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超・殺人事件 推理作家の苦悩 みんなのレビュー

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みんなのレビュー64件

みんなの評価4.0

評価内訳

58 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

もうひとがんばり…と思うのは贅沢か?

2002/07/30 13:01

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:marikun - この投稿者のレビュー一覧を見る

待ちに待ってようやく入手した作品。期待して読みました♪

収録されているのは8編の短編。どの短編も「超〜殺人事件」と
いう題名がつけられています。もちろんそれぞれ十分に面白い
作品ではあるのですが、ちょっと評価が先行しすぎかなあ…と
いう気もします。これよりも前に「名探偵の掟」を読んでいなければ
きっとものすごく楽しめたと思うのですが、やはり似たような
傾向の作品を読んでいると、どうしても、それ以上を求めて
しまいますからねえ…。 と、ここまで言っておいて
なんなのですが(笑)、この作品単独で考えた場合には、
十分に「毒」を楽しめると思いますので、読んでみて下さい。

気に入った作品の感想を2つだけ。作品の性格上ネタバレに
なると思うので、ストーリーにはあえて触れていません(笑)。

「魔風館殺人事件」(超最終回・ラスト5枚)
この投げ出し方は、まさに東野テイストとしか言い様が
ないでしょう!こういうの本当に好きなんですよね〜、私(笑)。

「超読書機械殺人事件」
本を読まなくても感想が書ける機械「ショヒョックス」を巡る
どたばた。最後の営業マンの独り言がすべての本好きの胸に
疑問を投げかけるはずです(笑)。

しかし、不思議な機械が出て来たりする皮肉っぽい小説って
やはり、筒井康隆を超えるのは難しいのかも…。

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紙の本

こだわりと笑いと

2001/10/12 06:13

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ひで - この投稿者のレビュー一覧を見る

 東野圭吾は、非常に器用な作家である。だが、同時にある意味では、非常に不器用な作家といえるのかも知れない。氏の最大のこだわりは「ミステリ」作家たろうとする点にある。その結果、テーマによっては、結末での謎解きといった側面にこだわることで、ミステリ好き以外の読者層には失望を与えることもあるのではないだろうか。

 だが、ミステリファンにとっては、頼もしい作家であるといえる。本格だけでなく、細分化された様々なミステリのジャンルにおいて名作を持ち、作品自体は確実にある一定ラインを超えた作品を発表し続ける。そして、どうあってもミステリへとこだわり続ける。本作には、そんな「ミステリ」作家・東野圭吾による、強烈な皮肉の込められた短編集である。

 本作には、8編の短編が収められている。「超理系殺人事件」では、理系人間へのこだわりを見せる読者が、必死で難しい理系知識の込められた作品を読み続ける話を、「超高齢化社会殺人事件」では、高齢となり妙な作品ばかりを持ってくる作家と編集者の話を描く。また「超長編小説殺人事件」では3000枚の大長編を依頼された作家とそれを売る編集者の苦悩を、「超読書機械殺人事件」では作品を要約し書評まで書いてくれる機械を巡る物語を描く。

 東野作品には、『毒笑小説』や『怪笑小説』といったシニカルな笑いを誘う作品がある。本作もその趣向で構成され、最近のミステリ界の様々な事象をデフォルメし、皮肉ることで、笑いへとつなげている。確かに最近のミステリ界、出版界は一種異様な状況にある。大長編が連発され、理系ミステリが妙に増え、更には異常な数の作品が出版される中で作品を選ぶことさえ難しい読者が、大々的に宣伝されるそういった作品をありがたがる。

 こういった悪循環とも思える状況を構成する、作家、編集者、読者、書評家という4面から作品は構成されている。もちろんミステリ的なオチはきちんとつけているので、面白がっていると見事にひっくり返されるという点は、さすがにこだわりを見せる作家である。本作を読み終わると「日本推理作家協会、除名覚悟」などと書かれた帯もまた非常に皮肉で、笑いを誘ってくれる。

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紙の本

推理作家の苦悩は読者の愉しみ

2001/08/29 00:37

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投稿者:菅野 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 「名探偵の掟」、「名探偵の呪縛」に続くメタ推理小説。あるいは、推理小説の作家、評論家、読者の推理小説ともいえるかもしれない。すべての短編の題名が「○○殺人事件」なのだが、実は作中で人が死んでいない「○○殺人事件」もある。「超読書機械殺人事件」や「超長編小説殺人事件」では、殺人事件が起こっていないのだ。殺人事件の描写がない作品の題名もが「○○殺人事件」だというのが、この作品の最大の謎ではないだろうか。ほとんどの作品で、殺人事件が起きていないか、物語の中での比重が無視できる程度になっている。殺人事件を期待した読者(シリアスな殺人事件が起きることを期待する読者はよもやいないと思うのだが)は肩透かしを食らうことになる。というか、東野圭吾が「ただの殺人事件を描くはずがない」という読者の期待を自身が知っているのだろう。副題の「推理作家の苦悩」は、東野圭吾自身の苦悩なのであろうが、読者にとってはその苦悩は愉しみでもある。

 本書の読後に、 bk1 から宮部みゆきの「R.P.G.」が届いていたのだが、「薄いなァ」、「軽いなァ」と感じてしまった。そこで、直前に読了していた本書の中の一編である「超長編小説殺人事件」を思い出して苦笑してしまった。自分自身の価値観も、作中の作家や編集者、書評家、評論家、読者と大差なかったのである(笑)。

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紙の本

ミステリー作家をめぐる世界もやはりミステリー

2001/07/08 13:25

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:上六次郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 どんな業界でも言えることであろうが、一般の人々から見るとなんてバカなことをやっているのだろうという事が多々ある。作家の世界や出版業界も例外ではない。この短編に出てくる作家や編集者、書評家たちの行動は間抜けで、笑える作品集ではある。しかし、私たちも似たようなことをやっているのかもしれない。
 
 「超長編小説殺人事件」では最近の超長編ブームをネタにしている。最近のミステリーの新刊書売場ではお弁当箱のような本が並んでいる。そして何千枚の大作といった惹句が付けられている。作家の葛原は編集者の小木から作品の分量の水増しを要求される。最初は葛原氏も違和感を覚える。しかしながら、超長編が売れるということ、超長編でなければ売り場も確保できないという現実に驚愕することになる。分量競争は熾烈を極め、やがてとんでもない方向へと進んで行く。
 同じ内容の小説を元のものと、超長編に書き直したものを見比べるのも楽しい。同じ場面を描くのであっても、こんなふうに長く書くことが出来るのかとプロの技術に感心してしまう。それとともに、やはり超長編バージョンは冗長であるという感を持たざるをえない。それは売れれば小説の出来ばえなど二の次でもいいのか、という問題を提起してくる。

 「超読書機械殺人事件」では高機能読書マシン「ヒショックス」が登場する。このマシンは本の内容の要約、感想から書評まで作成してしまう機械である。さらに書評では「おべんちゃら」モードから「酷評」モードまであるという優れものである。書評家たちは本の内容を吟味することなく書評を掲載し、作品を読まずに新人賞の選考を行うようになる。
 新聞や週刊誌では書評のページがあり、毎週多くの本が採り上げられている。一方では出版界は不況で本が売れないという。本はいったい誰が読んでいるのか。書評や賞ばかりが賑わっているが、肝心の本の内容や質はどうなのか。出版界における本の空洞化現象が皮肉られている。

 その他の短編もそれぞれにヒネリが効いており、楽しめる一冊である。東野氏の作品の幅を感じさせてくれる。





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紙の本

超推理小説

2001/06/25 23:50

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投稿者:ヤスフミ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 『超税金対策殺人事件』は税金に苦しむ作家の姿を描いたもの。『超理系殺人事件』は作者からの「断り」が面白い。『超高齢化社会殺人事件』が個人的にはいちばんのお気に入り。もしかしたら何年後かは実際こうなってしまうのではないかと危惧してしまう。『超犯人当て小説殺人事件』は結構普通のミステリっぽく仕上がっている…と思いきや! 『超長編小説殺人事件』は、すでにある程度起こっている現象——小説の長大化について。原稿用紙換算1000枚、2000枚は当たり前のような流れができている今、この小説のようなことは深刻な問題になりつつあるのではなかろうか…。

 帯には「日本推理作家協会除名覚悟」と書かれている。それほどまで東野圭吾氏が主張したかったこととは一体なんなのか。それは本書の一番最後に登場人物の心情を介して語られる。短編を面白おかしく書きながらも言いたいことはちゃんと言っているのだ。この作者は何を書かせても上手い。

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2005/07/31 18:01

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2006/08/21 12:06

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2007/03/02 00:47

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2006/10/05 23:02

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2007/11/03 03:15

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2007/12/06 20:32

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2007/07/02 12:57

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2008/06/17 09:34

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2008/12/30 22:50

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2009/01/13 08:01

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