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落として救われそうになって、さらに落ちてちょっとだけ救われる、というジェットコースター的下巻。そしていつのまにか涙が。臨死体験の謎解き、死ぬということの考察、美しい描写、すべてに鳥肌です。
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上巻根性で読んでよかった!
とにかく40章まで頑張って読んで下さい。びっくりする展開に本を落としそうになりました。
色々散りばめられた出来事が下巻後半で一気に繋がります。号泣、はしませんでしたが読み終えてその意味を考えています。私が死ぬときは何をメタファーにみるのだろうなぁ。
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コニー・ウィリスはホントに面白い。主人公のジョアンナと親友のヴィエルの映画談義も楽しい。デカプリオ主演のタイタニックは可哀相なくらいこき下ろされている。ウィリスお得意の‘なかなか会えないキャラ’も、今回も健在。『ドゥームズデイ・ブック』のコリンもそうだが、本作のメイジーのような、前向きで、あきらめることを知らない子どもを描くのが、うまい。希望の象徴のようで。
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●アオリ文句にいつわりなし。第2部の終わりがけ、自分もしっかり「・・・・え? おおおお????」と唸ってしまいましたとさ。
●主人公は、臨死体験の研究のため、せっせとマーシャル総合病院にて聞き取り調査を行う心理学者のジョアンナ。今日も新鮮な臨死体験ネタを取りに行ったものの、オー××泉”系臨死体験本ベストセラー作家のミスター・マンドレイク氏にまたしても先を越される始末。とは言え、またもイキのい患者がやって来たと親友の看護師ヴィエル嬢(※ER勤務)から教えられ、駆けつけた彼女が見たものとは? 人工的に臨死体験を起こすことで、実態に迫ろうとする神経内科医リチャードとの関係および共同研究の結末は!? さあ、誰もが一度は関心を抱いたことのある臨死体験のめくるめく世界を、あなたも探訪してみませんか!!!! ←・・・内容としてはおおむね正しいはずだが、なんかテイスト違うなあ。
●けっこう大風呂敷ですが、最終的には、それなりに畳まれていると思います。
そもそもコニー・ウィリスの描く状況はたいていユーモアがあるので、長いわりに読んでいてあんまり辛くなりません。
あと、主人公&親友のヴィエルが映画好きと言う設定なので、普段から映画を観る習慣がある人には、各所にちりばめられた映画ネタで、もひとつニヤリとできるはず。てか、『タイタニック』を観たことあるのとないのとではだいぶ違うんじゃないかなあ。(あの映画が好きな人には向かないかもしれないけど・・・。)
●時間がある時に。
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中盤ものすごくびっくりします。
あの奇跡の58章!
「あなたがだれだか知ってる」ってその言葉だけで何度でも泣けますわたし。
これからこの感動に出会える人が心からうらやましい。
コニー・ウィリス、世紀の大傑作長編でございます。
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ええええーそうきたか!と。
まさかの超展開に、え、まだ本半分くらい残ってるよ!?と驚く。
タイタニック!
すばらしい。
上巻の時点でも、少し怖くなったりはしたのだけど…。
しかし、これとドゥームズデイ・ブック比べるなら、ドゥームズデイ・ブックのほうが心にずしんと来たな。「航路」は次点というところ。でも凡百の本とは土俵がすでに桁違いなのだが。
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危機に瀕した研究プロジェクトを救うため、自ら死後の世界を垣間見ようと決意したジョアンナ。だが、彼女がNDE(臨死体験)の暗いトンネルを抜けて赴いた先は、思いがけない現実の場所だった。私はこの場所を知っている。でも、どこだったか思い出せないー。
ただの幻影だから当然だと言うリチャードに反発し、ジョアンナはその場所がどこなのか、記憶の糸をたどって必死に調べ始める。とうとう突き止めた答えは、まったく予想もしないものだった。
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まるでお手本のような小説だと思った。くっきりはっきりした分かりやすい起承転結、こんなに長い物語なのに無駄が一文もない濃密さとリズム感。後半に向かってシナプスがどんどんつながっていくイメージで読んでいてすごく気持ちよかった。途中、ほんとに「えええ?!」と声を出して叫んでしまった。読後感が実によかった。
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300回は読みたい。
完全なるエンターテインメント、そしてSFであり、人間ドラマ。
全ての小道具、エピソードに無駄がなく、
そうして積み上げられた物語の素晴らしさ、
なにより抜群のストーリーテリング!
特に下巻は涙なしには読めません…
「彼女は遠すぎる」
「遠すぎて届かない」
何度も、何度も、繰り返し、繰り返し、
最良の結末を探して歩み続ける主人公と”ミスター・ライト”。
衝撃の出来事が起こるけれど、
そこで読者を置いていかず、更に引っ張り込み、
未知の領域の描写に説得力と爽やかさまで持たせてしまう力量に陶酔。
一度読み出したら止まらないので時間がある時に何度でも読み返したい。
何度でも感動できる。
それだけの力を持った物語。
え?
読んだこと無い?
読め。
いいから読め。
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不覚・・・泣いた。もう読んでもらうしかない。うまいなあ、この作家。決して難解なわけでも美文というわけでもないし、他に私が読んだものみたいなタイムスリップでもないし、SFとは呼ばない人もいるかもしれない。主人公のジョアンナの考え方に私はすごく共感できるからかもしれない。泣きのSFとは本当だった。実際、大袈裟なノリで死ぬの生きるのと「死」をエンターテイメント化しているものには痛烈な話じゃなかろうか。タイタニックなんて映画みたいにはならないんだよと。
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非常な急展開にまさかと思ったが、脇役たちがそれぞれの個性を発揮して、ジョアンナの出した答えに到達したところはカタルシスがあった。
あとがきでも記載されていたけれど、本当に主要キャラの立っている小説だと思う。
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やっと読み終わりました。
かなり面白いとレビューがあったのですが、
私は、あまりハマりませんでした。
病院の複雑な通路とか、
脳内物質の名前とか、
船の構造とか頭の中でなかなか、
上手く把握できず、、
話しのテンポが、めちゃくちゃ遅かったり、
急に違う場面になったり、、
重要じゃなさそうなところは、つい流し読みしてしまいました。。
色々伏線があると思っていたけれど、
もっとすべてがスッキリする感じだったらいいなーと
思いました。
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オックスフォード大学史学部シリーズではないコニーウィリスの長編、且つ初期代表作。
「最後のウィネベーゴ」がも一つだったので、読もうかどうしようか悩んでいましたが大森望先生の後書き、『「ドゥームズデイブック」の3倍は泣ける』を信じる事にしました。
上巻はいつもの如くすれ違いコメディの様相。増築に増築を重ねて迷路と化した病院内を登場人物たちが右往左往する。
主人公のジョアンナが体験する疑似臨死体験は何故か沈没直前のタイタニック。臨死体験者は必ずタイタニックを経験するのか?暗いトンネルの様な場所は何処?金色に輝く光とは?白い衣装を着た眩いばかりの人々は誰なのか?謎をばら撒くだけばら撒いて話はちっとも進まない。
映画好きの主人公達が開催するディッシュナイトと称する映画ビデオ観賞会が本筋と全く関係ないが面白い。タイタニック描写が沢山出てくるくせに「タイタニックは禁止」。この映画をみんなでこきおろしています。「シルベスタースタローン映画は禁止」「ケビンコスナー映画は禁止」「ウッディアレン映画は禁止」は意味不明、訳わかんないけど笑えてくる。
長期間昏睡状態だった患者の覚醒直後の臨死体験を聞き突如全てを理解したジョアンナ。やっと話が動き出すのか、と思ったら下巻171頁、第41章から、まさかまさかの怒涛の展開。ここからはジェットコースターです。
58章の「ほんとはだれなのか知ってるんだから」、59章の「ジョアンナだよ」は涙なくしては読めません。そしてそして、ジョアンナはみんなの命を救った。最終60章、PASSAGEを航路と訳した大森望先生の気持ちが痛いほど判ります。(英和辞典によると廊下、通路、が妥当?)
残念ながら「ドゥームズデイブック」には及ばないものの感動出来ることは間違いありません。
素晴らしい小説でした。
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上下二段構成のくせにとんでもなく分厚い。つまりとんでもなく長い。でもこれだけの時間をかけて読む価値はあった。
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面白かったです。
すごく長いけどぐいぐい読ませるのでさすが。特に後半は時間がある時に読むことを推奨。
以下、ちょっとネタバレな感想。
まさかこうなるとは思っていなかったのでびっくりした!
いわゆるどんでん返しとは少し違う気がするのだけど、上巻の気持ちのまま読み進むと面食らう出来事が。。ドタバタコメディーだと思って読ませておいてこの流れはズルいなぁ。
その部分以外の要素はけっこう王道なのですが。
後半で一気にシリアスにはなるものの、それでも最後までどこか明るいのは…。なんだろう…ジョアンナがずっと冒険してるからかな。
死にゆく脳細胞が伝える、最期のメッセージの話。