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[ 内容 ]
『小倉百人一首』は、万葉時代から新古今時代まで五百年余に作られた和歌から精選された名歌集だが、そののち、古代から当代までを通覧してのアンソロジーは普及しなかった。
そのことはわが国の詩歌の中心が短歌から連歌、俳諧へと移っていったことと無縁ではない。
本書は『古事記』から現代俳句まで、旋頭歌の片歌や連歌・俳諧の発句を含めた五七五の名作を通時代的に選んで、日本人の美意識の本質と変遷を探ろうとするものである。
[ 目次 ]
新治筑波を過ぎて幾夜か寝つる・雑 倭建命
佐保川の水を塞き上げて植ゑし田を・夏 佐保禅尼
白露のおくにあまたの声すなり・秋 簾外少将
標の内に杵の音こそ聞こゆなれ・冬 賀茂成助
かからでもありにしものを春霞・春 良岑よしかた女
浅みどり春のしほやの薄煙・春 後鳥羽院
初時雨はるゝ日かげも暮れ果て・冬 前中納言定家
うば玉の黒髪山の秋の霜・秋 従二位家隆
春や疾き古としかけて立ちにけり・冬 前大納言為家
芦の根のうき身はさぞと知りながら・夏 後深草院少将内侍〔ほか〕
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