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紙の本
ジャンルを超えたファンタジー
2001/11/21 11:32
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投稿者:miko - この投稿者のレビュー一覧を見る
テレビゲームではおなじみの空間、科学よりも魔法、呪術のほうが力を持つ、という世界で展開する物語。そして、小説ではあまり見なかったと思うが、ありとあらゆる宗教の呪術をすべて同じランクに考えて、魔法を取り締まる呪禁官は、キリスト教から道教、密教にいたるまでの呪文を使いこなす。この、制約にとらわれない自由な発想が斬新でおもしろい。主人公の少年たちは、一人前の呪禁官をめざして修行にはげみ、この物語中で成長していく。しかし、まだまだ可能性がでてきたばかりのところで、話は終わっている。今後、どのように成長していくのかが、楽しみなシリーズだ。
紙の本
ハリー・ポッターを越えた、マジカル・ビルドゥイングス・ロマン
2001/09/13 02:08
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投稿者:のーとみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
オカルトと科学の立場が微妙に入れ替わった世界での物語。オカルトの有効性が実証され、政治や経済にもオカルトが応用される世界。その中で、呪いの悪用を防ぐための霊的警察官とも呼べる、この世界のエリート「呪禁官」を目指して、呪禁官養成学校に通う少年たちの物語。それに、不死者と呼ばれる男や、反オカルト科学結社内のテロ組織などが絡んで、古今東西のあらゆる呪いや科学兵器がぶつかり合うクライマックスになだれ込む。
物語は、ほとんど「ハリー・ポッターと賢者の石」にそっくりなんだけど、ハリー・ポッターに無くて、それが最も不満だった、少年たちの成長が描かれているのが嬉しい。だからこそ、読後に、カタルシスだけでない感動と気持ちよさが残る。
さらに、呪術のエンサイクロペディアであり、世紀の初頭に黙示録的な物語を書こうという野心作であり、牧野修作品なのに、凄い爽やかでジュブナイル的であり(まあ、残虐描写はあるけど、電波系が出てこないし、ホラーでもスリラーでも無い)、笑いが基本にあって、誰にでも勧められるエンターテインメントの王道。呪術が、あるときは山田風太郎の忍法のように、あるときはハッキングの知識のように、さらに少年たちにとっては学校で習う日常として描かれる面白さは、この作品独特の面白さだ。
紙の本
オカルト+青春アクション
2002/07/19 13:28
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投稿者:ビンゴ - この投稿者のレビュー一覧を見る
それなりに面白かった。古今東西の怪しげな呪術が飛び交う世界観。設定そのものはおどろおどろしい感じなんだけど、陰湿さがあまりない。何しろ主人公は友人たちと学園で切磋琢磨して呪術の修行に励む少年たち。上級生のいじめっこがいたり、デブで少し弱気な友人がいたり、ある共通の経験を経ることで友情が強固なものになったりと、周囲は生臭いのに主人公周辺のパートは至って健全。物語の方は王道といえば王道。設定はともかく話自体はどこかで読んだようなもので、目新しさはあまりないかな。特に壮大な展開になるかと思いきや、収まるところに収まった、といったようなこじんまりとした結末がやや残念だった。後に残るかはともかく、読んでる間は面白い、そんな娯楽作品。特にライトノベル系読者におすすめ。
紙の本
科学よりも魔法が進んでいる世界を舞台にした呪禁官養成校の生徒たちの闘い
2002/03/29 22:15
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投稿者:直塚和紀 - この投稿者のレビュー一覧を見る
現在、世界は科学によって成り立っている。世界の謎を解き明かしているのは科学で、人間の体内から宇宙まで科学が及ばないところはない。普段何気なく使っている携帯電話や今これを読んでいるパソコンのモニタも科学の産物である。魔法や呪術は前世紀の間に駆逐され、世界の片隅へと追いやられた。科学で解明されていない、“非”科学的なものは存在しなくなった。だからファンタジーや伝奇は「そんな非科学的な」と一笑に付されることがままあるのだ。
だが、魔法が科学同様、一つの技術として認められ、効力を発揮している世界があったとしたらどうだろう。それがこの『呪禁官』の世界だ。
この世界観がいわゆるファンタジーと一線を画しているのは科学と魔法の共存である。火を付ける呪法があっても煙草に火を付けるのにわざわざ長い呪文を唱える人間はいない。ライターを使う方が早いということだ。ただ、新しい技術が尊重されるのはいつの世も変わらない。その結果、『呪禁官』の世界では、科学はその地位を呪術に譲ることになる。また新しい技術が生まれればそれを悪用する人間も出てくるのも世の習い。それを取り締まるために生まれたのが「呪禁官」である。
葉車創作、通称ギアは呪禁官養成校の生徒。ギアの父も呪禁官で、ある捜査中に命を落とした。その意志を継ぐべくギアは仲間と共に訓練に励んでいた。ある日、彼らが訪れた国立呪禁センターを科学者のテロ集団「ガリレオ」が襲撃した。その頃、世界征服をたくらむ不死者・蓮見もある呪具を狙ってセンターにいた。ギアたちに危機が迫る。
呪禁官はあらゆる呪術のエキスパートである。中国古代の呪法、禁呪法を使い、カバラの護法で身を守り、五芒星を刻んだ硬貨形の護符を使う。敵対する者も式神を飛ばし、ゴーレムを使い、天使を召還する。まさに古今東西の魔術呪術が乱れ打ちである。
そして魔術カルトではなく科学カルトが魔術に対してテロ行為を行うのも痛快だ。これを読むと魔法は科学で“まだ”解明できていないだけかもしれない、とも思える。魔法好きも科学好きも一度読んでみる事を薦める。 (bk1ブックナビゲーター:直塚和紀/ライター)
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