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天狗風 みんなのレビュー

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みんなのレビュー106件

みんなの評価4.1

評価内訳

106 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

女の心の暗い部分。

2011/01/21 02:49

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:オレンジマリー - この投稿者のレビュー一覧を見る

お初捕物控シリーズの2冊目。通町の岡っ引き、六蔵の妹であるお初には霊感がある。お奉行の命によって、不可解な事件を探ることになった。神隠しにあったという娘の真相に迫る。

良縁に恵まれ、文句なしの玉の輿にのる予定でいた下駄屋の娘が忽然と、父親の目の前で姿を消したことに始まる。とある同心は、父親が実の娘を手にかけたと疑いをかけ、神隠しにあったという話を全く信じようとしない。解決を急ぐあまり、力ずくで白状させるというやり方を押し通している同心もいるという噂を耳にし、お初の心は曇る。冤罪というのは、今も昔も存在しているものなのだと思うと哀しくもなり、悔しくもあります。人を裁けるのが人しかいない限り、なんらかのきっかけでそういう結果を生んでしまうこともあるにせよ、無実の人間が罪をきせられ、本当の罪人が野放しになっているケースもあると思うとやりきれなくなる。ましてや、それが同心なり、警察の思惑によって生み出されたならば、それはもうやり場のない怒りを抱えるしかないのではないだろうか。

お初は、時折見える幻を頼りに事件を追っていく。その途中で、思わぬ協力者にも恵まれ、事件の真相はあれよあれよと解き明かされるかと思えば不意打ちにも遭い、時には生命の危機も経験しつつ、それでも負けじと見えない敵と対峙していく姿は勇ましく、お年頃の町娘とは思えない。シリーズ1作目にも登場し、重要な役割を果たした右京之介は本書でも活躍する。右京之介の父親である与力、六蔵と六蔵の妻であるおよし、町人たち。登場人物それぞれの個性や生活習慣、職人であるならばそのちょっとした癖まで、事細かに描写されているので、さすがは宮部さんというところでしょう。

時代小説は、その時代独特の言葉遣いや単語、現代人には把握し辛い上下関係や身分の違いが登場して読み辛い場合もあるけれど、宮部さんの著書は読み易くて好きです。また、相変わらず人情の機微であったり、今回は天狗の正体ということで女性ならではの心の暗い部分が浮き彫りにされているのが見事でした。誰もが憧れるであろう美や、羨む心は二面性を持っている。最後の最後まで、天狗の正体が明かされないのも緊張感を煽って素晴らしかったです。猫好きなので、猫の登場は微笑ましかった。本書に登場するお奉行が実際に書き残したとされる『耳袋』にも興味が湧いたし、シリーズ3作目が出るのを心待ちにしています。

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紙の本

人の心の不思議さ・・・

2010/01/11 19:54

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ゆこりん - この投稿者のレビュー一覧を見る

その風は天狗風と呼ばれた。その風が吹いたとき、娘が神隠しにあった
ように忽然と姿を消した。不思議な力を持つお初は、右京之介とともに
姿を消した娘たちの行方を追うが、得体の知れない何者かがふたりの
前に立ちはだかった・・・。霊験お初捕物控2。

文庫本で564ページ。怖ろしく長い作品だが、構成力がとてもよく、
長さをまったく感じさせない魅力ある話の展開になっている。次々に
行方不明になる娘たち。そのときに吹く不思議な風の正体は?お初と
右京之介がしだいに真相に迫っていく様を、息詰まるような気持ちで
読んだ。また、登場する人たちの描写もていねいで、読んでいると
その人物像がくっきりと浮かび上がってくるようだった。
この世の中、怖ろしいのは妖怪や幽霊などではない。人の心や、人の
思いから作り出される怨念だ。そのことをいやというほど思い知らされた。
人は、仏にも鬼にもなれる。そのきっかけはほんの紙一重の差しかない。
だが、人が作り出した怨念を鎮めるのも、また人の心なのだ。そこに
「人の心」の不思議さを感じる。ラストもよくまとめられていて、読者の
期待を裏切らないものになっている。特に最後の10行はほっとして
微笑まずにはいられない。一気読みしてしまうほど面白い作品だった。

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紙の本

震える岩の続編!

2016/05/04 08:44

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:yu_kotikita - この投稿者のレビュー一覧を見る

大好きなお初ちゃん物語の続編!
こちらは、幻想的な桜…のはずなんですがとても怖かったです。
夜の桜はどこか妖しいものがある。
宮部さんの感性に触れることがとても楽しいです。

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紙の本

美しさを求める気持ちはいつの時代でも同じ…だけれど、本当の美しさとは「一生懸命になること」。

2004/08/08 12:26

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:あや - この投稿者のレビュー一覧を見る

 「お初」シリーズの第2作目。宮部みゆきは現代小説も、時代ものも書きこなす作家だと常々思っているが、この「お初」シリーズは、時代ものにミステリーやファンタジーの要素が加わっていて、本当に面白い。

 お初は前作『震える岩』から1つ歳をとって、17歳。同じく前作で与力見習だった右京之介は、念願叶って算学の道を進むことになった。お初はキャラクター的に変化ないように思ったが、右京之介は大人びた感じがした。また、2人の距離も微妙に近づいているようで、微笑ましい。特に、右京之介の父で鬼と恐れられている吟味方与力の古沢武左衛門が、お初に好意をもち、何かと息子のサポート(宣伝)に回っているのを見ると、心あたたまる気がした。
 本作で起きる事件とキーワードは、「神隠し」「阿片中毒」。そして、「美しさとはなにか」。17歳のお初には少し難しいテーマだったか、描写が心許ない部分もあったが、それでも本作は存分に読ませる作りになっている。

 さて、前に述べた事件に対して、お初は、前作と同じように、兄で岡っ引きの六蔵や、姉嫁・およし、六蔵の子分・文吉の手を借りながら、事件を解決していく。今まで、腕のたつ板前さんというイメージしかなかった加吉が思いもかけぬ大活躍をしてくれて、目を丸くしながら読んだ。
 また今回、新しく登場した人物(?)は、鉄。お初と鉄が話しているシーンは微笑ましく、今後のシリーズでの再登場、いやレギュラー入りをお願いしたい。さらにいえば、せっかく右京之介が算学の道を歩むことになったのだから、今度は、それを生かした作品ができるとよいのにと思った。
 といろいろ書いてきましたが、やはり、宮部みゆき作品は大好きです。テンポよく面白く書かれている。歴史ものと構えずに、是非読んでいただきたい。

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紙の本

天狗とお初の対決やいかに?!

2002/05/20 07:37

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ぽん太 - この投稿者のレビュー一覧を見る

霊験お初捕物控1に引き続き、やはりおもしろい! 1とは話的につながりがあるわけではないので、2だけの購読でも何ら問題ありません。不思議な力を持つお初が今回立ち向かう強敵とは、題名通り「天狗」。しかし、天狗は天狗でもその正体とは…?! 江戸の町を震わせる神隠しの不思議に挑むお初と、相棒(?)右京之介、正体不明(?)の「和尚」・「鉄」など、個性豊かな登場人物の活躍も見逃せない! ヒヤヒヤしたり、ちょっと背筋が寒かったりと読み応えたっぷりです。「霊験」とありますが、読んだ後何故か心温まっているのは、やはり宮部みゆきの成せる技! 人間味あふれる豊かなエピソードも随所に感じられる作品です。

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紙の本

読みやすい時代小説

2002/02/06 15:03

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:和音 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 前作、「震える岩」に続くお初の捕物控シリーズ第2弾です。時代小説の部類に入るのですが、とても読みやすいので歴史物や時代小説はちょっと…という人でも抵抗なく読む事ができると 思います。普通の人には見えぬ物や聞こえぬ物を見たり、聞いたりする不思議な力を持つお初。 今回は、若い娘達が次々と神隠しにあってしまうという事件を調べます。途中、しゃべる猫が出て来たりとユーモアもあり、楽しく読む事ができました。

 お初の話は、前作の「震える岩」の他に「かまいたち」の中にも短編が収められているので、そちらを先に読むのがいいかもしれませんね。それにしても宮部さんは、時代を超えてでも超能力物を書くのがとてもうまいです。


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紙の本

私、現代の神隠しにあいました。

2001/11/05 18:40

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ガーフィールド - この投稿者のレビュー一覧を見る

 女性の書く時代小説は、宮部さんが初めてだったのですが、さすがですね、面白くてあっという間に読破できました。前編を通じて読みやすく、洗練された会話にも行間にも全く無駄がなく、すぐに『かまいたち』と『震える岩』も買い込みました。あーこれで私も妖しい桜の花舞う宮部ワールドに連れ込まれてしまったようです。

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妄執が物の怪に

2001/09/28 14:33

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:はな - この投稿者のレビュー一覧を見る

 シリーズ一作目よりも読み応えがありました。人の気持ちの複雑さ、それ故の悲しさなどを感じました。
 宮部みゆきさんの作品には、正しい人達がよく登場する反面、どうしようもなくすさんだ人達も出てきます。どの人物もその背景に色々なものを背負っていて、そして様々な想いを抱いているのですが、それが細かく丁寧に描写されているので、読んでいる方はどんどん話に引き込まれてしまうのです。
 今回私が一番引き込まれたのは、観音様のくだりを読んでいた時です。その美しさと恐ろしさ、怖さにぞくっとしました。それほど不気味な表現がされていないにもかかわらず、これほどまでに背筋が寒くなるとは。
 もちろん恐いばかりではなく、ほのぼのとした雰囲気もあります。特にお初と猫の「鉄」とのやりとりは、読んでいて楽しい気分になります。こういう部分があるからこそ、宮部さんの作品はどんなに重い内容でも、暗くならずに終わっているのかもしれませんね。

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紙の本

お初と登場人物たちとの掛け合いがとても楽しいシリーズ第二長編

2006/09/27 16:15

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ピエロ - この投稿者のレビュー一覧を見る

不気味なほどに赤い朝焼けのもと、疾風とともに消えてしまう娘たち。人には見えないモノを見、感じることのできる飯屋の娘お初が、南町奉行根岸鎮衛に頼まれて神隠しの謎を追う、捕物帳にオカルト風味を加えた、シリーズ長編二作目。
ハッキリとは書けませんが、お初が相手するのは人間の負の感情が生み出したおぞましくもあわれなバケモノだけあって、なんとも切なく重苦しい話ではあるのですが、読後感がそれほど悪くない(悪いどころかとても良い)のは、お初をはじめ、岡っ引きの兄六蔵、その妻およし、お初と事件にあたる古沢右京之介ら、個性立った登場人物のおかげ。特に、鉄、すず、和尚らとお初の掛け合いが本作だけではもったいないくらいにおもしろい。話の鍵を握るこの三人(?)の正体は何なのかというところも読みどころです。
ゾッとさせられ、クスッと微笑まされ、感動させられる、霊験お初のシリーズ。次作がとても楽しみです。

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紙の本

耳袋との絶妙の距離

2005/02/20 18:03

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ふぉあぁ - この投稿者のレビュー一覧を見る

日本橋通町の岡っ引き 六蔵親分の妹 お初は、不思議な力を持っている。そのおかげで 今までも兄六蔵のお勤めの役に立ってきたのだが、六蔵はいい顔をしない。 なぜなら その力とは この世の物ではない物が 見えてしまう力であるから。

ある日の朝 下駄屋の娘が神隠しにあう。 そしてその後 八百屋の娘も 消えた。
二人が消えたそのときには、一陣の冷たい風が吹き、空は血の色のような赤色に染まっていた。
そしてお初が、消えた娘たちを探すうちに、二つの事件の周りに 同じ黒い影のようなものを見ていた。

前作(震える岩)から引き続きで登場する人物たちは、いよいよもって本作で 生き生き個性を持って動き出します。 飄々とした右京之介は 少し青年らしくなり、でもやはり少し頼りなく、 南町奉行根岸肥前守 は 相変わらずの好々爺で。
そして、今回は「鉄」と「和尚」が登場。 彼らは 事件解決の大きな助けになるのだけど、お初以外とは話すことができない。なぜなら「鉄」も「和尚」も 『人』ではないから…。

このシリーズは、江戸時代に不思議な出来事を書き留めた 「耳袋」がモチーフになっています。
この 「耳袋」にとらわれず、かといって 「耳袋」を壊さず、絶妙の距離を保ったまま宮部ワールドが作られています。
まだまだ「耳袋」にはネタがあります。このシリーズは彼女の中でも異例な仕事らしいのですが、続編が読みたいと望む読者は 私だけではないと思うのですが。

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紙の本

前作に引き続き面白く読めました

2002/06/18 10:28

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投稿者:くにーた - この投稿者のレビュー一覧を見る

前作を読んでいて面白かったのでこの天狗風も購入。
お初も一つ年をとり、右京之介も希望の算学の道に進むことになり、一歩、いや、半歩くらい大人に近づいた二人の様子が面白い。単独で読んでも楽しめるが、やはり前作「震える岩」を読んでこそ、登場人物の変化が感じられて、いっそう愛着も湧く。
途中、お初と話ができる「鉄」の登場には、あまりにも現実味がなくちょっと興をそがれる感もありましたが、最後にきてまあ納得です。

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紙の本

宮部みゆきはイイ。

2001/09/26 23:18

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投稿者:タカイチ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 この本は、宮部みゆきの、霊験お初捕物帖のシリーズ2なんだけど、まず、前の話を読まなくても、楽しく読める。あと、時代物で、超能力がある主人公ではあるが、時代劇としても楽しめるし、その系統の話が苦手な人でも、取っつきやすいと思う。とにかく読みやすい。さすが宮部みゆきだ。

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2004/11/22 20:27

投稿元:ブクログ

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2004/12/19 20:00

投稿元:ブクログ

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2005/02/02 09:06

投稿元:ブクログ

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