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紙の本
難解な
2002/03/20 16:29
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投稿者:かずぷ - この投稿者のレビュー一覧を見る
友人に借りて、初めて京極夏彦の作品を読みました。想像していたよりは面白いと感じました。ただ、近未来の設定を作り上げすぎたが故に(もしくは私が京極夏彦に慣れていないせいで)、その世界に入り込むまでにかなりの時間がかかりました。文体も友人の忠告通り、難解だったし…。
結構分厚い本ですが、一気に読んでいたならもっと楽しめたかもしれません。京極夏彦の作品を機会があればまた読んでみたいと思わせてくれる内容でした。
紙の本
お約束的お話
2002/01/18 01:27
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投稿者:すの - この投稿者のレビュー一覧を見る
友人にひどく不評でした。その人は京極夏彦氏のFANでしたから、私は少々読むのを戸惑って(凄い厚さですし)最近読み終えました。私としては、非常に面白かったので紹介させていただきます。
前半は未来の世界設定の描写です。でも、きっともう私たちの心にある感情です。現在をいきる人達が作った設定ですから。毎日、一緒に同じ時間同じ景色を見ている。でも、友達じゃない。見ている物はお互いわかり得ない。人の目を見るのが苦手。本当の動物が怖い。生きていることも死んでいることもモニタの向こうでのみの現実。実感のない人間関係。臆病になる心。鈍くなる表現。
何よりも、未来の設定が素晴らしくリアルでした。雑誌で募集したらしいですが、どの辺まで決まったんでしょうね? 完全な人工肉って、日本ぐらいしか導入しなさそうじゃないですか? 宗教がある国って、殺しちゃいけないけど殺すし、それより創る事の方がタブーっぽい(笑)。そして、そのことにより巨大化する食品加工業とか、権力と企業との関連とかが、みんなよく見てるなぁ、と。
少女たちの視点と大人たちの視点が分かれていて、どちらも葛藤があるのですが、種類が違うのもよく描かれています。そして、このお話で主観をもっとも記述されている少女は、さんざん振り回され、悩み、戦い、生き延び…誰も殺さないという最強の人です(笑)。京極道シリーズで言うところの関君でしょうかね。さんざん巻き込まれて振り回されて、それでも変わらないで居続けれる人。
紙の本
まったり
2001/07/27 13:57
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投稿者:ねりわさび - この投稿者のレビュー一覧を見る
近未来社会の説明が延々と続く前半と、特に個性的でもない少女たちが、適当に悪を倒す後半と、ともにまったりしている。読み易いけれど感銘も薄い。SFとしてもキャラクター小説としても、あまり特筆すべき部分に乏しい。
紙の本
ルー=ガルー
2001/07/17 10:57
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投稿者:kiwasaki - この投稿者のレビュー一覧を見る
京極氏が、なぜこの近未来小説を書こうとしたのか、その動機に興味がある。
小説そのものとしては、前半の展開がダルイので、京極というビッグネームがなければ、途中で放り出してしまう可能性大。最終の1/3に入ると、戦闘シーンとなり、俄然面白くなってくる。
なぜ、前半がダルイかといえば、もちろん人物紹介やこの時代の仕組みの設定に説明がとられているからんですが、このリアルな人間的接触を失い、端末とモニターからの情報がすべての世界、すべてが数値化され、記録された世界というのは、人間が IT を便利さだけの為に追求してゆけば、まさしくこうなってしまうだろうと感じさせる。これは随分退屈な世界だと思うよ。いますでにリアルな人間接触がうっとおしい。バーチャルなネットのコンタクトがリアルに置き換わって居る人ってのも結構いるんではないか? と思われる。
ラストもあまり希望があるとは思えない。彼女達の反乱が、この近未来の退屈な世界をうち破るような展開は出来なかったものか。このラストは、あまりに現実的でありすぎはしないか?
私は、こういう世界が到来する頃にはすでに生きてはいないだろうからいいんでしょうけど、こういう世界に自分の子供達を置きたくは無いですな。
エンターテインメント小説というよりは、近未来予言小説といった方がいいのかな。面白さだけを追求するなら、京極氏ほどの作家であれば、いかようにでも面白くできただろうにと思うのですが…。