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高校時代の「鴨ネギコンビ」、博多っ子のテッキとキュータ。ぴったり息の合った二人だが、なぜだかヤバイ事件に首を突っ込む羽目になるんだなあ…。ちょっぴりセンチメンタルなハードボイルド・ストーリー6編を収録。
【感想】
http://blog.livedoor.jp/nahomaru/archives/50805863.html
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キュータとテッキの「カモネギコンビ」
20代後半〜30代前半頃の話かな。
博多に日々起こる雑多な事件を探偵する連作短編集
ラストはテッキが姿を消す。
なるほど「ラプソティー」はこの後の話なわけね。
あいかわらずの、キュータのダメダメスケベっぷりが可愛いです(笑)
なんか、昔知ってた人とイメージ似てるんですもの(^○^)
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北森さんの作品といえば美味しそうな料理の出てくる作品が多いですが。これはカクテルですね。本格的なカクテルを売りにした屋台、という設定がなんとも面白いです。
でも作品としては、読みやすいわりになかなかの辛口。お気に入りは「地下街のロビンソン」だけど、これもかなり痛い話なんだよなあ……。そしてラストがまさかの展開! 他にもっと解決法がなかったのかなあ、とも思うけれど、これはこれで「らしい」のかもしれない。不思議と後味は悪くないなあ。
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オビにあった文を読んで、「軽そうかな」と思って借りたんだけど大間違い。
一人称で口語に近い語りなので文体は軽く読みやすい。テッキとキュータの一人称が一章ごとに変わりばんこに描写され、「二人で一緒に探偵を」ではないにもかかわらず二人が微妙な線でつながっていて(それがキュータの思惑と大いにはずれてしまっているとしても!)、最終的に一つに収束するのが読んでいて楽しい。特にキュータの一人称は全体を明るくしてくれています。
けど、内容はなかなかディープだったり。
テッキもキュータも、どうやらまっとうに人生を歩んできたわけではないらしく、特にテッキは人に言えない過去を抱えているようで…(そしてこの過去は語られることはない)そういう二人だからこその暗がり・深みがあるのですね。逆をいえば、まっとうに人生を歩んできた人(ex.ワタクシ。わりと「普通」だと思う…)には感情移入しづらい面も。
…でも、最後はホロリときましたよ。ダメなんよわし、家族モノとか動物モノとかふるさとモノって弱いんよ~。
誰しも、「帰りたい」っていう気持ちはあるんじゃないかなと思う。テッキはそれが博多であり、オフクロやキュータのいるところなんだよね。
帰りたいのに帰れないというのは非常に苦しくて、そんな気持ちはないほうがどんなにかマシだろうと思ったりもするけれど、そういうところ・想いがあるからこそ生きていけるという気もするよ。
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博多長浜で屋台を営む鴨志田鉄樹(テッキ)と高校時代からの腐れ縁で華岡結婚相談所の調査員をやっている根岸球太(キュータ)。
なぜか物騒な事件に巻き込まれる、通称「鴨ネギコンビ」が事件を解決するハードボイルドストーリー。
「セヴンス・ヘブン」「地下街のロビンソン」「夏のおでかけ」「ハードラック・ナイト」「親不孝通りディテクティブ」「センチメンタル・ドライバー」の6編収録。
これまた、今までに読んでいる北森作品とは一風変わった雰囲気でした。
こんな作品も書けたんだ。本当に引き出しの多い作家さんだなぁ。
章ごとにテッキとキュータの目線が変わってゆくのも面白かったです。
博多という舞台を縦横無尽に遣いきったところも。
これまた、行ってみたくなりますね。
沈思黙考型で探偵役のテッキとお調子者だがけっこう鋭い、けれどもやっぱりツメが甘いキュータというコンビは、いまどきのイケメン俳優で映像化したらけっこうウケるんじゃないかなぁ。
脇のオフクロ(キュータの勤め先の社長)や歌姫(伝説のライブハウス経営者)なんかもいい味だしてたし。
ですがやっぱり、北森鴻。という感じに軽くみえても重い・・・。
特にラスト。
なんともやるせない・・・。
余談ですが、キュータは『瑠璃の契り』内の「黒髪のクピド」に出演していたみたいです。
そういわれてみたら、屋台のシーンがありましたね。
ん~、気になるからもう一度読もうかなぁ。
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特になんてことない感想だけど、主人公がスカしていると思う。
多いような気がするこの系列のスカし男。きっと書いている人にとって投影しやすく、これぞカッコイイと思ってるんだろーな。
なんかちょっと食傷気味。
もともとこれは続編の・・ラプソディの方を先に借りてきてしまって、「あ、コレって続編だった」、、しかも貸出期間に読みきれなくて返却したので、
今回仕切り直し。
でもまた続編の方をすぐ読みたいかというと・・・うーん、それほどでも無いんだよなー。
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『メイン・ディッシュ』が良すぎて、北村さんの本を他にも読んでみようと思いました。
それが本著。
博多の親不孝通りに店を構えるテッキと、その友達キュータが色々な事件を解決していくという話です。
主にテッキが謎を解き、キュータが賑やかします。
正直なところ、毎日タダ酒を飲みに来るキュータとテッキがなんでそんなに仲が良いのか、正直ふに落ちない点がありましたが、ストリート探偵物(IWGPとかあのへん)として楽しめました。
最後まで読んで、何となく探偵物語を思い出したりなんだり。
バーにすら、おでんとモツ煮があるという博多に行ってみたくなりました。
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読み終わった瞬間、溢れ出す感情。その名は嬉しさ、楽しさ。
数か月前に「親不孝通りラプソディ」を読み終えていたからこその、喜びだ! なんてスペシャルなんだろう。
あらすじ:
博多の球場近くの通り、通称「親不孝通り」にはいくつもの屋台が並ぶ。そのうちの一つで、テッシは屋台のオヤジをやっていた。かきいれどきだというのに人足が遠い。こんな時は嫌な予感がするんだ。そう、そして高校時代からの腐れ縁、キュータが暖簾を掻き上げた。ああ、こいつの暴走をとめなくては。また、厄介ごとに巻き込まれるな。そんな親不孝通りの夜が始まった。
「ラプソディ」では二人が高校生ということもあって、青春の欲望に走りすぎて、ちょっとついていけなかったんだけど、本作はいい。苦手だったキュータのお調子者っぷりも、大人になっても変わらなければもはや愛嬌だ。まあ、そこには暴走を止めてくれる冷静なテッシの存在が大きいのだが。
ミステリなんだけれど、博多弁を交えて交わされる会話がテンポよくて、キュータの暴走がそれに一味かっていて、謎解きうんぬんよりも活字を追ってしまう。そして北森鴻によって示される推理は、自然に胃に堕ちてくるんだから。なんだ、じゃなくてなーるほど、そうか、と。
ミステリにとって読者に「真相」がばれるのは、致命的かもしれない。個人的には真相が読めたからって面白くなくなるものは、本当は初めからおもしろくないんじゃない、と思ってしまうけれど。
本作はストレートながら、テンポの良さ、文章の巧さが読者に推理をさせないんだよね。しっかり投げかけてはいるけれど、先を急ぎたくなるんだよね。すごい推理小説は、前代未聞だとかどんでん返しがすべてじゃない。こうやって文章の巧さで、推理をさせる隙を与えないっていうのは、とても偉大なこと!
やっぱり北森鴻、好きだっ!
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博多で屋台を営む鴨志田鉄樹(テッキ)と結婚相談所調査員の根岸球太(キュータ)の『鴨ネギコンビ』が主人公の短編集。
キュータが事件解決の鍵となるピースを集め、テッキがそれを組み立て推理を行う。
まさに『鴨』が『ネギ』を背負ってくるような関係で、二人が揃うことで物事が上手く運ぶ。
10年以上も変わらず相棒と呼べる相手がいるのは実に羨ましい。
北森先生がご存命であられたら、40代になった2人の話を読めたかもしれないと思うと、非常に残念だ。
本編で二人がやんちゃな高校生だということに少し触れているが、詳細は続編の『親不孝通りラプソディ』を読むまでのお楽しみということで。
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親不孝通りを知っている人は、
誇張も、デフォルメもなく
街を描いている事を知ることができます。
知らない人は、歓楽街独特の
明るさや、路地裏や、街のゴミや人の流れを
この小説から浮かべることができます。
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20141025 多少粗い話もあったが全体で完結しているので良いか。最後が無理やりな感じがした。他に終わらせ方がなかったか?今となっては続きが望めないので再会編は想像するしかないのが残念。
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以前読んだ『親不孝通りラプソディー』の前作品。
これを読んでテッキがキュータに屋台を渡して消えた理由が分かりました。
ラプソディーの方は過去の話がメインでしたが、こちらは現在の話がメインで、2人のキャラクターはそのままでとても面白かったです。
ラプソディーが長編なのに比べて、こちらは短編になっていますが、その分さくさく読めるし、短過ぎて話がイマイチ・・・という事もなく楽しめました。