紙の本
清く正しく殺人!?
2003/06/10 10:15
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投稿者:PNU - この投稿者のレビュー一覧を見る
淡々とつきはなした描写でつづられるあっさりとした殺人日記。たびたび盛り込まれる世界のウンチクといい、文学ぽいムードをただよわせたホラーである。なぜ人間を殺すのか、殺人淫楽症ゆえ殺す理由が快楽ならば、その内面にもっとせまって欲しかった気もする。悲しい描写が多いので、現実に不幸なor薄幸だった人よりか、不幸や犯罪をヴァーチャル体験してみたいトラウマの無い人向けの本だと思う。しかし、犯人が「自分が近く捕まるであろう」と繰り返し予想するシーンはあんまりしっくりとこないなあ。
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人望の厚い医師、古河は、死に値すると判断した人間を、自宅の地下室でいたぶり殺していく・・。
「目には目を」が好きな人は、楽しめるかも。私はすごく面白かったです。
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切ない。最後。彼の望む平穏が、あまりにも簡単なものの事が。殺人鬼としての彼には許されないだろうけど、彼の望みの成就を祈ってしまう。
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湘南人肉医と内容が似てる感じはするけど、こっちの方が切ない。
拷問して殺していくのに、どこか優しい医者の話。
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こうした孤独で屈折した殺人鬼の物語、私は好きです。彼の正義は孤独でそして乾いていますけど…彼の毒牙にかかった人と彼とを比べ、どちらが人として道を踏みはずしているかと問われれば正直返答に困ります。
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「うう〜ん」ってな感じ。呪怨で衝撃的すぎて、一発屋だったの?って思ってしまう。快楽殺人、異常心理犯罪者を扱ってるんだが、なんかいまいち恐怖が伝わってこない。ただ、グロいだけ。
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教わる事が多い!凄く勉強にもなるし、これから先のことを考えていくのにもいいかもしれないですねー。でも、ホラーだし、怖いです。いくら勉強になると言っても殺人までして勉強するわけではありませんが笑。でも、凄くいい作品だと思います。
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何が本当に正しいのか分からなくなってくる本。一般的には「殺人=凶悪犯罪、やってはならないこと」という固定観念が強いものの、正直なところ主人公の言い分はもっともだと思う。
面白い。でも白桃的にはオチがイマイチ。。。
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主人公の勤務医のその蠱惑的な容姿と猟奇的なもうひとつの仕事・・・
というか産婦人科医という職業とともにこなす悪辣なルーチンワーク・・・
そして 勤務医の仕事の対象となる登場人物の人間らしさがたまらなく面白い。
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中絶専門医による数々の猟奇的殺人。それぞれに、理由ある殺人なのか?幼少期の母親からの虐待が彼を形成したのか?中絶についても、虐待についても、昨今の事件と関連して、ただの読み物とは思えない怖さを感じる。 2007.8
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タイトルのとおり、殺人を扱った物語。しかし単純な快楽殺人者の話とは違う、読み終わった後に妙な切なさがあった。主人公がしていることは立派な悪だが、彼が悪人であるとは一概に言えない。誰が悪なのか、どれが悪なのか。その判断を鈍らせるほど、主人公には魅力を感じた。大石先生独特の描写や表現に感服。※グロテスクな表現、性的表現もあるので注意。
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わたしが初めて読んだ大石さんの作品です。
プロローグを読むだけで、頭の中に情景が浮かんできます。
読み終わった後、まるで映画を観終わったような感覚がしました。
この作品で、わたしは彼のファンになり、小説家を目指すようになりました。
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個人的にはとても好きな一冊。でもラストがいまいちだったので星四つ。
主人公の過去と異常性、それから「中絶」することについて。被害者はどれも「なんらかの罰を受けてもおかしくない」と思いますが、「殺されて当然」ではないなぁと。
殺人の手段がバリエーション豊かで面白かったです。あと、個人的に主人公が好きでした。
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「サイコドクターぶらり旅」という読書好きな精神科医の先生が運営しておられるブログがあるのですが、そこで紹介されていて特に気になった作家、大石圭。
先日古本ですが入手し、初めて読んでみました。
この人の作品の特徴なのか、なにしろ主人公の設定が緻密で、隙がない。リアルなんですよ。
あたりまえに(世間並み以上だけど)生活していて、裏ではあんなことしてる、みたいな人間の怖さを、怖がらせる側からの心情風景として見事に表現している。
いるんだ、この主人公、作者の内側にいるんだぁ……と思いながら読むと、風野さんが言っていた「怖い」という意味もわかります。
単なる小説じゃん!て読み方もできますが、敢えて怖がって読みましょう。その方が面白い。
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中絶の専門医の古河という男は、周囲からは柔らかい物腰と甘いマスクで信頼を寄せていました。ですが、本当の姿は精神が大きく歪んだ殺人鬼なのです。この話を読んで、殺人を犯す=悪いことだけで済ませるのではなくその人の生い立ちや精神状況を思うことを知りました。