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:一見無関係に思える三人が"最悪"に向かって転げ落ちていくさまがなぜか面白く、結びついたあとはジェットコースターのような展開でスピード感がある。
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最悪」な状況に陥った主人公3人の誰にも共感できないのに、最後までドキドキしながら読んだ。同じ世代の「みどり」の気持ちなんて、わたしは全く理解できない。そんな風だから自分から「最悪」に状況を呼び寄せてしまうんだよッ!と思うんだけど、それを言ったらこの話はすすまないので。映画とかにしたらどうでしょう?面白くなりそう。
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いや〜はや〜なにからなにまで最悪である。人生は何をきっかけに転げ落ちるかわかりませんねえ。慎重すぎる生き方も面白くないが、後で笑えなくなるような冒険もしたくないのう。
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おおまかなあらすじは知っていたので、登場人物達がいつ一点に集まるかを期待しながら読んでいた。思っていたよりずっと後半になってからで、その点が意外だったけど、タメにタメたという感じでより爆発度が強くなっている。(2001.9.15)
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久しぶりに本を読み終えました。
この本もボリュームがあったと言うのもありますが、実際は、まったく読まない期間がなく、読み始めたら早く読み終えました。それくらい次が読みたくなる作品です。
不景気でも地道に町の鉄工所を経営している川谷。
定職につかずパチンコとカツ上げで日銭を稼いでいた野村。
都銀の窓口業務につきながら年頃の娘らしい楽しみも無く、腹違いの妹の素行に悩まされている藤崎。
この3人のストーリーがばらばらに進行していきます。そして、3人とも自分ほどつまらない人生を送っている人間はいないだろうと思っています。
ばらばらの3人が出会うときに「無縁だった3人の人生が交差した時、運命は加速度をつけて転がり始める」ってことなんですが、実際は3人が出会うのはかなり後半。出会い方もほぼ分かったストーリーですが、実は3人とも「運命が転がり始めた」のは、出会う前で、むしろ出会ってからは「最悪」とは思うものの主人公たちの気持ちの中の捨て身の感情が見えてしまって「最悪」に思えないのです。
とっても面白い作品ですが、主人公たちを見ていると、「どうしてそんなことするの」「なんで決めちゃわないの」って外野から声をかけたくなりそうなほど歯がゆい行動があります。そのために「最悪」になるのでしょうけど、その分、感情移入はなくって、まるで第三者的な興味本位の目で見ている感じ。それこそ、自分にとって「最悪」なのに(^^;
2004.9.5
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日本からの帰りの飛行機で。奥田のどの本が直木賞受賞になったのか、帯ではよくわからなかった。現代日本の遣る瀬無い世相を映しこみすぎ。趣味ではない。
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≪秀逸な群像劇にして、胸に迫る感動。
作家性を如何なく発揮した傑作
第13回直木賞受賞!!!(文庫帯より)≫
『最悪』以外にタイトルのつけようがない、というのがまず第一の感想である。
小さな町工場の社長・銀行員の女性・パチンコ屋に入り浸り日銭を稼ぐ若者、同じ町で生きているこの三人の逃げ出したいこともあるがささやかな喜びもある生活が並行して描かれていき、あるところで突然とんでもない接点を持つのである。
それぞれの人物の思考と行動が、抗いようもなく裏へ裏へと迷いこんでいく過程は、読んでいても息苦しくなる。
ほんの少しだけゆっくり考える時間があれば、≪悪≫にはなっても≪最悪≫にまでは至らないのかもしれない。
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何の接点もない工場の社長とチンピラ、銀行員OLがだんだん関わり合いになってくる様は圧巻。気持ちを大いに揺さぶられました。怒りや悲哀などをリアルに感じました。展開の巧みさとリアルさに引き込まれていきました。
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文庫本としては痛い876円なり。分厚い。いかし小説を読むにつけ、当初の痛みは吹き飛んでしまった。まるで縁もゆかりもない男ふたり、女ひとりの三人がそれぞれの生活を営むうち、あることに吸い寄せられるようにして共通の事件に巻き込まれることになる。・・・。 こういうのを『群像劇』というのだそうだ。 たぶんこれまでに読んだことのない手法のように思える。 ずっとひとりひとりのシーンが別個に描かれるのだが、それが知らず知らずにかみあうようになる展開は、栞を挟み、閉じようとする機会を逃ししてしまう。 おかげで何度も時間を過ごしてしまった。タイトルの『最悪』は読んでいても さもあろう と思わせるものだ。
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不況にあえぐ鉄工所社長、セクハラに悩む女子銀行員、ヤクザに弱みを握られたチンピラがそれぞれに、ここまでもか?!というくらいに人生を追い詰められていきます。
とくに、鉄工所社長は年代的にも性格的にも自分によく似た境遇だったためか、身につまされるようなリアル感があって、読んでいながら、いい加減勘弁してくれよなぁ。。。と思わず呟きたくなってしまうほどに、せつない気持ちにさせてくれました。
ただ、3つの人生がようやく交錯したクライマックスの犯罪劇が、ドタバタ喜劇のようになってしまったのはちょっと残念。
2004/4/4
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登場人物の町工場のおっちゃんがあまりにも可哀想で、余程心の余裕がない限り、読んでるこっちまで辛くなってしまいます。それでも面白い上質なエンタテイメント。
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てんでばらばらに見えた物語が結びつき、ラストに絡み合い転げる様は本当に楽しい。小説なのに小説っぽくない、見事なエンタメ小説です。
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人生、こんなにも最悪な方へ、最悪な方へ、と進んでいくものなのか。登場人物に「だからややこしくなるんだよ!」ってつっこみたくなりながらもどんどん物語に惹き込まれていった
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最悪に向かって転がり落ちる3人の主人公。群像劇を上手に書いてあり、厚みのある本もあっという間に読めてしまいます。
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読了。まさに最悪。でも中盤はコントのように笑わせてもらい、読後はなぜか清々しかった。緻密な心理描写に唸る。すげー。