統計学へのステップ みんなのレビュー

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投稿者：木村　智博　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

　統計学の重要性は高まり，昨今では各領域で多用されている。実際の生活面においても関係し，興味を抱いている人が多い。多数の関連書が刊行されているが，ここで取り上げる本書は，従来の統計学の教科書のスタイルを保ちつつ，コンピュータの統計ソフトを使用することを念頭に入れ，実際の扱い方を解説する。ただ，ソフト関連のテキストとは異なり，統計学の基本事項を数学的に記述している。学生，若い研究者必携の書である。
　本書は5章構成で，まず，統計と情報の関係，データのまとめ方といった基本事項を解説する。2章では確率と確率分布について取り上げ，連続型分布，離散型分布などを記述。3章は点推定と区間推定，検定における仮説と有意水準に関する事項を記す。4章においてはやや応用的な問題を扱い，連続データに関連した検定と推定を取り上げる。実際のデータ処理の基本的な考え方が述べられ，大いに参考になる。最終章では同様に，離散データを対象に解説している。付録で表計算ソフトの利用法が具体的に記されている。
(C) ブッククレビュー社 2000