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紙の本

多士済済と新保博久の、探偵に関するおたく的薀畜を纏めたエッセイ

2001/11/02 18:16

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投稿者:安原顕 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 本書は1998年4月6日〜2000年3月27日までの2年間、毎週1回のペースで『朝日新聞』東京本社版に掲載されたエッセイを、1冊に纏めたものである。多士済済が「名探偵」を挙げ、その各々に新保博久が「履歴書」で、全探偵に関するおたく的薀畜を付けている。秋の夜長、寝転がって読むのに、これほど最適な本はない。筆者は、宮部みゆき「ミス・マープル」、紀田順一郎(エルキュール・ポワロ)、北村薫(エラリー・クイーン)、青柳いづみこ(ネロ・ウルフ)、新保博久(エド・ハンター)、佐伯彰一(シッド・ハレー)、林家こぶ平(マット・スカダー)、養老孟司(フロスト警部)、天沢退二郎(ドロシア)、青木保(ヴァダシー)等々、80人以上、むろん半分は日本人探偵を取り上げている。「おたく批評家」新保博久はエド・ハンターである。ぼくは未読だが、彼は、以下のような文を寄せている。<ブラウン作品を片っ端から読んだのは、クイーンやクリスティに比べ、読みやすかったからだ。従って、ブラウンのエド・ハンター・シリーズ既訳六冊も、自然にすべて読んだが、思えばこれが「超人ではないシリーズ探偵」との初の出会いだった。彼は、はなはだ頼りない普通の青年なのだ>。「履歴書」も自身で書いており、<アメリカ私立探偵作家クラブが1982年、名探偵の人気投票を行なった際、70年以前の部ではマーロウ、スペイド、リュウ・アーチャー、コンチネンタル・オプと、いわゆるハードボイルド御三家の四探偵が選ばれ、第5位がエド&アム・ハンターだった。彼は、日本でも根強いファンのいるアメリカ探偵クラブ新人賞作『シカゴ・ブルース』(47年)に始まり、やや中断を置いて『消された男』(59年)、『パパが殺される!』(63年)に至った。もう一人、ジャズ・フリークでもある林家こぶ平は、元アル中探偵マット・スカダーである。最近はいささか飽きたが、ぼくも贔屓の探偵だ。林家こぶ平は『八百万の死にざま』に痺れたらしいが、これまた、まったく同感。ピアニストの中村絃子は、アイラ・レヴィンの『死の接吻』(53年)が好きらしい。<ここではいわゆる「探偵」は登場せず、代わって妹の突然の「自殺」に疑問をもった姉エレンが謎解きの役回りをつとめる。エレンは妹の死を他殺と疑い、妹のつきあっていた恋人が犯人ではないかと調査を始める。妹の通っていた大学、その暮らしていた下宿屋と、プロの探偵とはひと味違ったひたむきさで真犯人に迫っていくのだが、それがあだとなり、妹を殺した男によって逆に殺されてしまう。/いくつか設定されたどんでん返しは息が詰まるほど見事でかつ残酷、その上「探偵」エレンだけでなく、殺人者までどこか哀れで悲しい名作である>。いやあ巧い。ここまで書かれると、思わず再読したくなる。

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