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読んでて憂鬱になりました。
でも読んでみてよかったと思える作品でもありました。
主人公の気持ちや考える事、
それがあまりにも共感をもてたので
この主人公と自分とでは状況などが
違うにも関らず、自分をみているようでした。
(もちろん、それは違うんじゃないの?と思う部分もある)
この物語を大まかに見る部分でみるよりも、自分はどうしても彼視点で
物語を読み進めていってしまいました。
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「あなたはほんとうに死にたくはないのですか? もしそうだとしたらその理由は何ですか?」
酷い男と、酷い現実を書いた本。
個人的に、21世紀の最重要作。
20歳を超えて、泣けるほど感動したのはこの一冊だけ。
読んで鬱入るかもしれないけど、その価値はあります。
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この本読むとすごい重たいけど、すごい考えさせられるんですよ。そしてそんな感じな本が好きなんですね、ボク。
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某レッズMFのオススメ作品。ゆえにココに分類。過激な表現も所々あるけど、読んでて色々と得るものはあるはず。もっと穏やかな(?)カンジがいいなら、「パイロットフィッシュ」がオススメ。
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内容は抜きにしてインパクトが強く非常に考えさせられる
一冊だった。著者の本で、以前見えないドアと鶴の空を
読んだが、その時程、内容に引き込まれなかった。
しかし読後感は今回の方がよかった。
完全に筆者にはまりそうです。
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自殺・恋愛・生死観・拒食、過食、菜食・心のゆとり・親子関係・性行為・政治・
戦争・不景気での中小企業社長の自殺・首相の靖国参拝問題・国籍問題・
都会の孤独・動機のない殺人
などなど現代社会の抱える問題すべてを物語りの中に散りばめて書かれた小説。
主人公は合理的でなければいけないと強迫的に考えているため
人間は不完全で矛盾を抱えたまま生きているものだと認められないところがあって
そのせいで社会に適応しきれていない部分があり
確実に何かが「壊れて」しまっている人である。
主人公と主人公の家に出入りする二人の計三人は
同じように幼い頃に負った心の傷を抱えており
それが生きづらくさせている。
主人公は耳障りのよい言葉ばかりを並べ立てて
本質を見ようとしない社会に対して異を唱える。
人生は希望に満ちているわけではないし
また希望に満ちていなければならないわけでもない。
なのに、希望を押し付けてくる。
要約するとそんな感じ。
そんな主人公だけれども、子供には愛情のようなものを抱いている。
それは子供がかわいいからというよりは
常に大人の身勝手な都合に翻弄されるしかない
無力な子供に対する共感のようなものだけれども。
親が親の役目を果たさなかった結果
子供はどこかが壊れてしまい
孤独であり続ける。
主人公は過去の体験からそれを知っている。
そして心から他人のために生きることで
苦しみや死の恐怖から逃れられることも。
だけども、大人になった主人公はそうすることができない。
自分のための場所を捜し求め続ける。
そんな主人公に対して
自分の居場所なんてどこにもなくて
それは自分でここに作り出さなければいけなんだ
という彼女のセリフが299ページからあって
そこから主人公の何かが壊れていくまでの部分で
なんだかすごい泣いてしまったし
頭から離れなくて朝まで眠れなかった。
この本がみんなに響くのかどうかはわからないけれど
僕はものすごく衝撃を受けました。
村上春樹の「ねじまき鳥クロニクル」が
僕は一番好きな小説なのですが
それに近い衝撃を受けました。
取って付けたような部分がちょっとあるのですが
その辺を差し引いてもよかったです。
生きることや死ぬことへの考え方や
強迫的な記憶への執着
論理武装や征服願望
そして何よりも生きづらく感じるところなど
主人公に妙に共感してしまいました。
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自分の思想観念の先を主人公は無機質に抉っている。現実的で在り乍非現実さを匂わせる人間関係、事件。ラストは今一でしたが良かった。
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この人が新刊を出すと、好きじゃないのになんでか買ってしまう。「なんで好きじゃないのか」を検証するために読んでいるような気がする。んで読後に「あー、やっぱ好きじゃないわ」と確認したいのだろう。
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文庫版が出たので再読。
主人公に共感できるできないはともかく、またそれゆえに好き嫌いが大きく分かれるのだろうけれど、個人的にはとても真剣な小説だと思った。
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最初はとても面白かった。だけど、途中からいきなり論理的になったり、いまいち掴めない部分があった。主人公の男性の性格が歪んでて好きになれなかった。人間の裏を書き過ぎていたように思う。あたしには、それがあまり合わなかった。でも共感できるところもあった。
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「僕には友達なんていないからね」というクールで孤独な主人公。壊れかけている"僕"の壊れていない部分とは。
"僕"は生きる意味について考える。人は何のために生まれてきたのですか?
そして僕は神様にこう教えてもらったんだ。
−お前は、いついかなるときでも、親が子を愛するように人を愛しなさい。
この台詞がとても心に残りました。
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才能という表現が適切かは不明ですが、人として凹んでいるところから出発する様々な考察が豊か(?)です。己の凹みに自覚ある人は面白いと思います。
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オビには『どうして僕は自殺しないのだろう』。よし、分かった。これを読んだら僕は絶対鬱になる。
という風に、ある程度覚悟して読んだため疲労&鬱感はさほどではありませんでした。主人公は東大法学部卒の超エリート。語学堪能。一度読んだ本は、内容を隅々まで精緻に暗記できる、というスタンドじみた能力を備える。おまけに3高(高身長、高容姿、高収入)。どんなクリーチャーやねん。
という、主人公ならびに登場人物にはツッコミを入れざるを得ない設定なのですが、内容的にはやはり『死』『生きるとは』という題材を手を変え品を変え披露してました。
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この主人公に共感できるのはふつうなのかな?
それともおれもいろいろ壊れているのかもしれない。さいきんよくそう思う。
生きるとか、死ぬとか何が現実とか、虚構とか信じるとか疑うとか考えだすときりがなくて、でもそういうことに自分なりの答えを見つけようとすることが好きなので、この本は好きです。
なにも得られねー、つまんねー
と思う人もたくさんいると思う。
後半になるにつれて壊れていない部分がやけに強調されていることが意味ぷーだったけど。
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白石一文の著作で一番最初に読んだ本。
当時受験生だったため、ほかの著作を積極的に探そうという気にはなれなかったが、それを除いてもこの作品からこの作家に入るのはどうかと思うが…
読後感はよくなかった。どうにも煮え切らない感じがして… それを許容できるなら、自身の哲学やら倫理観を前面に押し出してくるこの人の作風には好感が持てる。
正直似たような作家がいないのが惜しいくらいだ。