紙の本
ギリシャ神話ツアー、十八の物語の旅に出かけてみませんか
2009/02/25 00:10
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:東の風 - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者が、ギリシャ神話のどの辺に面白味を感じているのかということと、ギリシャ神話がとても好きなんだなあということが伝わってきた一冊。
「ギリシャ神話って面白いなあ。ちっとも古くさくないんだね」と、すごい昔の物語なのに現代に通じる英知のようなものを感じて、それがとても新鮮でした。
また、絵画や彫刻のカラー図版が多数、掲載されています。ゴージャスな雰囲気がありましたし、その華麗さが本書のアクセントになっていたように思います。
「こうだったら、もっとよかったのでは・・・」と注文をつけたくなったのは、次の二点。
まず、本書10~11頁にかけて掲載されていたギリシャ地図が見づらかったこと。見開き頁にまたがる部分の地図を左側にずらすなどして、読み手が見やすい配慮をしていただきたかった。
もう一点。第二章「ゼウス」の中に掲載されていた「オリンポス十二神」の表と、巻末の「ギリシャ神話関連略系図」を、前述したギリシャ地図の頁近くにまとめて掲載して欲しかったですね。本文を読んでいて何度も眺めたのがこの三つの図表だったので、最初のほうにまとめて掲載されていると有難かったなと。
本書でピックアップされたギリシャ神話の神々(もしくは、人間)とサブタイトルは、以下のとおり。
★プロメテウス・・・・・火を教えた神
★ゼウス・・・・・ジュピターは博愛主義?
★アルクメネ・・・・・ヘラクレスの母
★ヘラクレス・・・・・もっとも強い勇者
★アプロディテ・・・・・愛と美の女神
★ヘレネ・・・・・もっとも美しい女
★ハデス・・・・・ギリシャの閻魔さま
★アポロン・・・・・月桂樹は恋の名残り
★ペルセウス・・・・・夜空にかかる英雄
★アリアドネ・・・・私を連れて逃げて
★メディア・・・・・毒草と恋ごころ
★オイディプス・・・・・運命の悲劇の代表として
★イピゲネイア・・・・・生け贄の娘
★シシュポス・・・・・巨石を押し上げる知恵者
★ミダス・・・・・黄金を愛したロバの耳
★ピュグマリオン・・・・・女神像を愛した男
★ナルキッソス・・・・・自己愛の始まり
★オリオン・・・・・もっとも古い美丈夫
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主に神々のエピソード中心に触れている本。文庫乍らカラー資料満載で、見ているだけでも飽きないです!!ルネサンス系絵画好きな方にも楽しめるかと。
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ギリシャ神話集、ではなく、阿刀田高さんの「ギリシャ神話エッセイ」です。ギリシャ神話各種を網羅したいなら他の本を読んだ方がいいです。
しかし、ギリシャ神話は歴史が長いだけに実に粗い。粗い、というのは物語として作りがザツ、ということではなく(一部そういうのもあるようだが)、素材が良いだけに&人々の間に晒されてた期間が長いだけに、サイドストーリーがサイドストーリーを呼んで多岐に物語が派生したりミックスしたり、とありとあらゆる理由が重なって全貌を理解するのが難しい。
しかし、それをするのは歴史家の務め。作家は自由に大胆に発想できる特権があるので、ピックアップする話を絞りつつあくまで阿刀田さんの問題意識を介して、わかりやすく楽しくギリシャ神話というもの(神話それ自体と『ギリシャ神話』という欧州文化の土台)を紹介してくれます。読み物として純粋に楽しい本ですよ。
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阿刀田版、ギリシア神話解説。阿刀田氏のこの種の本は、なんとなく知っているけど良く知らない神話、宗教などをわかりやすく書いてくれているのでGood
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普段あまり、馴染の無いギリシャ神話について書かれている本。学術的なことから、神話を分かりやすくかいてあり、面白いです。
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何冊かギリシャ神話に関する本を併読していましたが、この本は文庫なのにカラー挿絵が載っているし、章立てが有効にされていてわかりやすかったです。ただ話を覚えるには良いけど、文体のロマンチックさが無い!そこは違う本で補いましょーか。
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カラー図版が多くて豪華。
彼特有のウィットを期待していたのですが、それは薄めでギリシア神話初心者向けの丁寧な仕上がりです。
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ギリシャ神話に登場する、有名なエピソードを短く章立して紹介されたエッセイ。
本書の著者は他にもギリシャ神話や、宗教関連のエッセイを数多く書いている。
本書はそのシリーズ一作目とも呼ぶべき位置づけなので、
後続の同シリーズ本と比べるとやや構成などに見劣りを感じてしまうのは否めない。
とりあえずギリシャ神話のとっつきをつかみたい人には手軽でいいのではないか。
(本書は小中学生が読む童話集と同じレベルの読みやすさを持っている)
これをきっかけにもっと詳しく知りたくなったのなら、著者の後続シリーズを手に取ればよい。
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ギリシャ・ローマ神話は小学校の頃読み漁った記憶がある。
神々が人間くさくて何とも面白い。
それを阿刀田高氏の目線で解釈されていて、語り口がまたユーモアに富んでいて楽しい。
知っていればより楽しめるし、知らなくても大筋は説明されているので楽しめると思う。
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これまた阿刀田流のギリシャ神話で先日の「ギリシア神話を知っていますか」と非常によく似た文調で書かれた(ところどころ表現までまったく一緒!)物語なので、両方読む必要はなかったかなと思わないでもありません。 KiKi の個人的趣味としてはこちらの「私のギリシャ神話」の方に軍配をあげたいかな・・・と思います。 と言うのも、さすがNHK番組のテキストとして準備されていた内容のものだけあって、カラー図版(ギリシャ神話を題材にした絵画や彫刻等々)がかなりの量で収録されており、「ギリシア神話を知っていますか」を読んだ際には手元に別の美術書を置きながらあっちの本をとりあげたりこっちの本をとりあげたりと忙しかったんだけど、その手間が省けて楽チンだったから(笑) 巻末の神々の相関図も見開きで見易かったし、巻頭の地図もこちらの方が見易かったという印象があります。
(全文はブログにて)
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阿刀田さんのギリシャ神話エッセイ第二弾。なんといっても嬉しいのは、ギリシャ神話をモチーフにした絵画や彫刻がカラーで紹介されていること!背景として物語を知ってるのと知らないのでは、感じるだけではなく理解できる、とでもいいますか、全然見方が違ってきます。またギリシャ神話をまとめた本なども紹介されていて、もっと深く知りたくなった時に参考にできそうです。阿刀田さんの考察も面白いし、一度見てみたかった相関図もあるし、オリンポス十二神の誕生やトロイア戦争以降(?)の登場人物を取り上げているのも新しい話がきけて楽しいし。ワクワクしながら読めました。
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図書館から借りました
解説本?
優しくわかりやすく解説。
こうして読むと、テセウス(テーセウスの方が耳慣れている気がする)、クズだな。。うっかりやさんは、可愛いところもあるものだが、この人のうっかりは何人も殺しているのでちっとも可愛らしさがない。うっかり、自分も死んだことで相殺か。
カラーで、ギリシャ神話モチーフの名画がいっぱい載っているので、豪華。
ページ数は300にもならないので、読みやすい。
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“ギリシャを知ることは欧米に通ずる”ということで読んでみた。聞いたことあるような神々が出てきておもしろい。あと神の姿や世界は想像出来ないのでカラーの挿絵がついているのでありがたい。ほとんど理解できていないけど、なんとなく神々の喧嘩というのはギリシャ神話の神々と「古事記」に出てくる八百万の神々とあまり大差ないなと~感じた。巻末に系図もついておりカオス ー ガイアと続き、あ~聞いたことあると眺めているだけで楽しい。今後は色々な外国文学を読み進めていく上で副読本として重宝しそう。
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おもしろかった!ギリシャ神話概論
。学者じゃなくて小説家の解説なので読みやすい。絵画の挿絵もたくさん。美女と美少年と、殺しと恋と婚姻のめくるめくお話たち。神話たのしい!!!
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日本人の大人向けギリシャ神話。
作家さんが書いているだけあって、サクサク読めて面白い(大人向けなので、子供向けではボカされている表現がちゃんと書いてある)
入門にうってつけ。