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紙の本
全体性と多元性と曼荼羅の宇宙。密教思想の魅力を丁寧に語る
2002/04/15 17:05
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投稿者:小林浩 - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者が80年代から2002年までに発表してきた評論と随筆、合計21本を四つの章に配列し、加筆のうえ収録している。高野山の高僧であり、宗教学者でもある著者が執筆してきたこれまでの入門書や研究書に比べて、本書はより砕けた、親しみやすいエッセイ集となっている。第一章「近代人の密教観」では、明治から平成にいたるまでの、国内外の密教評価の変遷を客観的に跡づけ、21世紀の社会における密教思想の有効性を問い直している。第二章「真言密教の教えを生かす」と第三章「随想」では、ホリスティックで多元的な密教の教えの豊かさを論じつつ、それをこんにちの教育問題や社会問題や日常生活などに活用していく、柔軟な精神的価値のありようを示唆する。第四章「現代思想と密教」では比較宗教学的観点から、井筒俊彦や中村雄二郎らの思想との対話を展開するほか、オウム真理教問題を虚心に咀嚼した論考もある。学者的大上段からの高説は一切なく、自然体で語られた密教の世界が、身近に感じられることだろう。
※密教関連書→こちら
人文・社会・ノンフィクションレジ前コーナー4月15日分より
(小林浩/人文書コーディネーター・「本」のメルマガ編集同人)
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