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紙の本
現代の天才との競作
2003/01/10 19:49
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:毛少子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
村山槐多と言っても、若くして死んだ天才作家であることぐらいしか知らなかった。それがこの本を読んで、画家としても詩人としても、そしてもちろん小説でも天才だったことを知った。しかし、この本を手に取ったきっかけは、現代の天才作家・津原泰水が、村山槐多をモチーフにした200枚の中編を寄稿していたからだ。
津原泰水は「妖都」「少年トレチア」などで熱烈なファンを持ち、時代の一歩も二歩も先を行く作品を書いているが、あまり世に知られてはいない。それこそが天才の証と言える。その津原泰水が、大正時代の天才作家に惚れ込み、彼の人生を描き上げている。天才は天才を知る、というところだろうか。
この中編が載ったことで、この本は、単に埋もれた天才の作品を発掘する、過去を懐かしむだけのものではなくなった。時代を超えて、天才同士が競作しているような感覚にとらわれるのだ。現代の天才の手によって、村山槐多は甦った。その、時空を超える快感が、この本にはある。
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