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紙の本
人生の指南書
2004/04/13 08:46
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:紫月 - この投稿者のレビュー一覧を見る
十二国記シリーズの外伝というべき短編が五編収められています。各本編の登場人物が多数登場していますので、シリーズ前作を読んだあとに本書を読むのがベストでしょう。ただ一つ、『華胥(かしょ)』は例外で、これは一つの独立した中編として捉えたほうがいいでしょう。
それでもここにも、『風の万里 黎明の空』ですずの前に姿を現した才国の王、黄姑(こうこ)が思わぬ形で登場しています。こうした登場人物の別な形での活躍はとても楽しいもの。外伝ならではのお楽しみです。
天命を受けて当極した才の国の新王は、先王の過ちを正し、理想を追い求めます。粉骨砕身して国のために身を捧げるのに、なぜか天意は傾き、才の麒麟、才麟は病みます。
才国の宝重、華胥華朶(かしょかだ)は、華胥の夢を見せてくれるといいます。才国の王も才麟も、華胥の夢を見て、己の理想の国を思い描きます。でも、実際の才がそれと重なることはただの一度もなかったのでした。
先王の悪を正し、理想を追い求める王がなぜ道を踏み外したことになるのか?
そこに過ちを見出す人は少ないでしょう。
しかし著者はいっそ冷徹なまでに正しき道を指し示しています。
厳しく、妥協を許さないその姿勢は清々しささえ感じられるほど。
十二国記シリーズは私にとって人生の指南書です。
本書を最後に数年、新作が発表されていないのですが、次作を切に希望します。
紙の本
あの国は?あの人物は??十二国記ファン必見
2001/09/15 13:09
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投稿者:あき - この投稿者のレビュー一覧を見る
十二国記シリーズの番外編です。5作品の短編集です。これまでのシリーズに出てきた王や麒麟たちのそれぞれの話です。本編に劣らず、とても面白かったですよ。
また、本編にはあまり出てこない、才国の麒麟、采麟や、漣国の王、廉王、奏国の宋王が出てきます。そしてそして、本編「図南の翼」では謎めいた存在の「利広」の驚くべき正体が…!! この作品以外のものは、シリーズとはいえ、その作品ごとに説明があるので独立して読んでも違和感があまりなさそうですが、こればかりは全てを読んだ後でなければ面白さが半減しそうな作品です。
けれど逆に、これまでのシリーズを全て読まれた方ならば、必読ともいえる短編集です。
紙の本
主要キャラ含む短編集
2023/01/01 18:15
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投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
主要キャラのお話、本編に出てこない国のお話などの短編集です。
楽俊が主人公の在り。やっぱり良いやつ。楽俊の優しさが溢れてる。
王を選んでも悩む泰麒の話もあり。この子も可愛いですねぇ。
物語の世界観を深める巻です。
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短編集
2017/10/02 18:50
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投稿者:黄龍 - この投稿者のレビュー一覧を見る
才州国の新王と麒麟を通して、一国の存亡を描いた『華胥』をはじめとして、シリーズ人気キャラが登場する愉しいエピソードを含む短編集ならではの醍醐味の5編!「書簡」の話が一番すき。雁の大学生・楽俊と慶国の主・陽子。国境を越えた相手と、度々会ったり出来るはずもないこの二人は、延王からいただいた、鸞(ラン)という言葉を運ぶ鳥で楽俊との間でやり取りしていた。鳥に向かって近況報告を語りかける二人の絆が微笑ましい。
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十二国記短編集
2001/12/03 04:10
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投稿者:takumi_y - この投稿者のレビュー一覧を見る
インポケットとメフィストの再録と掌編3編の短編集、ということらしいです。
本編にはあまり登場しない人たちに焦点が当てられているので、彼らが好きな人は勿論、この世界観の補完敵役割も担っておりましょうか。
個人的には楽俊の久々の登場(「書簡」)が嬉しかったのでした。
ああいう風に綺麗なとこだけで付き合いたいというと語弊があるか、お互いに相手に無用な心配かけたくないと思える関係は大人だなあと思うのですが、実際なかなか難しいよねえ。
なんだろうなあ、他人との距離感の問題なのかなあ。
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待望の短編集
2001/07/15 10:30
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投稿者:ねずみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
十二国記シリーズ、初の短編集。「メフィスト」「イン・ポケット」に掲載された作品に加えて、同人誌に発表され、マニアの間でプレミア化していた短編も収録されたファン待望の一冊。番外編的なエピソードなので、シリーズの他の作品に目を通しておくことをお勧めしておく。