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奔馬 改版(新潮文庫)

奔馬 改版 みんなのレビュー

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みんなのレビュー118件

みんなの評価4.1

評価内訳

118 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

情念と理性の相克

2005/12/06 02:10

4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:dimple - この投稿者のレビュー一覧を見る

三島由紀夫『奔馬(豊饒の海・第二巻)』を読了。『春の雪』が優雅で一途な愛の美しさを描いているのに対して、『奔馬』は純粋な思想に基づく行為の美しさを描いている。
松枝清顕が死んでから19年後の昭和初期が舞台である。清顕の学習院時代の親友・本多は38歳となり控訴院(=現在の高裁に相当)判事を務めている。
清顕は当時彼の世話役をしていた書生・飯沼の子息である勲に生まれ変わっている。飯沼は右翼政治結社の頭目であり、勲は剣道三段の腕前を持つ国学院の学生である。
本多は、あるきっかけで訪れた大神神社で、滝に打たれる勲の左腋に3つのほくろを発見し、勲が清顕の転生した姿であることをためらいながらも悟る。
清顕が死ぬ直前に言った「・・・又、会ふぜ。きっと会う。滝の下で」という言葉が現実のものとなったのである。
そこから、自己の政治思想の純粋さを財界人の暗殺に昇華させていく勲と、法律家としての理性が徐々に揺らいでいく本多が絡み合う形でストーリーが展開される。
思うに、勲は人間の情念の部分、本多は人間の理性の部分を体現しているのではないだろうか。若さに起因する純粋さを諌める手紙を本多が勲に送った時から、情念と理性の相克が描かれているように思う。
勲等の計画した右翼テロは未遂に終わり、本多が判事職を辞して勲の弁護を買って出るところで、情念と理性は折り合いを付けたように思われた。
しかし、その直後に勲が単独で財界の巨頭・蔵原を暗殺し、割腹自殺を遂げてしまう。とすると、ここで三島は情念の勝利を描いているのであろうか?
ボクはそうは思わない。ただ純粋であることの美しさを描いているだけであり、理性の敗北までをも主張しているわけではないと思う。先に述べた本多の手紙がそのことをよく示している。
(以上、「とはずがたり」ブログより転載)

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紙の本

三島由紀夫の美意識

2016/01/06 20:27

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:まなしお - この投稿者のレビュー一覧を見る

三島由紀夫最後の長編4部作の第2巻である。第1巻「春の雪」で純愛に斃れた主人公は、右翼少年テロリストとして転生する。第1巻で散りばめられた伏線が生きてくる。この少年は、三島由紀夫の美意識を体現しているように思う。崇高なもののために死ぬという美意識である。この小説は三島の最期を暗示しているようにも思う。

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紙の本

受け入れられない情熱

2001/03/02 14:00

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:7777777 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 夭折した松枝清顕の今や控訴院判事となった親友本多繁邦は滝のしたで若い飯沼勲に会う。
 飯沼勲は「新風連史話」に心酔し、革命を起こそうとする。しかし、勲に思いを寄せていた槇子の密告により計画は破綻する。
 大人達の冷淡さ。受け入れられない情熱。
 そして勲は夜であるにも関わらず瞼の裏に太陽を感じ、切腹する。

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2006/02/09 09:16

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2006/01/22 22:30

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2005/06/04 02:50

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2009/10/14 00:16

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2005/03/16 12:22

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2005/05/04 14:01

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2005/11/28 00:42

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2005/05/18 13:22

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2006/07/12 03:02

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2006/12/13 21:16

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2013/07/05 12:37

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2006/02/04 01:29

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