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暗号解読 ロゼッタストーンから量子暗号まで みんなのレビュー
- サイモン・シン (著), 青木 薫 (訳)
- 税込価格:2,860円(26pt)
- 出版社:新潮社
- 発行年月:2001.7
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紙の本
知る者と知らざる者
2001/08/29 23:12
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:にむまむ - この投稿者のレビュー一覧を見る
なんと興味深いテーマなのだろうか? 人は常に隠していたいことを持ち神秘を美徳としていて、一方でそれを解き明かす事にひたすら情熱を傾けていく人々のなんたる多いことでしょうか? 暗号を作る側はこれで完璧と思い、解読する者は針に糸なのだろうがなんと壮絶にしてドラマチックなのでしょうか。推理小説で著者のまいた種を探す楽しみもそれに似ている。今忘れかけている読み解く楽しみの一端が見えてくる一冊でした。
紙の本
これは講談社学術文庫での書名です。
2016/11/03 22:48
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オタク。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
第二次世界大戦以降の記述は分からないので敬遠しているが、古代ギリシャ・ローマ時代から第二次世界大戦中の記述までは楽しく読ませてもらった。特に面白いのは19世紀初期のアメリカ合衆国で作成された宝捜しの暗号文「ビール暗号」だ。三つある暗号の内、小冊子を出版した匿名の著者が解読出来た二番目の暗号が「独立宣言」を使っていると言うから、おそらく他の二つも作成された時点のアメリカ合衆国で入手しやすい本(例えば聖書やシェイクスピアなど)を使っていると思えるが、それなら他の人が既に試しているだろう。となると当時発行された読み捨てにされるような小説本や雑誌などだろうか。
ヒエログリフの解読の箇所で出て来る「古代文字の世界」という本は講談社学術文庫での邦題で、元々は新潮社から「古代文字解読の物語」として出ていた本だ。何故新潮社から出た本なのに、講談社学術文庫での邦題を使っているのか、知らないが。デイヴィット・カーンの本の抄訳の邦題は書かれているが、この本は早川書房から出ていたので、何か不思議な感じがする。新潮社の編集者も自社で発行していた本だと気がつかなかったのだろうか?「古代文字解読の物語」の邦訳者はペルセポリスを訪れた「ケンプファー」というドイツ人がケンペルだと気がつかなかったみたいだ。著者はコプト語が11世紀にアラビア語に取って代わられたように書いているが、もしそうだったら「事実、古代エジプト語は永久に解明されないままになってしまった可能性もあるし、その可能性は強いのである」と「古代文字解読の記録」に書かれている通りになっていただろう。「古代文字解読の物語」に書かれているようにヨーロッパでのルネサンス期には、まだコプト語は教会での典礼言語としてのみ使われる言語ではなく、辛うじて日常的に使われていた言葉だったので、コプト語の価値に気がついたヨーロッパ人がいたから結果的にヒエログリフが解読出来る足掛かりになった。ここを見落として著者は書いているようだ。
この本には線文字Bを解読する前提を作ったアリス・コーバーの写真は謝辞によると「知られている限りただ一枚」で、彼女の教え子が探し出したものとの事だ。ヴェントリスの写真なら、この種の本なら大抵の本に掲載されているが、コーバーは20世紀半ばに生きた人なのに写真がないというのは余程の写真嫌いだったかもしれないが、写真の構図から見て集合写真からトリミングされたものだ。確かに「古代文字解読の物語」には彼女の写真は掲載されていない。
紙の本
暗号解読
2001/12/01 16:57
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:333 - この投稿者のレビュー一覧を見る
かなり分厚い本である。
しかし、わりあいすらすらと読めた。なんといってもその内容が面白いからである。
暗号解読というタイトルからして、どこか理系的なニュアンスを感じ、読みにくそうだと思ったが実際はそうではない。かなり面白い本である。
これは暗号解読の物語ではなく、暗号解読にまつわる物語である。