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紙の本
死に逝く英傑
2004/09/17 22:00
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:りぅ&なな - この投稿者のレビュー一覧を見る
関羽の死から早数年。劉備は孫権の首を獲るべく呉軍を攻める事を決意する。
そんな中、曹操にも死が迫っていた。
曹操の後継者に曹丕が選ばれ、曹丕は強引に帝になった…
英傑と呼ばれる人物が時の流れにつれて1人また1人と姿を消していく。
ある人は病気で、ある人は戦いに、ある人は暗殺によって…
残された者は自分を責め、悲しみに涙し、怒りに震える。
夢を叶えられずに逝った者は我らを見ているのか?
待っていてくれ必ず仇はとってやる!
もうそれしか考えられない。
私は北方三国志でこれほどまでに感情が動くとは思ってもいなかった。
三国志の結末は知っている。知ってはいるが止めてくれ! これ以上誰かが死ぬのは見たくない!
私が蜀にいるのなら呉を攻めたい! こんなに理不尽な事があってたまるか!
劉備、お願いだから呉を討ってくれ! そしてお願いだから劉備に勝利を!
そして、時は流れ「夷陵の戦い」の幕が切って落とされる…
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三国志は滅びゆく者の物語
2002/03/26 16:41
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投稿者:南亭骨怠 - この投稿者のレビュー一覧を見る
数多くの三国志を読んできたが,北方三国志ほど英雄たちが人間味にあふれている三国志はない。こんなに悩んでいる孔明がいただろうか。こんなに深い優しさを持った張飛がいただろうか…。
そして,九章,十章と物語は後半部分へ向かう。英雄達に死がおとずれる。結末はわかっている。しかし,死んで欲しくない。英雄達の死に,人間三国志が一層深みを増す。
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乱世を生き抜いてきた者たちの死
2022/09/23 18:42
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投稿者:とりこま - この投稿者のレビュー一覧を見る
曹操が病に倒れ死んだ。前後して曹操と戦った者たちも死に、ここまで読んできた者として寂しさを感じるとともに、魏の次世代の者たちの姿勢に反感というか感情を乱されてしまった。
そして、関羽の仇を取るために調練を繰り返す劉備と張飛。彼らの思いに痛々しさを感じつつ、張飛を見舞った出来事が辛く哀しい。
紙の本
英雄たちの死
2002/07/19 13:56
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投稿者:しょいかごねこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
第1巻の始めから登場していた人物が、一人、また一人といなくなってしまう。もう本当に読んでいるのが辛い(でももちろん読むのは止めない)。この巻では曹操、張飛が死んでしまいます。とくに曹操の死の場面は涙なしには読めない。結局、僕の一番好きな人物は曹操だったのではないか。劉備はほっておいても主人公になるからか、北方版では曹操の描写が比較的多かったような気がする。最後まで重要な役割を演じる医師の爰京(オリジナル人物)がいい仕事をしています。
張飛の死は、通常の三国志ではなんかあまりかっこよくない死に方なのだが、さすがに北方版ではかなり前から伏線が引かれて「ああ、このままでは張飛が死んでしまう…」という、ハラハラドキドキの濃密な描かれ方になっている。
この巻から魏帝が曹丕の時代になる。残念だが、魏への親しみが急に薄くなってしまった。
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だれも劉備は止められない
2002/04/05 20:44
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投稿者:タツー - この投稿者のレビュー一覧を見る
この巻をゴルフで言えば、午後の第二のクライマックスだ。スコアーを落とした者がどうにか挽回を計ろうと、もがきだしたところを、スコアーを上げている者がゲームとは別の観点から攻めあげ、相手を更に落とさせるようなところか。関羽を殺され悔しさに、いかりに満ちる張飛と劉備。そんな中、心も体も弱っていく曹操。そして死。曹丕が後を継ぎ、司馬懿との策略が始まる。蜀は呉への報復攻撃の段取りが整い始める。呉は張飛の暗殺を隠密に進め、一度はしくじるがついに暗殺を成功させる。ここでとうとう劉備は一人になってしまう。だれも劉備は止められない。呉への侵攻が始まった。大きな戦は十の巻にはないが、生き残っている者達の息づかいのようなものが描かれている。