起業家に会いにゆく みんなのレビュー

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投稿者：ノンフィクション好き　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

　雑誌に連載したものを単行本にまとめているので、一人に割くスペースは限られているが、取り上げた起業家についての人となりを丁寧に書き込んでいると思う。著者の斎藤氏は独自の視点で取材、執筆をしながらもそれを読者に押し付けないのだ。個人的な、あるいは過剰な思い入れを排除した冷静な筆致であるのに、かえってそれぞれの起業家のドラマが浮かび上がってくる。さすがに筆力のある書き手である。
　単なる成功物語ではないことは、彼らを撮影した写真にもあらわれている。意欲にあふれて成功をもぎとったというだけではない、リラックスした一面をも垣間見ることができる。これから起業を志す人、社会人、人好きな人に特にお薦めする。

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投稿者：kan　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

「国家や経済や全体のために個人がいるのではない。あらゆる個人のための方便、もっと言えば必要悪として国家や経済や全体はあるのだと、私は考えている」と斉藤貴男氏は言う。では、個人はどう生きればいいのか。周りに振り回されずに自分流のスタイルを保ちながらリスクを恐れず挑戦し続けている起業家たちの生き方に迫ることで、斉藤氏はそれを提示しようとしているように思えた。ぜひ多くの人に読んで欲しい好著だ。