紙の本
まず、読んで欲しい本です
2023/10/26 09:22
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投稿者:トマト - この投稿者のレビュー一覧を見る
歴史好きなら知っておきたいことが書かれていました。自分の考え違いが分かります。誤った認識は差別や偏見につながる恐れがあります。それこそ、分断を招きやすくなってしまう。それは恐ろしい結果が待っています。学ぶ事は大切です。それも、なるべく公平に心を落ち着かせて偏りなく学ばなければ、と思いました。
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前に読んだ『歴史の話』より読みやすい。日本海が湖のようにみえる「環日本海諸国図」は収穫のひとつ。でも前にも疑問に思った日本としう国号についての考え方が理解できない。学者は言葉ひとつひとつにこだわらなければいけないのかもしれないが、私にはなぜそこまで、と思えてしまう。けれど他の部分は非常におもしろい。特に後半の市場(市庭)について。物の交換によって人と人との関係が深くなるので、「世俗の縁の切れる場所」が必要であったということ。お金がケガレているものであるという考え方。少し前に読んだ『夜市』を思い出して納得。
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常識を疑う姿勢、それが何かのヒントとなる。歴史を知ることは決して無駄ではない。「日本国」という言葉に込められている(であろう)意味、日常語として使われている言葉の元の意味、「言葉を軽視してきた人は致命的な誤りをする」。
歴史だけではなく、ものの見方を考えるヒントがたくさんつまっている。
2006.07.23-31
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網野さんの話は、とてもわかりやすい。
難しい話をここまでわかりやすくしてくれているのがありがたい。
あぁ、そういう見方か~。っていうのも多い。
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授業では、この本を使ってみんなでディスカッションした。(よく横道にそれたけども…)今まであまり意識してなかったことが多くあることを痛感した。一意見として記憶しておきたい。
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現在使っている言葉が、歴史の中でどのように使われてきたのか。
また、現在使われている意味とどのように異なっていたのか。
初めて知る事実がたくさんあった。
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「この書物が「歴史」と「ことば」に対する関心を多少なりとも刺戟し、世の中に拡がる小さなきっかけになれば、幸いと考えています。」
わたしも大学に入ってから思い知らされたことですが、わたしたちが高校まで、常識だと教えられてきた日本史と、歴史学の先端をゆく歴史学者の日本史は、往々にして一致しません。
例えば鎌倉幕府の成立に関する、「いいくにつくろう鎌倉幕府」も、既に否定的な見方が主流です。
そういった、わたしたちが信じ込んでいる日本史の姿を今一度見直し、分かり易く解説しているのが、この本です。
「関東」や「関西」等、地名の歴史をはじめとして、「百姓」などの身分にまつわる言葉、「切手」や「手形」といった経済用語の歴史をひもとき、その言葉の背景にある日本の姿を推測しています。
わたしは特に、「小切手」「手形」「為替」といった用語が中世から存在し、そのルーツは古代にさかのぼるのではないか、という話が面白かったです。
現代のような経済の仕組みの原型が、それほどまでに昔に既に成立しており、江戸時代には農本主義どころか重商主義の傾向さえあったというのには驚きです。
また、「文明開化以前の日本は農民ばかりで、経済は全然発展していなかった」という今のわたしたちのイメージを植え付けたのが、文明開化後、欧米列強の影響を受け、それらに追いつこうと必至こいている政府であった、という話も興味深かったです。
この本の中には憶測でものを語っている部分が多く、すべてを信じるには根拠とするのものが偏っていたり、曖昧なものも多いですが、「歴史を考えるヒント」という目的では、歴史を考えるきっかけとしての役割を充分果たし得るのではないかと思います。
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孤立した島国、日本。って刷り込まれてきたが、地図を上下逆さまにした「環日本海諸国図」をみると、日本海は湖みたいなもんで列島はまるでアジア大陸南北の架け橋のよう。大陸からの人とモノの流入はそりゃ凄かったんだろうし、東西でルーツも異なる…と。
差別や金融用語の由来など、いわゆる「通史」感のある歴史家が詳細に解説。
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「日本」という国名が決まったのは、浄御原令(きよみはらりょう;天武天皇が編纂を開始し、死後その皇后の持統が施行)という法令が施行された689年とされている。大宝律令が制定された701年の翌年、中国大陸に到着した遣唐使の粟田真人が当時の周の皇帝・則天武后(女帝で、国号を唐から周に変えた)に対して、「日本」の使いであると述べたのが最初と言われている。
「倭」→「日本」
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土産の土は、その土地のという意味
切手の手は、交換の意味が
自然には、じねんと読み、万が一という意味もあったなど、言葉の意味から日本の当時の状景を語った興味深い本
2012.12.9読了
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(2001.02.14読了)(波・連載)
(「MARC」データベースより)amazon
普段何気なく使っている言葉に意外なほど長い歴史がこめられ、深い意味のある例は少なくない。関東、関西、手形、切手、自由、自然などの言葉を通して、「多様な日本社会」の歴史と文化をわかりやすく語る。『波』連載を編集。
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「百姓」のイメージの話は前々から聞いてはいたけど、
改めて読ませていただくと勉強になる。
歴史を叙述するのに、言葉の意味を考えることが大切という文脈はとても頷ける。
歴史だけじゃないよね。言葉は伝わってこそのものです。
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網野史観で有名な網野氏の歴史と
言葉を考える内容の本。
有名な百姓という言葉や、日本・関東・関西・
切手・落とす・自由・・・などの言葉の解釈が
現代と古代・近世との意味の違いがあること。
その違いを大事にして歴史をみる必要があること
が語られている。
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学校で習った日本史からより深く学びたい人におすすめしたい一冊。
日常の言葉に隠された歴史、日本の国名や地名の由来、関東と関西の相違点など、身近な視点から歴史を解説してくれるので、誰でも読みやすい内容になっている。
この本で一番の読みどころは百姓の多様性について書いてあるところだろう。百姓=農民というのは単純化のしすぎで、百姓には、漁民、商人、林業や塩業の従事者などあらゆる人々がいたということである。
学校で習うようなありきたりな歴史観が隠しがちな事象に光を当ててくれるので、読めば確かに「歴史を考えるヒント」になるだろう。
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☆2001年発行 2004年筆者死去
国名が決まった時期→浄御原令(きよみはらりょう) 689年天武天皇
土産(みやげ・土の字→その国の、その土地のという意味あり)
神奈川の大学で講義 同和問題 関東出身の学生は童話と勘違い
地域による実態の違い ケガレ・清め
商業用語 小切手、手形、為替…→中世から古代にまで遡る
中央自動車道談合坂 相談事が行われた神聖な場所の意・神の前で共食しながら神に互いの約束を誓う・商業取引において当然のこと