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------上巻と同じ------
南部の街イノセンスの祖母の家に戻ってきたヒロイン。地元の有力者のヒーロー。
ヒロインは家族との確執や恋人の裏切りに傷ついて傷を癒すために田舎へやってきている。ヒーローは豊かではあるけれどやはり親との軋轢があったり、家族に問題があったりしている。そしてそんな自分を持て余し気味。能力は高いのにそれを表に出さずに怠惰に暮らしている。接点のない二人だった筈なのに連続殺人事件が二人を結びつけ、おたがいをいやしていく。
古い作品のため飲酒や喫煙シーンが盛りだくさん。とくに喫煙シーンはいまでは考えられないほど。それも南部感を醸し出していた。サスペンス部分は犯人が最後までわからない感じ。疑わしい人物は出てくるけど決定的なものがなく、結局は話しの流れで犯人の告白による。もちろんさりげない伏線はあったのだけど。
アメリカ南部の暑さが伝わってくる感じ。それと人種差別的な部分もあって本当に南部ぽい。ヒーロー、ヒロインだけでなく登場人物それぞれに暗部があって、その描き方はさすがにノーラ・ロバーツ。