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紙の本
るきさん、マイペース過ぎて微笑ましい
2006/12/19 17:28
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:読み人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
AERAの日本のマンガ特集に関連した記事で、
荒俣宏さんが、高野文子さんのことを、「マンガでしか、表現できないことをやっている」と、言っていたので、そりゃ凄いと、興味を持ち、読んでみました。
メインの狙いは、「黄色い本」で、今回は、一応「黄色い本」への前ふりです。
この「るきさん」雑誌HANAKOに連載さられていたみたいです。
医療事務の計算業務を在宅でやっている、るきさん。
仕事はめちゃめちゃ手早く、一ヶ月の仕事を一週間でやっちゃいます。
るきさん、めちゃめちゃマイペースです。
図書館では、子供と本の奪い合い、趣味は切手集め、ギーギーいう郵便局の扉をいつも開け、欲しい切手を虎視眈々と狙っています。
手紙を出すという、友人のえっちゃんに、シブすぎる切手を渡し、
ちょっと嫌がられています。
流行にとらわれないファッションなので、昔の写真を見ても、るきさん、殆ど変化なし。
基本的に、御気楽なるきさん、OLのえっちゃんに成り変わることを夢想するエピソードも
笑っちゃいます。
(えっちゃんのお茶の評判をあげとくわよとか、
5時になったら帰ってもいいんでしょとか、言ってます)
ラストに(このパートだけ、恐らく単行本用に書き下ろし)
イタリアに現在滞在中という、るきさんからお便りが届きます。
相変わらずのるきさんの様子から、本当にイタリアに行っているのか、
ちょっと不明だったりします。
これ、高野さんが、こんな感じの人なのか、
流行や周りにとらわれずにこういう風に生きたいというテーマなのか、
あまりよく知らないので、ちょっとよくわかりませんが、
バブルは終わったかもしれないけどまだデフレ前のリッチな時期に描かれたはずなのに、
微笑ましくて、なんかいいですね、、。
紙の本
総天然色るきさん
2002/07/31 21:41
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:アカシア・ペコ - この投稿者のレビュー一覧を見る
まんが『るきさん』はオールカラーだ。文庫版だとなおさらお得感が増す。実は白地もけっこうあるけれど、目にやさしく配色されているので、ほとんどオールカラーだと言ってよい。色が記号として使われているような気もする。話ごとに色気がある。オールカラーだろう、おそらく。
さて、主人公・るきさんにはるきさんワールドがある。サザエさんにサザエさんワールドがあるように。るきさんはいつまでもるきさんのままである。ただし『るきさん』においては家族を意識させる描写が無ければ、団欒も無い。代わりに他者としてるきさんの友人・えつこさんが登場してくるわけだが、えつこさんにもえつこさんワールドがちゃんとある。パースペクティヴの異なる二人の生活観の並置は読者の生活観とも相対化されやすいから停滞感のどつぼには嵌まりにくくなっている(この感想は単行本で読むという事情にも関係するだろう)。ところが『るきさん』はあくまでまんがなのであり、まんがの枠のなかでは完全な停滞がたしかに続いている。だから『るきさん』が最終回を迎えるとき、るきさんはるきさんワールドをすてざるをえないのだが、「世界」と「わたし」とは依然ちかい場所にあるもので、それは読んでからのお楽しみ。
紙の本
日常を描く
2002/04/24 22:59
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:真 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「日常」のみを描いたマンガ。ほのぼのとした感じがいい。なぜ「ほのぼのとした感じ」がするかというと、それは一コマの情報量を見ればわかる。世間でいう「売れるマンガ」というのは、一コマの中に膨大な「情報」や「意味」を詰め込んだ作品が多いように思う。それに対しこの「るきさん」は、ど〜でもいいことにコマを使っていて、それがすごく「ほのぼのとした感じ」を作り出している。ここに何か変わった情報があるわけでもないし、特別な意味がこめられているわけでもない。ごくごくありきたりな独身女性二人の生活が、「普通」に描かれているだけだ。それなのに、この本を読むと、他のマンガにはないものを感じてしまう。それ以上うまく言えないので、ぜひ読んで欲しい。