紙の本
一番すきかも。
2001/09/14 01:05
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投稿者:YURI - この投稿者のレビュー一覧を見る
ブギーポップシリーズは、好きでずっと読んでるけれど、もしかしたらこれが一番好きな作品かも。
このシリーズには特殊な能力のある人間が、数多く出てくる。敵の側にも、多分味方な側の人間にも。今回のこの本に出てくる彼女の能力は、もしかしたらある意味では恐ろしく最強なのかもしれない。特殊な能力を持つ者を相手に対等に渡り合う「傷物の赤」。私は彼女がすごく好きだ。
才能って、持って生まれるだけが発生源じゃない。彼女の生き様にそんなことを思ってみたりして。
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投稿者:風樹 - この投稿者のレビュー一覧を見る
心に鍵をかけ、相手の心理を操る能力の持ち主、朱美は秘密組織に服従させられることになります。
が、その能力は舌先三寸で、実は単なる心理術の応用だった。
能力者を求めている秘密組織にばれたら殺されるのは確実。
生き残るために、幼い少女が力強く生きていく姿が、悲しい雰囲気をかもし出しています。
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朱巳と千鶴(ミセス・ロビンソン)との複雑な関係の描写が良かったです。偽物の親子なのに、心のどこかで二人は繋がっていたのではないか、と思いました。
また、内村に対する朱巳の想いはどこまでが真実で、どこまでが嘘だったのかと考えさせられました。特に、この一文を読んで。
『怒りも、憎しみも、悲しみも、切なさも、もう彼女には関係ないと言わんばかりに、なんの心もそこには見てとれない――そういう眼をしていた。』嘘をつき通して生きてきた、否、生きていかなければならなかった彼女を悲しく思います。彼女にとっては、それが自分の身を守る術だったのでしょう。
ただ、その彼女が最後に手にした霧間凪との友情、それだけはずっと続けばいいなあと思いました。
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朱巳の生き方の潔さと強さにただただ感服しました。立ちはだかる壁を壊して、心の底の闇さえも乗り越えて彼女は進んでいくのだろうと考えます。
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記念すべきブギーポップシリーズの10作品目。上遠野浩平の著作としては…、何冊目になっているだろうかは不明。霧間凪が中学生の頃のお話って事で、1冊目を現在と仮定すると、大体2年くらい前の話になるのかな?まだ、ブギーポップ自体も生まれたばかりってところの話だしね。しかし、続けて読んで正解だね、このシリーズは。過去の関係者や名前やらが、次から次へと出てくるんだよねぇ…。もちろん過去の作品を読んでいなくても、十分に物語な作品になっているのだけど、記憶力テストか!?コレは!?という感じ。作品を”消費”するように読んでいる僕としては、実はツライんだよね、こういうリンクは。まだまだ上遠野浩平を辿る道は果てがみえていない…。とりあえず、次の巻を読み始めましょ。
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これまた敵役のものが
あからさまについていない作品。
能力も実はすでに既出の能力。
一人の少女と凪とのお話。
その少女の持つ能力は
ある意味強力です。
人をだましおおせる能力ですから。
ブギーポップ氏は…
今回は残酷ですな。
ばっちり一人処分していますからね。
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霧間凪の過去、そして「炎の魔女」の原点。
話のメインは凪が中学生の時。
正義の味方を目指し行動し初めの頃、九連内朱巳、人間離れした力を持つ敵、そしてブギーポップとの出会い。
炎の魔女の誕生秘話は分かったけど、いつかブギーポップの話しもしてくれないかなー、とか思ってみたり!
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欺瞞と目的と矛盾の話。霧間凪が如何にして炎の魔女と呼ばれるようになったか、みたいな話。ブギーポップシリーズ第九弾。既刊全作よんでいるのが前提条件で進むこと、一巻完結にみえて実は密接に関係しあっているのは上遠野作品には珍しくないことではないが今巻はとくに過去のキャラの干渉が激しくキツかった。何気に各キャラの目的めいたものが語られている、重要な巻なのでは。コレを期に読みなおそっかな
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レビュー見ていると高評価の方はあまりいないけれど個人的に結構好き。
傷物の赤(朱巳)の人物設定が好きだからっていうのもありますね…
さてこちらの朱巳さん、ビートのディシプリンにもかなり重要な立ち位置で登場とあって、ビートの~も、好き。笑
でもやっぱり、凪…かっこいいなぁ。
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久しぶりに!10年くらい?読者に一部の情報しか寄越さず、前提を有無を言わさず飲み込ませる手法は嫌いじゃない。シリーズを読み通してないからそれぞれの物語はどうなったのか?よくわからんが。
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感想
あまり興奮できなかったな、と思う。後半に入り、意識せず口角が上がるよな場面もあったが、前半の平坦さ、何より予測できる犯人に僕の心は動かなかった。上遠野さんの作品に多くを望みすぎているのだろうか。でも、それだけ面白かった前作たちがあるのだから、仕方ない。
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今回も中々ハードな展開ではあったが、過去作に登場した人物がたくさん出てきて、ずっと読んでいる自分としては面白かった。話も少しずつではあるが前進を見せており、テンポの良いバトルシーンは見どころが多い。パターンはこれまでとよく似たパターンが多い上に、わかりやすい目標もない為、飽きてくる人もいるかもしれないが、哲学的でバトルシーンは鮮やかでカッコいいので、是非読んでみてほしい。
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「ブギーポップ」シリーズの第10弾です。
両親が失踪してしまい、一人のこされた九連内朱已(くれない・あけみ)は、他人の感情に鍵をかけるという特殊能力をつかって、借金の取り立てにやってきた男たちを追い返します。そんな彼女に目をつけた統和機構は、「ミセス・ロビンソン」という女を彼女のもとに差し向け、自分たちの活動に協力させます。しかし朱已の能力は、幼いころから彼女がそのような能力をもっているかのように振る舞うことで周囲の人びとにそのように思わせてきたにすぎなかったのです。
朱已は、ミセス・ロビンソンの娘として、学校生活を送っていました。そこに、霧間凪が中学校にもどってくるという事件が起こります。やがて二人は、衝突しながらもおたがいの存在を認めあうようになります。
朱已の視点から、中学生時代の凪のすがたをえがいた物語になっています。二人の関係性がほほえましく感じられて、おもしろく読むことができました。