紙の本
悪の対話術
2002/05/14 09:08
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投稿者:真 - この投稿者のレビュー一覧を見る
効果的な「対話」の仕方を教えてくれる本。よくありがちな「人に好かれる話し方の本」みたいなアホらしい本とは違い、かなり実践的な、使い方によってはそこそこ役に立つかもしれない「対話」のテクニックが記されているので、一読の価値はあると思います。
ただ個人的には、対話云々よりも、この本からは、福田和也氏のむちゃくちゃ前向きな姿勢を学んで欲しい。読んだ人はわかると思うけど、「究極のプラス思考」というか、かなり自分の都合のいいように考えている部分が多々あって、人によってはそういう著者の考えかたのほうが参考になるかもしれません。
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社交人のための方法序説
2001/11/11 16:38
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投稿者:オリオン - この投稿者のレビュー一覧を見る
モラリスト福田和也が語る、社会人ならぬ「社交人」のための方法序説。モラリストとは、いってみれば「人が悪い」類の人種で、たとえば彼は、人間の基本感情は嫉妬と虚栄心であるなどと喝破する人間通なのである。
福田氏によると、対話とは「表現出来ない、伝えられない、理解されない、という挫折と錯誤を前提として、なお発話するというタフネスを必要とする行為」なのであって、何を話題にするか、どう演出するかということについて徹底的で細やかな検討が必要になる。こうした意識、あるいは作為が人間にとっての悪、つまり「無垢からの脱出の第一歩」なのである。
《大人であるということは、意識していないこと、意識したくないことについて、明確な認識をもとうと試みること、そのような意図のもとに、自己と他者と世間を見つめることです。無自覚であること、自分の立場や位置について認識が甘いということは、それだけで恥ずかしいことであると銘記する勇気と緊張こそが、大人である証しなのです。》(93頁)
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悪の対話術
2002/03/19 12:41
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投稿者:ケンゾー - この投稿者のレビュー一覧を見る
数多くの対談を行なってきた福田和也氏が対話の作法。稀代のモラリストである氏が、どのようにして対話を楽しむかを説いている。参考にするべきことが多々あった本。
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ただ話すという行動を計算で行い、より会話に深みを出したいと考えていた時見つけた一冊です。若干読みにくいかもしれませんが、対話術の向上に役立つと思いますよ。
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2007年8月9日
語り口:もったいぶり 内容の密度:濃い 役立度:高い 所要時間:3時間 お世辞や敬語をうまく使って楽しもうと思えた。
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根底にあるのは「全ての対話に対して意識的であれ」ということ。
イノセントで無垢であること(=みかけの善)を良しとする子供じみた価値観を卒業し、常に自分の言動に対して意識的になること(=みかけの悪)によって、人間的な成熟を図りよりよい対話術を身につけよう、というのが主題です。
そして結局、対話に対して意識的になるということは、とりもなおさず他人に対して好奇心を持つということであり、それは人間社会で他人と関わりながら生きていく中で最も重要なことの一つである、と論じています。
この新書は「意識的であること」を核としていますが、中身は具体的な笑える話がいっぱいで、気軽に読んでもかなり楽しめます。
お世辞の仕方、悪口の言い方から、社交について、あるいは話題の作り方まで、盛りだくさんの内容となっています。
知的に笑える新書をお求めの方、「悪の〜」シリーズはオススメですよ。(「悪の対話術」「悪の恋愛術」「悪の読書術」の三部作になってます)(佐々木貴教)
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私は多分できないけれど面白いです。そんなふうにできる人をすごく尊敬します。純真であること、素直であること、無垢であることより、意識して生きることが大切なんですね。わかるようなわからないような。
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自分の会話を意識する、ということは普段無意識でやっていることだけに大切なことだと思う。それはひいては自分自身を客観視することにもつながるし。あと真っ向から闘わないということ。この手の本を読む度に思うのは、もっと戦略的に生きようということ。
この著者とは基本的な価値観が似ている。残りの一冊も早目に読みたし。
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「愛も信頼もけして固着した誓いではないし、独白でもありませんそれは日々新たに語りだされなければならない対話に他ならないのです」。困った。ヘンなタイトルだからどうせ中身も変だろうと思っていたらそうではなかった。毒吐く文章が面白かった。三部作に1巻、2巻の恋愛術に続く。
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竹下首相は絶対に人の悪口を言わなかった。それであの権力闘争を勝ち抜いてきた。社会人は家康を勉強するよりも竹下首相の生き方を学ぶべきだ。
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ドラマチックな話を読みすぎた時は、
ふと想像力ではなく吸収力を要する新書を読みたくなります。
悪口、お世辞、敬語、自己紹介…
様々な対話において必要となる緊張感、
観察眼、礼儀とそれらの鍛え方を辛口だけど
ユーモアのある語り口で刺激的に解説。
辛辣だけど毒舌にならない悪例の上げ方など
独自の語り口が面白く、すっと読めます。
「分かり易い」じゃなく「相手に分かったと思わせる」言葉の大切さ、
その部分だけ切り取ってみれば褒めに感じるが
相手の立場・状態を鑑みるとピリッと効く悪口、
敬意の表れでは無く立場を明確にする為の敬語、など
対話とは常に「相手」を意識するもの、
そして意識する為には「相手」の観察を怠らない事の
大切さを教えてくれます。
この意識・観察は本書を読む限り高度に感じるし、
こんなんじゃ無意識にダラダラ話すことができない!
と焦りを覚えるくらいですが、
本書で上げられた点を網羅した対話が出来ればそれは単なる
「対話の巧さ」だけじゃなく人間関係・社交の組み立て、
自身の人間としての成熟に繋がっていく事にも気づかされます
対話ひとつにも緊張感を持って、
武器の一つにできる人になりたいものです。
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[ 内容 ]
第一印象を制する礼儀正しい生意気のすすめ、悪口、お世辞による観察眼の鍛え方、敬語の意外な役割など、舌鋒鋭く世を生き抜くための刺激的「話し方」講座。
[ 目次 ]
対話とその悪
お世辞について
悪口について
虚偽と韜晦
礼儀と挨拶
敬語について
社交と立場
紹介と自己
多弁と無言
観察と刺激
焦りと緊張
話題について
結び―言葉の快と悪と
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
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☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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うーん。そういうことなのだ。そうなんですよ。今までなんとなく自分が思っていたようなことがはっきりと書いてあって、ものすごく吃驚した。
講談社新書は今のカバーデザインがあんまり好きじゃない。
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「純真無垢」に真っ向から反抗したような本だった。自分の言動、しぐさ、対人行動などのあらゆるアクティビティを意識するようにすると、必ずといっていいほど戦略的な側面が見えてくるという。
いわゆる「純真無垢」で在りたい人は自分のそのような側面に気づくことはある種の小賢しさ、後ろめたいことのように見えるのかもしれないが、筆者は正しくその小賢しさをも推奨しているのである。
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対話について知りたくて読書。
人間関係の構築、維持について考えさせてもらった。自分は喋りすぎなので、もっと聴き上手となり相手の情報を引き出し、人間関係をより良好にすることが課題だと思う。
適切な緊張感を持ち続けること。バランスのよさ、親しき仲にも礼儀ありが日本的な対話の基本だと思う。
「私が対話するべき相手はどこにいるのか?」
上の水準にいる人たち、付き合う人たちを変えていくことは大切なことだと思う。
読書時間:約45分
本書はお借りしたものです。有り難うございます。