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999に限らず、松本零士作品は漫画であると同時に詩です。それを僕はよく思います。999のテーマは人間の限りある命の美しさ。鉄郎の逞しさとメーテルの優しさに憧れて、そして独特の世界観やひとつひとつの物語の儚さが好きで、僕は中学時代かなり熱中して999を読んだものです(当時、地元の図書館が試験的に漫画を貸し出すようになって、そこで借りたのが999だったんですよね)。
「旅はまだ続く」という一文で終わった999が本当に連載を再会したときの驚きったらありゃしません。
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機械化人間の首なしのレジストさんと鉄郎の会話がよかった。
永遠の命の苦しみと悲しみを、レジストさんはしっかりと鉄郎に伝えてくれた人だった。
いつか鉄郎が助けに行く時がくればいいと思うけど、その時の鉄郎の体は人間のままなのか、はたして機械化されているのか色々と想像してしまう。
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“「どうしたの?」
「わすれちゃいけない人が上にとじこめられてるんだ………
死なない体の人って……限りある命の人間よりつらいことがあるんだね」
「……………………………
いつか時がきたら私が「洞窟の女王」に何をしに行ってきたか話してあげるわ……
惑星「洞窟の女王」に………………
鉄郎がもう少し大人になったらね」”[P.47]
「震動駅」
「たくさん星の大酋長」
「砂の海野ロンメル」
「絶対機械圏」
「マグネット駅の一族」
「かげろう気流」
“「ヤメル?車掌ヲ?自分カラ…ソレハドウイウ意味トウケトレバ?」
「おん出るんですよ
乗客のいない列車に車掌がいてもしかたがないでしょうが」
「ヤメルト999ニハ乗レナイ」
「そりゃそうでしょうよ
あたしゃやめて身投げでもしますよ
ずっと乗ってたかったんですがね もういいですわ はい
昔の銀河鉄道はこんなんじゃありませんでしたよ
アンドロメダに入ってからすっかりおかしくなりました では」
「……………………………」
「とめませんね……機関車もすっかり変わりましたね」
「……………………………」”[P.162]
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セリフが詩で
詩がセリフ
含蓄を感じる
絵があるけど漫画なんだけど
一つ一つの物語に
言葉に余韻を感じるよさ
自分の思い
自分の力
自分の意思
最終巻に繋がる