紙の本
名作『マリーン』を含む3つの物語
2022/02/06 21:47
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投稿者:きゅうり - この投稿者のレビュー一覧を見る
表題『ゴールデンライラック』はその題名だけでも麗しい、激動の時代の長編。読んでみるまで短編だと思っていましたが、珍しく現実に即した、時代に翻弄されながらも誇り高くたくましく生きる女性の半生が描かれて読み応えがあった。ビリーが最後までですます調なのが気になる。
『ばらの花びん』は美しい弟をめぐる遊び心のあるお話。
そして『マリーン』。子供の頃、何度も何度も読み返した不思議なお話。小説で言えば『ジェニーの肖像』に似ているけれど『マリーン』のほうが好きなのは、なによりもマリーンの悲しい美しさにある。
電子書籍
美しい愛の物語
2017/05/05 18:09
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投稿者:pope - この投稿者のレビュー一覧を見る
ポーの一族と並んで好きな作品です。
グレンスミスの日記が好きな人にはオススメ。
銀行家の娘から父の病気で極貧生活に転落、精根尽き果てたところで優しい金持ち男爵と結婚。
戦争があり、子供を授かり、夫を亡くし・・・
そして最後に幼い頃から一緒にいたビリーと結ばれる。
初恋が実る美しい物語です。
紙の本
ちょっと物足りないかも
2002/07/14 07:50
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投稿者:ピエロ - この投稿者のレビュー一覧を見る
一クセも二クセもある萩尾望都の作品にしては、とてもストレートなラブストーリーです。こういうのって珍しいのでは?
決してつまんないワケじゃなく、読み応えも充分にあるのですが、少し物足りなさを感じてしまいます。「萩尾望都」と聞くと、ついつい高望みをしてしまうからなのでしょうね。困ったクセです。
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「みつけちゃだめよ」--「でも恋人ならいいわ」幼心のかくれんぼと大人への階段…希望は空にある…そんな漫画です。他に「ばらの花びん」、「マリーン」なども収録されています。
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「・・・ごめんなさい・・・ ごめんなさい・・・・・・ わたしを許してくれやしないわね?」「いったいどんな悪いことをしたんだい? わたしに」「あなたを一番愛してたわけじゃないのに結婚したわ」「そんなことはいいんだ わたしのほうは一番愛してたんだから」
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読んだ日:2006/05/23
買った日:2006/05/23
買った所:BOOK・OFF武蔵新城店
値 段:\105
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第一次世界大戦の時代が舞台のお話です。こちらはイギリスの話。ヴィクトーリアとビリーのドラマティックラブストーリーでなんだか映画を見ているような話の流れだった。
この文庫には表題作のほかに「ばらの花びん」と「マリーン」という短編漫画が入ってるんだけど、私はこっちの方が好きかも。
とくに「ばらの花びん」、ドタバタした感じが面白かった。
「マリーン」はラブストーリーなんだけどミステリアスなお話で面白かったです。
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表題作「ゴールデンライラック」が、素晴らしかったです。ヴィクトーリアとビリーの、紆余曲折した愛の物語。
「ばらの花びん」は、大事なところが1ページ抜け落ちていてほぞを噛みました。えええセザンヌとマルスはなぜ婚約破棄したの!?ポルトとファデッドが!?マルスとミシェルは!?お陰で、分からないところだらけです。。
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読んだ日:
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買った所:BOOK・OFF武蔵新城店
値 段:\\105
売った日:2009/01/12
売った所:BOOK・OFF向ヶ丘遊園駅前店
値 段:\\0(背日焼けのため)
登録日:2007/05/07 00:57:57
更新日:
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なんだろう。上手くいえないけど、この切なさは絶品。上手く説明できないけれど、時代なのかな。時間の流れや時代の流れ。それだけで物語になるのだ。
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少女コミックに三回に分けてこの作品が発表されたとき、私はまだ小学中学年だった。それでも、今読み返してみて、大方の本質を理解していたと気づくことができた。小学生も侮れない。
『風とともに去りぬ』を読んだときにどことなく既読感があったのはこの作品に出会ったのが先だったからだろう。しかしスカーレットと決定的に違うのは、金のために結婚した夫を、彼女は彼女なりに愛したことだ。きりきりと柳眉をあげて難局を乗り越えるヴィーの表情が秀逸。萩尾望都の絵の巧さにあらためて感動した。この頃の絵柄が一番好きだったな。
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最後の桑原知子先生のエッセイも読みたくて手に取った。
萩尾先生の感性は素晴らしくて、特に『ばらの花瓶』は歪んだ女性の在り方をよくあらわしている。そして、それは簡単には変わらないということも…。
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幼なじみの少年少女の人生を時代とともに描き出す。
最初と最後の対比が美しい。
まるで1本の映画を見るような気持ち。
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現実の困難に見出す夢と愛と。心が自分に向けられていないのを承知で大切にしてくれた人、独りになるかもしれないのを覚悟でその人の死後、去る。「それぞれの水はそれぞれで見つけなければならないものなのだった 自分のうちにあるものを」。あの短編では出てくる人皆が水を探しているんじゃないか。
過酷な現実を脱ぎ捨てるための技術が戦争に使われるが飛行の夢は消えないというモチーフで言えば、宮崎アニメ『風立ちぬ』より『ゴールデンライラック』の方が良かった。男女どちらかの夢や現実だけを一方的に描いていないからか、どうだろう。
タイトル通り、花の登場のさせかたも印象的。(「ゴールデンライラック」)
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ヒロインのキャラクターやエピソードが『風と共に去りぬ』を彷彿とさせる表題作と、やはり部分的に『風とともに去りぬ』っぽい(「私はまだ若いのに喪服を着なきゃならないなんて!」ってあたり。)『ばらの花びん』、そして、今里孝子さんが原作の『マリーン』の3作を収録した1冊。
『風と共に去りぬ』はあちらの方があちらの女性を描いているから実感的だけど、日本人が海外を舞台に長編恋愛ドラマを描くとそれはやはりファンタジーになっちゃうような気がする。
その現実と虚構の隙間を上手に紡いで物語にしているのが、萩尾さんの魅力なのかなぁ~。
らじ的には、ややギャグ的要素のある作品のほうが生き生きしているように思うんだけど…。