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青空の卵 みんなのレビュー

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みんなのレビュー117件

みんなの評価3.6

評価内訳

114 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

2002年最高の一冊

2002/07/15 16:12

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:3307 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 ★5つになっていますが、これは上限のせい。制限がなければ★10はつけます。最高の倍なんて、「無限の向こう側」みたいですが、これが実感です。だから、著者の坂木さんを「2002年デビューの作家さんの中で、最高の中の一人」と安心して挙げることができます。本書を読んでいる間、痛みを感じましたがそれでも大満足です。

 満足した要素は多々ありますが、まずは装丁から。ルネ=マグリットを一瞬思い出す青空は、夕暮れ間近。下から照らされて金色に輝く雲は黄金の滝のよう。書影確認時から好印象だったのですが、手にしてさらに好きになりました。「四六判フランス装」の感触の良さのためです。これは、本書の世界観を、触感レベルに落とし込んだ優れもの。

 本書は、エラリー・クイーンや有栖川有栖さんのように、作中にも登場する「坂木司」さんの視点で物語がつづられます。この坂木さんはもちろんワトソン役。「ひきこもりの名探偵」は、この坂木さんと相互に依存しているため、文字通りの二人三脚で物語が展開されます。このユニークなコンビの関係も、見所の一つです。

 巻末の著者インタビューによると、北村薫さんの『六の宮の姫君』に強い影響を受けたとのこと。読者の私にとっては北村薫さん・加納朋子さん・菅浩江さんの世界と重ねるのが自然に思われました。

 私は、北村薫さんの私シリーズ、や加納朋子さんの『ななつのこ』『魔法飛行』に『ささらさや』、菅浩江さんの『永遠の森』に愛着を持っていますが、ここに本書『青空の卵』を並べてもまったく遜色がありません。デビュー作でこれほど力を持った作品が生まれることは、もはや業界の常識なのでしょうか? 北村さんの『空飛ぶ馬』や、加納さんの『ななつのこ』の例がありますが、それでも奇跡を目撃した思いです。

 出だしで好きになり、「こういうの読みたかった!」と大喜びして読み進み、徐々にボディーブローを受けて言葉を失っていく。そんな読書体験でした。本書を通じて受けた痛みは、この物語に「友情」「恋愛」「親子」の問題が織り込まれていることに原因があります。もちろん、物語進行を妨げる野暮な書き方はされていませんが。それでも、読者に訴えかける力は強いです。

 その力は作品の底でうねり続ける、「人との関係で負った傷は、人との関係の中でこそ癒すんだ」といった祈りから発しているのでしょう。かつて傷を負った人と、今傷を癒している人にお勧めします。

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紙の本

どこまでも広がる青い空

2002/08/29 19:39

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:AK2 - この投稿者のレビュー一覧を見る

初めて本書と出会った時、「ひきこもり」という言葉のイメージが強すぎて、
手に取ることをためらっていました。
けれども、読み始めるとすぐにそんな迷いの雲は消えてゆき、読み終えて残る
どこまでも透き通るような青い空。

加納朋子さんの「ななつのこ」「魔法飛行」、北村薫さんの「空飛ぶ馬」から始まる
〈私〉シリーズ、有栖川有栖さんの「月光ゲーム」などなどと出会えた時の
切ないくらいの幸せを感じることが出来ました。

ほんの少しだけ他の多くの人とは違う。
それだけでどれほど哀しく、ひとりぼっちに感じてしまうことでしょう。
そのせいで、人に手を差し伸べることも、差し伸べられることにも臆病になってしまう
優しくて純粋な人たち。
「夏の終わりの三重奏」「秋の足音」「冬の贈り物」「春の子供」と、四季が巡る中で
出会う事件の「謎」がひとつ解かれるごとに、彼らの固く凍りついた心が柔らかく
とけてゆき、彼らの心に青空が広がってゆきます。
もちろん読者の心にも。

大切な大切な宝物のような一冊です。

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2004/12/05 10:58

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2005/04/27 15:20

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2005/05/25 10:38

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2005/05/27 11:39

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2005/06/17 21:23

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2005/07/26 21:43

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2005/12/04 00:18

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2005/12/13 23:02

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2006/02/04 17:06

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2006/03/28 02:49

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2006/05/10 05:54

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2006/05/15 23:38

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2006/05/24 14:20

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