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紙の本
「ご主人、わたしを人間に変えてください」
2011/02/24 12:52
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:wildflower - この投稿者のレビュー一覧を見る
劇団四季で4月末からはじまる名古屋公演が決定したミュージカル『人間になりたがった猫』の原作です。四季ファミリーミュージカル最多公演数を誇る人気演目だそうです。20世紀半ばのアメリカの児童書作家ロイド・アリグザンダー49歳の頃の作品です。
大魔法使いステファヌス大学士の飼い猫ライオネルは、どうしても人間になりたかったのでしきりとせがみます。少し前にとくべつな計らいで崇高な宝である「ことば」を与えられていた彼は、それ以来猫である自分に違和感がでてくる、というのが面白いです。
「いったいいつから、猫が猫である気がしなくなったのかね?」
「口がきけるようになってからです」
根負けした主人にやっと人間に変えてもらったライオネル。人間の若者らしく体裁を整えて、念願の街ブライトフォードへ出かけていくまではユーモアたっぷり。心は猫、外見は人間のズレがまわりに引き起こす笑いや戸惑いがコミカルに描かれています。人間としてはダメダメだけど猫式感覚が役に立ち、おかげで危機もなんとか乗りこえていく前半と、食堂の娘ジリアンに出逢って少しずつ人間の心を持ち始める後半への変化が好いのです。
いかにも強慾で厭らしいパースウィグ町長、抜け目ない腰巾着のスワガートらの隠謀を、ラテン語風な台詞を語るどこかとぼけたタドベリ博士に助けられ、なんとか大波瀾を乗り切っていくライオネル。やがてはステファヌス大学士のもとへ、飼い猫として戻っていかねばならないのですが……。
読者を大いに笑わせ、はらはらさせながらも、人間らしく在るというのはどんなことだと思いますか? と真摯な問いかけも感じられる作品でした。答はもちろん作中に在ります。
紙の本
人間になった猫のミラクル珍道中
2002/03/24 06:17
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かけだし読書レビュアー - この投稿者のレビュー一覧を見る
演劇にもなったロイド・アリグザンダーのユーモア溢れるファンタジイ。1行目から凄い。「おねがいです、ご主人」と、猫がいいました。「わたしを、人間に変えてくださいませんか?」
いやはや唐突な出だしである。この猫の要請を受けて、はじめは反対していた大魔法使いステファヌス大学士も、「ぐずぐずせずに戻って来ること」といった条件をつけて猫を人間に変える。こうして猫から人間となったライオネルの旅(といってもほとんど舞台は人間の町)がはじまる。
元猫だけあって人との会話がちぐはぐだったり、通行料が必要な門を人々の目の前でひょいと飛び越えたり、ネズミを追っ払ったりとユニークなエピソードが目白押し。特に盛り上がるのは終盤。人間の女性に恋をしたけれど、また猫に戻らなくてはいけないライオネルの運命が描かれる。さてさて、ライオネルの未来は結局どうなるのか? それは是非、あなたの目で確かめてほしい。
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