紙の本
釣り人ではなかった
2001/12/20 18:26
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:タツー - この投稿者のレビュー一覧を見る
今から三千年くらい前の話。作者は中国の歴史を現地に赴くなどして調べ上げ、物語に十分な現実味を帯びさせている。太公望と言えば「釣り人」という先入観で読み始めるが、ここではそういう話にはなっていかない。この巻は望「太公望」の少年期の物語で、妖精のようでいて、超人的な能力を身につけていく、わくわくする話が詰め込まれている。商王朝を滅亡させる理由が、出だしに描かれている巻である。所々に、作者が物語の進行内容についての信憑性を考察するところがあるが、そこもまた面白いところだ。
投稿元:
レビューを見る
なんというか...太公望のパラレル小説みたいな...面白いんだけど、太公望がダッキちゃんの惚れるのはどうかなー、と。
投稿元:
レビューを見る
古代中国、周の軍師「太公望」を書いた作品なり。
遊牧民族であった太公望が殷の人狩りに両親を殺され命からがら逃げるところから始まるなり。殷を討つことを心に誓った太公望は幾多の困難を乗り越えついに殷を破るなり。
投稿元:
レビューを見る
革命側から見た、殷周革命の歴史小説。太公望が若くかっこいいです。
「王家の風日」とあわせて読むと殷と周の両サイドから同じ出来事を同じ著者で同じキャラクターで捉えることが出来て楽しかったです。
投稿元:
レビューを見る
上中下巻。これは説明の必要もないでしょう、周の軍師・太公望についての物語です。古代中国の有能な政治家は、同時に有能な軍師(将軍)でもある、というのは、この方から始まった気がしますね。後世にもいろいろと影響を残した方です。
投稿元:
レビューを見る
太公望をモチーフとした作品は、小説やコミックに渡り多数ありますが、私はこの作品を一押ししたい。上中下と三巻あって結構な長編ですが、和風ファンタジーと思って読めばアーラ不思議、敷居なんて感じナーイ。
投稿元:
レビューを見る
漫画の封神演義にはまってよみました。
太公望の性格に二度惚れ…大好き!そして宮城谷さんがすきになったきっかけ。
投稿元:
レビューを見る
釣りの神様や某漫画(笑)などでその名を知る人は多いと思います。神秘的なのに何処までも人間らしく、氏の書かれる人物のこの人間臭さ(?)が好きです。*上中下の全3巻
投稿元:
レビューを見る
封神演義(Not少年マンガ)を読んだ後に読むと、太公望が「ジジイじゃない」ということに新鮮さを感じますよ。望と素敵な仲間たちの苦難の旅は続くよ…。
投稿元:
レビューを見る
殷周革命を周側から書いた小説。正確には主人公である太公望が周を利用することで殷を倒し復讐を果たすという話です。読みやすく物語に入っていきやすいので、太公望って聞いたことあるけど何した人なんやろと興味を持った人にはいいんじゃないでしょうか。
投稿元:
レビューを見る
私は知りませんでしたが、男性の人に聞くと割と知っているひとが多いみたいですね。何でも釣りの神様(?)みたいになっている人みたいで、よく船の名前とかにもなっている人みたいです。
その人の一生を感情豊かに描いてある作品です。上・中・下とありますが、割とすっと読めますよ。
投稿元:
レビューを見る
初めて読んだ歴史小説。
歴史と言っても太公望については伝承しか残っていないので、少しだけ不思議な描写もあったり。でも、そんな幻想的な描写がさらに太公望の魅力だったりします。
投稿元:
レビューを見る
釣りの神様で有名な太公望の一生みたいな話。
封神の影響で読み始めましたがまんまと宮城谷さんが好きになりました。
上中下と三冊あるし長いですが、一度読み出すと止まらないです。
投稿元:
レビューを見る
前1020年頃。商(殷)王朝が滅び周の時代に入る時の話。呂望は羌族の族長の子供として生まれました。姜族は度々商の狩り(人狩り)の対象となり,ましたが,呂望の一族も商に殺されてしまいます。ここで商への復讐を誓うわけです。その後,父の遺言である孤竹を目指しますが,旅の途中では鬼公や受王の叔父の箕子に出会い,影響を受けていきます。孤竹では仙人の元で修行をし剣と文字を習います。当時,剣と文字は高貴な人間しか習得できなかったため,望も次第に名声を得て,仲間が増えていきます。肉屋等の商売を行い身を隠しながら,商を倒す機会をうかがいます。商の紂王は妲己を寵愛し,妲己に言われるがままに炮烙の刑などを行うなど悪徳を行います。それを諌めたのが姫昌(後の周の文王)で,姫昌とともに商を倒そうと決意します。文王は商を倒す目前で死にますが,息子の発(周の武王)が文王の意思を継ぎ,望と周公旦の補佐で商を牧野の決戦で倒します。戦いは周軍4万5千,商軍70万と言われています。商軍兵の士気は低く,負けたのも時勢というものなのでしょう。負けた紂王は鹿台に火を放ち自刃。妲己は周軍殺されました。戦後,太公望は斉王に報じられ,ここから斉の歴史が始まりました。『この世に生まれた者は,かならず死ぬ。だが,死は人生の到着点でありながら,それは願望でも目的でもない。生きると言うことは,すべて途中である。その途中こそが大切なのではないか。』この言葉が好きだ!
投稿元:
レビューを見る
物語の彼ではなく史実の姿を見ようとした作者の、誠実な視点が新鮮で格好いい太公望を生んだ。兄弟の絆(つまり一族の絆かな)がじんとしみる。宮城谷作品の導入としてもいい、活劇。