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みんなのレビュー4件

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4 件中 1 件~ 4 件を表示

紙の本

プラントハンターとしてのシーボルト

2019/11/11 14:40

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る

長崎の出島で医学を教えた人、というイメージが強いシーボルト。しかし沢山の日本の植物を調べ、ヨーロッパに紹介した人でもある。本書はシーボルトの日本の植物に関係した活動を紹介したもの。著者が植物の専門家なので、説明もしっかりしている。

医師ではあるのだが、日本で数多くの植物を収集し、標本や種子、生きた植物まで本国に送っていた。帰国後も日本の植物を紹介する本も出版した。さらには園芸植物としての販売も手掛けたということなどを知ると、シーボルトは医者ではあったが本当にやりたかったことは違ったのではないか、と思えてきた。

日本産の帰化植物として世界で知られているものとしてクズ、イタドリなどがあるが、イタドリはシーボルトが崩れやすい土地の補強用にと導入したものとのこと。そんな話や学名の日本人らしいものとの関係など、現在にまでつながっている話も多くある。

実は朝井まかての「先生のお庭番」にプラントハンターとしてのシーボルトの姿が書かれていて面白かったのが本書を読んだきっかけ。現在も見られる植物との関係も興味深かった。

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紙の本

江戸時代に来日したシーボルトは「園芸家」だった

2001/12/15 06:44

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:三中信宏 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 本書は,19世紀初頭の鎖国下日本に二度にわたってオランダから来日したフィリップ・フランツ・フォン・シーボルトの伝記である.類書とは異なる点は,著者が「園芸家」としてのシーボルトの貢献に焦点を当てたことにある.シーボルトの植物学・園芸学の素養が日本とオランダの行き来を通してどのように開花していったかが,本書のテーマとなる.
 長崎・出島で多くの門下生に医学を教えることになったシーボルトは,同時にオランダの意向を受け,日本に関する「博物」の情報収集を幅広く行なった.公的に「自然科学的調査を使命とする(belast met het natuurkundig onderzoek)」シーボルトは,在日中,長崎近辺のみならず江戸参府の機会も利用して,おびただしい数の日本の動植物・民具・民俗を収集した.とりわけ収集した「生きた植物」をいかにして日本から遠路はるばるオランダにまで輸送するのかに腐心したという.
 本書の前半(第1部〜第3部)では,シーボルトのビュルツブルクでの生い立ちから始まって,オランダ軍医として来日するにいたった経緯,日本地図を持ちだそうとして江戸幕府から国外追放されることになった「シーボルト事件」,そしてオランダ帰国後に奔走した報告書——『日本』,『ファウナ・ヤポニカ』,そして『フロラ・ヤポニカ』——出版までのいきさつ,などが描かれている.
 本書の後半(第4部〜第5部)は,シーボルトの園芸への貢献に当てられている.私には,なぜシーボルトが園芸に興味をもつにいたったのかを当時のオランダの社会や文化の背景にからめて論じた第4部をおもしろいと思った.歴史的なチューリップ狂奔がいい例だが,オランダやベルギーでは「花」に対する社会的な欲望——とくに経済的利益を生む商業植物としての関心に根差す——がくり返し高まっていた.シーボルトはそういう趨勢をすばやく察知して,ヨーロッパの人々が注目しそうな植物(実際,シーボルトが持ち帰ったテッポウユリにオランダは目を見張ったという)を日本からもちだし,さらに故国でそれを定着させるための馴化に多大な努力をはらったと著者は言う.この点についてはもっと知りたい.第5章は,シーボルトゆかりの植物を論じた各論である.
 全体を通して,伝記的内容がコンパクトにまとめられているのだが,「コンパクト」過ぎて食い足りない箇所もある.

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【目次】
はじめに 7
第1部 特別な使命をおびた人物,シーボルト 11
 オランダの消滅と復活 12
 シーボルトの生い立ちを追う 24
 特別の任務をおびて日本へ 37
 鎖国下日本でのシーボルト 47
第2部 日本研究者としてのシーボルト 59
 事前の勉強は役に立ったか 60
 コレクションは科学に欠かせない 70
 江戸参府 79
第3部 シーボルトを魅了した日本の植物 91
 帰国後のシーボルト 92
 『フロラ・ヤポニカ』の出版 98
第4部 知られざる園芸家としてのシーボルト 109
 園芸の台頭 110
 日本の植物,海を渡る 120
第5部 シーボルトが導入した日本の植物 131
 アジサイ 132
 レンギョウ 138
 ツバキ 141
 サザンカ 148
 イタドリ 151
 シキミ 159
 コウヤマキ 165
 キリ 168
 ウメ 173
 ユリ 176
 ボタン 185
おわりに 189
主な参考文献 195
索引 [i-viii]
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2013/02/22 12:48

投稿元:ブクログ

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2023/06/20 21:21

投稿元:ブクログ

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