいた時期でもあったので、この本に出会えて、少し吹っ切れた。いい意味でポジティブに切り抜けられたと思う。
ブギーポップらしいシリーズで、これまでのシリーズが面白いと思った人は、まず間違いなく楽しめる。
紙の本
下巻を読みたくなる
2001/10/03 20:49
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:furu - この投稿者のレビュー一覧を見る
今回の題名の一部にもなっているエンブリオは、精神生命体なのか?携帯ゲーム端末に宿っていてその持っている人に特殊な能力を与えるという、奇妙な、そして凄い力を持っているように・・・思う。自分が読んでみてそう思ったんだが。
それより亭と正樹の師匠とはいったいどんな輩なのだろうか。見てみたかったりもする。下巻の炎上ではいったいどうなるんだろうかなぁ〜。
フォルテッシモはブギーポップと対決することになるのであろうか?いや、あるんだろうなぁ、しかしあのサムライ(謎)が復讐?かどうかはわからないが、かなり〜〜〜〜だし。
とにかく、エンブリオを巡る本当に死闘だ。
投稿元:
レビューを見る
フォルテッシモとイナズマ(亨)の戦いにはどきどきしました。正樹の命がどうなるかも。
亨が正樹のところを訪れるシーンが良かったと思います。二人の再会の約束は果たされるのでしょうか。そのとき、二人はどのように成長しているのか、楽しみに思います。
それとある人間に能力が発動していた、というところでは見事に驚かされ、そして最後のフォルテッシモが登場するシーンではくすりと笑わされました。ブギーポップシリーズはやっぱり面白いなあと思わされた作品です。
投稿元:
レビューを見る
2巻構成の1冊目。
私的に、統和機構の最強さんこと、フォルテッシモとイナズマの対決が見所だと思います。
投稿元:
レビューを見る
2010/02/15
シリーズを着々と消化中。小説の説明口調の文章が苦手だがこれはシリーズ集めるのに費用を出し惜しんでないので面白いって事なのだろな....
投稿元:
レビューを見る
まだ読み手のほうからも
「断片」としか映らないのは
前後編だから致し方ないですね。
強さを求める一人の男。
そして謎の力を持った携帯型ゲーム。
フォルテッシモと言われる統和機構最強の男。
そして、ブギーポップ。
まだ点と線とではつながりません。
しかしつながるのが楽しみです。
投稿元:
レビューを見る
イナズマとフォルテッシモが闘う話。
イナズマが良いのだね。
だいぶ忘れてしまったので、また読みたいと思う。
投稿元:
レビューを見る
最強さんとイナズマ初登場。バトル展開がメインになると、読者がブギーポップに求めていたものとちょっとズレてしまうような気も。
投稿元:
レビューを見る
この本は前編・後編とあるうちの前編だったんですね。
よかった、最後が全然腑に落ちなかったから。後編では正樹のこと、そしてエンブリオの謎が明かされるのを期待してます。とはいっても前編だけでも楽しむことはできました。
潜在能力を引き出すアイテム。なんだかどこかで見たことのある設定のような気がしないでもないんだけども、超能力いっぱいの世界は楽しかったです。ただ、エンブリオの声を聞ける人が多すぎるような気もしたけども。だって、エンブリオを手にした人のほとんどがその声を聞いている気がする。でも、よく考えてみれば潜在能力なんて誰にでもあるものだから当たり前の結果なのかな。
今回は正樹の活躍ぶりと、いい意味での"最強"の不安定さが印象的でした。 "稲妻"も、キャラクター的に憎めなくて好きですし。テンポがよくてすらすら読めるのが嬉しいです。とにかくまずは、後編を読んでみないことには全体的になんとも言えない、といったところでしょうか。
投稿元:
レビューを見る
可能性を秘めた人を突破させることのできるしゃべるゲーム機「エンブリオ」と統和機構最強の刺客「フォルテッシモ」、そしてそれに相対するサムライ亨。
警察沙汰とか結構大事になってしまったけど結局ウヤムヤのままなのかな
投稿元:
レビューを見る
“最強”と“稲妻”。
宿敵同士となる二人の出会いと対決を描く。
ブギポの異能バトル面が強く出ている作品。
投稿元:
レビューを見る
感想
人の異能を開化するようなツールがあったら、一も二もなく僕は飛びつくだろう。そして、奇異な能力を手に入れて後悔する。先がわかっているにも関わらず、先が終わっているにも関わらず、手を出してしまうのは、それほどにそのものが人を惹きつける魅力を持っているからだろう。
何はともあれ、早く続きが読みたい。
投稿元:
レビューを見る
今回はまだエンブリオ炎上と話が続く為全ての伏線が回収されたとは言いづらいが、話が全体的に分かりづらい。特にフォルテっシモの能力の想像が自分には出来なかった。プギーポップシリーズの中では、戦闘は今回一番派手で警察官とはいえ一般人の能力を持たない人をここまで巻き添えにするのは初めてで驚いた。さらにブギーポップ自身もあまり登場せず、不運な三平の耳を切る行為しか主な戦闘シーンはない。この後の「エンブリオ炎上」にどう繋げてくるのかが楽しみだ。
投稿元:
レビューを見る
今年の初めに上遠野浩平作品ブックオフで大体揃えて、やっとイマココ。おっそw
ゆっくりペースで読んで、ペパーミントをダラダラ読んでから、更に期間が空いてやっと今に至る。
読み始めたら夢中になっちゃって、2日で読んだ。週末だったしね!
バトルがダラダラ続くって意見もあるけど、2作目3作目と比較すると、大分私には読みやすくなってる!後半読むの楽しみだわ!
投稿元:
レビューを見る
「ブギーポップ」シリーズの第8弾で、「エンブリオ」編の前編です。
穂波顕子(ほなみ・あきこ)の弟の穂波弘(ほなみ・ひろし)は、携帯型のゲーム機で中年男と対戦し、「エンブリオ」というアイテムを入手します。ところが、エンブリオは人びとのなかに眠っている可能性を目覚めさせるという力をもっており、その回収をめざす統和機構の「フォルテッシモ」と呼ばれる青年と、統和機構に背いて行動する「ダイアモンズ」の争奪戦に巻き込まれることになります。
霧間凪と谷口正樹の師匠である榊原弦(さかきばら・げん)にあこがれ、「サムライ」をめざす高代亨(たかしろ・とおる)は、ダイアモンズの襲撃から穂波姉弟を守ります。彼は、戦いの相手の「死線」を見ることのできる能力にめざめますが、彼のことを本気で戦うことのできる相手と見たフォルテッシモとの戦いで、相手の強さをその身をもって知ることになります。
今回は、次巻での回収に向けて伏線を張っていく展開になるのではないかという予想を裏ぎって、登場人物たちが最初から派手に動きまわっており、飽きることなく読めました。このままの調子で結末まで突っ走っていくのか、思わぬ展開が用意されているのか、つづきが気になります。