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みんなのレビュー16件

みんなの評価4.3

評価内訳

高い評価の役に立ったレビュー

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2003/01/23 01:29

「物語を作る物語」の醍醐味

投稿者:岑城聡美 - この投稿者のレビュー一覧を見る

「物語の作り方」と言うタイトルを見る限り、この本を手に取るのはおそらく自ら創作に携わる人々が多数を占めるだろう。しかしこの本には単なる作劇手法の指南書に留まらない魅力がふんだんに詰まっている。
ノーベル賞作家ガルシア=マルケス(愛称「ガボ」)を中心として、プロの脚本家達が持ち寄った、個々の「物語の種」を、一つのストーリーへと、ブレーンストーミングを行いながら高めていく様子がつぶさに収められているのだが、この物語作成の過程を追うのが実に面白い。例えば、余命幾ばくもないと知らされた男が日常からの逸脱を求めて突如旅に出る、と言う設定が、議論が交わされるうちにいつのまにか「田舎町に突如出現する聖者の物語」へと変貌していく。議論が行き詰まったかとみるや突如飛び出す「ガボ」の奇想、負けじと意見を戦わせる塾生達の発言から一つの物語が生成されていく過程は実に生き生きとして、まさに「物語を作る物語」と呼ぶに相応しい。誰かが発言するたび変転してゆく物語を追うことそのものが、まるで執筆中の小説家の頭の中を覗くように興味深く、物語の受け手たる読書家にとっても読み応えある内容となっている。塾生達の持ち寄る個々のエピソードの面白さも見逃せない。それぞれが完成したストーリーではないにせよ、十分に好奇心をそそられる素材が次々に繰り出されるため、読む者も議論に参加してそれぞれのストーリーを考えてみるという半ばパズル的な楽しみ方も可能である。
勿論、創作に携わる人々にとっては非常に有益な書であることは言うまでもない。随所に「ガボ」の金言がちりばめられ、注意深く読んでいけば創作に必要な様々なヒントを得ることが出来る。幾通りもの読み方を楽しむことができ、かつ「物語る」人々には貴重な学びの要素が詰まっている、非常に魅力的な本である。

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低い評価の役に立ったレビュー

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2002/05/07 22:15

いくつもの楽しみ方がある実践的な「物語」の本

投稿者:赤塚若樹 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 あるとき、ガルシア=マルケスがロバート・レッドフォードの運転する車でドライブをしていたそうな。コロンビアのノーベル賞作家はそのときふと買い物がしたくなった。アメリカの二枚目大物俳優は親切だった。そういわれると、「だったら、ぼくもいっしょに行くよ」といい、いっしょに店に入っていった。だが、そのとたんにものすごい騒ぎが起こって、「内気な性格のレッドフォードはかわいそうにもう少しで窒息するところだった」という。——ガルシア=マルケスの回想だ。

 それにしても、このふたりでドライブとは、ミーハーなわたしでなくとも、これはすごいと思えるものがあるだろう。このエピソードが持ち出されているのは、物語に登場する俳優が有名であることをしめすには、どのような状況を描けばよいかを想像しているときのこと。天下のロバート・レッドフォードのご登場となれば、「店は大騒ぎになり、若い女の子がサインをねだりに寄ってくる」のは当然。もう説得力があるとかないとかの次元ではないが、では、ガルシア=マルケスのほうは? なんて問うてはいけない。レッドフォードは物語に登場するひと、ガルシア=マルケスは物語をつくるひと、なのだから。

 そのガルシア=マルケスが「物語の作り方」のヒントを教えてくれるのが本書。もともとは、映画やテレビの分野での人材育成を目指して、ハバナに創設された学校のシナリオ教室の討論の記録ともいうべきもので、そこから生まれた3冊のうち、2冊がまとめてここに翻訳されている。

 このワークショップで課題とされているのは、30分(後半では90分?)のテレビドラマの原案となる物語——シナリオそれ自体ではなく、そのもととなる物語——をつくること。そのやり方はこうだ。
 参加者のひとりが、物語の概略、物語のアイデア(「まだしっかり固まっていない単純明快なストーリー」)をもってくる。それを「どういう構成にすればいいかみんなで考えてみよう」ということになり、参加者全員でさまざまな意見をもちだし、ああだこうだいいながら物語の全体像をつくりあげていく。もっとも、物語はかならずしも完成するわけではない。ガルシア=マルケスいわく、なによりも大切なのは「創作のプロセス」、「みんなで力を合わせて物語を創り出す作業」であり、物語の輪郭がある程度明確になってきた段階でつぎに進んでいく。「ここに来れば、ストーリーがどのように成長し、余計なものが削り取られ、袋小路に入り込んだとしか思えない状況の中で突然道が開けていく様子が手に取るようにわかる」。なるほど、そのプロセスは読んでいてたいへんおもしろい。

 たとえば、ふたりの舞台俳優の「あいまいな恋」の物語。一方は大物俳優で、他方はかけだしの女優だが、オーディションで顔を合わせると、おたがいに惹かれあう。ところが、男はホモだったため……。これを出発点に、ふたりの人物造形、ふたりの関係、ふたりを取り巻く環境や状況などについて、侃々諤々の議論がくりひろげられていくが、やがて提案者が口にした、挫折する愛の物語ではなくコメディにしたいという意外なひとことから、最後には「男女が入れ替わった完璧なカップルがダンスをするところ」へと行き着くことになる、といった具合だ。

 こうした議論と同様に(ある意味ではそれ以上に)興味深いのが、ガルシア=マルケスによる逸脱や脱線、ならびに「物語」観の表明かもしれない。たとえば『族長の秋』のテロのシーンはこうだとか、カンヌ映画祭で審査員長を引き受けた理由はこうだとか……もちろんレッドフォードのエピソードもそのひとつ。というふうに、いくつもの楽しみ方があるこの実践的な「物語」の本、ガルシア=マルケスのファンならずとも読んでおいて損はない。 (bk1ブックナビゲーター:赤塚若樹/翻訳・芸術批評 2002.05.08)

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紙の本

「物語を作る物語」の醍醐味

2003/01/23 01:29

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:岑城聡美 - この投稿者のレビュー一覧を見る

「物語の作り方」と言うタイトルを見る限り、この本を手に取るのはおそらく自ら創作に携わる人々が多数を占めるだろう。しかしこの本には単なる作劇手法の指南書に留まらない魅力がふんだんに詰まっている。
ノーベル賞作家ガルシア=マルケス(愛称「ガボ」)を中心として、プロの脚本家達が持ち寄った、個々の「物語の種」を、一つのストーリーへと、ブレーンストーミングを行いながら高めていく様子がつぶさに収められているのだが、この物語作成の過程を追うのが実に面白い。例えば、余命幾ばくもないと知らされた男が日常からの逸脱を求めて突如旅に出る、と言う設定が、議論が交わされるうちにいつのまにか「田舎町に突如出現する聖者の物語」へと変貌していく。議論が行き詰まったかとみるや突如飛び出す「ガボ」の奇想、負けじと意見を戦わせる塾生達の発言から一つの物語が生成されていく過程は実に生き生きとして、まさに「物語を作る物語」と呼ぶに相応しい。誰かが発言するたび変転してゆく物語を追うことそのものが、まるで執筆中の小説家の頭の中を覗くように興味深く、物語の受け手たる読書家にとっても読み応えある内容となっている。塾生達の持ち寄る個々のエピソードの面白さも見逃せない。それぞれが完成したストーリーではないにせよ、十分に好奇心をそそられる素材が次々に繰り出されるため、読む者も議論に参加してそれぞれのストーリーを考えてみるという半ばパズル的な楽しみ方も可能である。
勿論、創作に携わる人々にとっては非常に有益な書であることは言うまでもない。随所に「ガボ」の金言がちりばめられ、注意深く読んでいけば創作に必要な様々なヒントを得ることが出来る。幾通りもの読み方を楽しむことができ、かつ「物語る」人々には貴重な学びの要素が詰まっている、非常に魅力的な本である。

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紙の本

いくつもの楽しみ方がある実践的な「物語」の本

2002/05/07 22:15

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:赤塚若樹 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 あるとき、ガルシア=マルケスがロバート・レッドフォードの運転する車でドライブをしていたそうな。コロンビアのノーベル賞作家はそのときふと買い物がしたくなった。アメリカの二枚目大物俳優は親切だった。そういわれると、「だったら、ぼくもいっしょに行くよ」といい、いっしょに店に入っていった。だが、そのとたんにものすごい騒ぎが起こって、「内気な性格のレッドフォードはかわいそうにもう少しで窒息するところだった」という。——ガルシア=マルケスの回想だ。

 それにしても、このふたりでドライブとは、ミーハーなわたしでなくとも、これはすごいと思えるものがあるだろう。このエピソードが持ち出されているのは、物語に登場する俳優が有名であることをしめすには、どのような状況を描けばよいかを想像しているときのこと。天下のロバート・レッドフォードのご登場となれば、「店は大騒ぎになり、若い女の子がサインをねだりに寄ってくる」のは当然。もう説得力があるとかないとかの次元ではないが、では、ガルシア=マルケスのほうは? なんて問うてはいけない。レッドフォードは物語に登場するひと、ガルシア=マルケスは物語をつくるひと、なのだから。

 そのガルシア=マルケスが「物語の作り方」のヒントを教えてくれるのが本書。もともとは、映画やテレビの分野での人材育成を目指して、ハバナに創設された学校のシナリオ教室の討論の記録ともいうべきもので、そこから生まれた3冊のうち、2冊がまとめてここに翻訳されている。

 このワークショップで課題とされているのは、30分(後半では90分?)のテレビドラマの原案となる物語——シナリオそれ自体ではなく、そのもととなる物語——をつくること。そのやり方はこうだ。
 参加者のひとりが、物語の概略、物語のアイデア(「まだしっかり固まっていない単純明快なストーリー」)をもってくる。それを「どういう構成にすればいいかみんなで考えてみよう」ということになり、参加者全員でさまざまな意見をもちだし、ああだこうだいいながら物語の全体像をつくりあげていく。もっとも、物語はかならずしも完成するわけではない。ガルシア=マルケスいわく、なによりも大切なのは「創作のプロセス」、「みんなで力を合わせて物語を創り出す作業」であり、物語の輪郭がある程度明確になってきた段階でつぎに進んでいく。「ここに来れば、ストーリーがどのように成長し、余計なものが削り取られ、袋小路に入り込んだとしか思えない状況の中で突然道が開けていく様子が手に取るようにわかる」。なるほど、そのプロセスは読んでいてたいへんおもしろい。

 たとえば、ふたりの舞台俳優の「あいまいな恋」の物語。一方は大物俳優で、他方はかけだしの女優だが、オーディションで顔を合わせると、おたがいに惹かれあう。ところが、男はホモだったため……。これを出発点に、ふたりの人物造形、ふたりの関係、ふたりを取り巻く環境や状況などについて、侃々諤々の議論がくりひろげられていくが、やがて提案者が口にした、挫折する愛の物語ではなくコメディにしたいという意外なひとことから、最後には「男女が入れ替わった完璧なカップルがダンスをするところ」へと行き着くことになる、といった具合だ。

 こうした議論と同様に(ある意味ではそれ以上に)興味深いのが、ガルシア=マルケスによる逸脱や脱線、ならびに「物語」観の表明かもしれない。たとえば『族長の秋』のテロのシーンはこうだとか、カンヌ映画祭で審査員長を引き受けた理由はこうだとか……もちろんレッドフォードのエピソードもそのひとつ。というふうに、いくつもの楽しみ方があるこの実践的な「物語」の本、ガルシア=マルケスのファンならずとも読んでおいて損はない。 (bk1ブックナビゲーター:赤塚若樹/翻訳・芸術批評 2002.05.08)

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2004/10/03 10:15

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2009/10/10 11:37

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2009/12/05 23:25

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2006/10/19 00:22

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2009/08/05 05:58

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2011/09/10 01:13

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2010/11/21 12:48

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2011/10/19 02:35

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2012/09/06 10:09

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2013/09/15 22:01

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