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紙の本
内なる言葉は語り得ず
2016/09/23 22:42
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投稿者:十楽水 - この投稿者のレビュー一覧を見る
水俣病訴訟を担当していた環境庁(当時)の局長が、長官の水俣視察当日に自殺する。彼は元々、心に多くの言葉を持っていた。理想の響きを奏でる言葉を。しかし、組織の階段を上るにつれ、自分のものではない言葉で語ることを余儀なくされていく。何が彼を死に追いやったのか。人生をたどり、最期に至るまでの日々を著者は描いていく。
彼はさまざまな軋轢の中で言葉、そして歩みまで奪われたように見えるのだが、彼が直面した板挟みという現実は、日本の環境行政のあるがままの姿のように思えた。残念ながら日本の環境行政は、単独で展開できるほどの推進力を持たず、さまざまな主体が押し合いをする力学を、ただ合算しただけの産物にすぎないのかもしれない。元上司が言う「人事は適材適所」という言葉が、私には重く響いた。
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