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さまざまな場所にまつわる思い出が綴られた一冊。網膜に焼き付く光景をそのまま写真にした作品と一緒に文章も堪能しましょう。
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[ 内容 ]
<犬の記憶>
「いったん逃げた風景のかずかずは、僕の内部でもうひとつの風景となってある日とつぜん立ち現われてくる。
それは、まったく時空を超えた視覚のなかと脈絡を絶った意識のなかに、ふと再生されてくるのである」。
写真は現在と記憶とが交差する時点に生ずる思考と衝動によるもの、という作者の、自伝的写真論。
巻末に横尾忠則による森山大道論を付す。
<犬の記憶 終章>
時代の流れを12の地名に託して描く。
写真家たちとの熱い出会いを通して描く半自伝的エッセイ。
60余点の作品も収録。
[ 目次 ]
<犬の記憶>
1 犬の記憶(陽の当たる場所;壊死した時間;路上にて;地図;夜がまた来る ほか)
2 僕の写真記(写真よこんにちは;有楽町で逢いましょう;街を駆けぬけて;写真よさようなら;そして光と影)
<犬の記憶 終章>
パリ
大阪
神戸
ヨーロッパ
新宿
横須賀
逗子
青山
武川村
札幌
国道
四谷
[ 問題提起 ]
[ 結論 ]
[ コメント ]
[ 読了した日 ]
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82年の初巻では苦々しくも凝縮された自身の内面語りが中心だったが、98年の本巻では齢も重ねどこか淡々とかつての出来事を回顧していくような筆運び。
個人的には前者が好みであった。
十数年経った今回においても、いくつかの同じ言い回しや状況描写が登場する。それらは出力を繰り返すことで彼の血肉となった言の葉なのだろう。