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紙の本
ザ・フェミニズム
2002/06/07 20:30
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:グリングリン - この投稿者のレビュー一覧を見る
「何であんな女が結婚できるのよ!!!!」と大嫌いな知人が結婚する時に思った。私はフェミニズムの本を読み、影響を受け、男に頼らずに、人に頼らずに生きていこうと決めたはずだった。それが、(大嫌いな)知人の結婚の話を聞いただけで、それだけで逆上した。あーあそんなもんかよ。それがこの本を読みたくなった理由だ。フェミニズムってどういうことだったっけ? と思ったのだ。
爽快なやりとりのある対談だが、色々な言葉が私に突き刺さる。完全に自立した本物のフェミニスト2人の言葉の前に私は恥ずかしくなるばかり…。でも諦めないでいよう、どんだけぶざまでももうちょっとがんばってみよう、…何を? とか突っ込みつつまだ読んでいる。
紙の本
不知の罪と選択の自由と
2003/02/09 23:23
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:PASSER - この投稿者のレビュー一覧を見る
大仰なタイトルに「何か」を期待すると肩透かしを食らわされる。それがこの『ザ・フェミニズム』である。しかし、二人の著者にとってそれは必然的なものであることが、読み進めるうちにわかるはずだ。本書は大阪公開対談編と、東京密室対談編に分かれている。前者は多数の(?)聴衆を前にしている分、林真理子のフェミニスト性や田中真紀子についてなど一般に身近な内容が多く、また語り口にも二人のサービス精神が存分にあふれ気軽に読める。上野千鶴子の関西弁には当初面食らってしまったが、それもまたありだ。一方、後者は著者同士の対談である分、フェミニズムそのものについてお互いの現状認識や問題点などより深く切り込んだ内容になっている。それでも、二人の語りによるやり取りは重苦しくなりすぎず、あくまで軽妙な語り口は残し読者を離れさせない。
この二人のテンポのいい語りがウリになっているのだが、同時にフェミニズムについての考え方の違い、それがポイントだ。最終的な到達地はともかくとして、そこにいたるまでの考えはお互い大きく異なる。女性性を内面化しているという指摘に「だからこそフェミニズムは存在する理由がある」と答える上野と、それに対して「女性として均一に女性性を内面化されなかった人のために、フェミニズムはさらに進化しなければならない」と答える小倉の位置は明らかに異なる。上野にとってフェミニズムは自己実現の「手段」であるが、小倉にとっては「=自己実現」である。その分講座を聞いたおばちゃんたちが「ああ元気出た、早く家に帰ってご飯作ろう」ということばに、上野が「ああ、よかったな」と受け止められるのに対して、「ああ、これはこういうことをずっとやってちゃいかんな」と小倉は拒絶感を示すのだ。それは現状を認識しつつ用いようとする上野と、自らの理想に現実を近づけようとする小倉の、どうにも超えがたい認識の相違がそこにはある。
だが、この相違こそ本書を成り立たせる最も大きな要因であり、フェミニズムは一枚岩ではない、というメッセージを自分たちで端的に示している。ただ、あとがきの「自分に都合のいいフェミニズムを武器にして生きのびればいい」という小倉のくだりにはちょっと首をかしげてしまったけど。
いずれにせよ、フェミニズムの現状や問題点を今に引き付けてわれわれにわかりやすく提示しているのは評価されていい。対談という形式上、話が包括的でないだけにフェミニズム入門書というにはややためらいを覚える。が、「フェミニズムってどんなのだろう……」と興味はあってもいまいち手の出なかった人にはおすすめである。二人の軽妙な語りの裏に隠されたフェミニズムの雰囲気を存分に味わわせてくれるだろう。もしかしたらあなたにとって、天の啓示になりうるかもしれない。逆に、それがあなたにとって耳障りの悪いノイズに聞こえたとしてもまったくかまわない。知らないことは罪かもしれないが、選択しないことは個人の自由だからだ。
紙の本
憤死しますか?それとも…
2002/04/28 01:31
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:森亜夫 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「怒りのあまり憤死する人が十人はいるだろう」と、あとがきに小倉千加子さんが書いているように、これは読む人によっては憤死しそうな対談である。
夫婦別姓を「あほくさ」と言いきる二人に、自称フェミニストは、度胆を抜かれるかもしれない。80年代に「嫌いなもの:結婚しているフェミニスト」と『セックス神話解体新書』の著者紹介に書いて、物議をかもした小倉千加子さんの姿勢は、一貫していて見事。
フェミニズムは一人一派なので、どんな人がいても良いというわりには、お二人はかなり手厳しい。たしかに、制度にたいして批判的であっても、ぬくぬくと制度の恩恵を受けているひとは、いる。
でも、たかが制度、されど制度。
壊せ壊せ、ひっくり返せと叫んでも、そう簡単にはいかない。
おもしろいし、読みごたえもあるのだが、もう少し「憤死の人のその後」も話題にしてくれると、良かったなと思う。え? もうこの本読んで憤死するような人には用はない?
失礼しました。
でも、問題の本質に気づいている結婚している人と、何もわからないで、結婚していない(しない)自称フェミニストと、私はどっちかというと、前者にシンパシーがある。人それぞれ、結婚しているから嫌いとか、結婚してないから許せるとか、そういう問題なのだろうか…そういう心情が、納得いかないままに放置されているので、★三つ。
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