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紙の本
思った以上にすごい人だった「天神様」
2022/11/29 16:48
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投稿者:さこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
たまたま藤原氏の講義を聴く機会があったので、予習として図書館で借りて読んでみた。
本を開くと漢詩文がズラズラと目に入り、一瞬ハードル高そうと怯むも、現代文が併記してあるので存外に読みやすかった。漢文がいかに多くの情報を含むか一目瞭然である。著者本人の文章も軽妙でわかりやすく、一気に読んでしまった。
「源氏物語は漢文学と深く交錯する物語である」
まさにその通りと思った。
紫式部は名高い学者筋の家で、幼いころから漢詩文には触れていた。菅原道真の名とその天才ぶり、波乱の人生もきっと耳にしていただろう。何より彼の残した漢詩文から、その高い知性と洞察力、表現力、豊かな感情をも受け取っていたにちがいない。
講義では
「天神信仰の形成に『源氏物語』や『大鏡』がかかわっているのではないか、という論を考えてみたい」
と仰っておられたのでその論文なり本なりも読んでみたい。
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