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2次元より平らな世界 ヴィッキー・ライン嬢の幾何学世界遍歴 みんなのレビュー
- イアン・スチュアート (著), 青木 薫 (訳)
- 税込価格:2,640円(24pt)
- 出版社:早川書房
- 発行年月:2003.1
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紙の本
幾何学や物理学の内容についてあれこれ考えるよりも、ファンタジーあるいはSFとして読み通す方が面白い
2009/12/13 10:25
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:萬寿生 - この投稿者のレビュー一覧を見る
1884年ヴィクトリア朝のイギリスに、中等学校長でシェイクスピア学者でもあるアボットといういう人がいて、「2次元の世界」という一般向けの科学書を書いた。伝説の数学ファンタジーと言われ、現在の日本でも翻訳書が出ている。著者はその本の続編としてこの本を書いた、ということです。この本の題名も、主人公である2次元世界の少女の素性も、「2次元の世界」を元にしている。
19世紀末からのここ百年ちょっとで、幾何学や物理学の発展拡大は目覚ましい。その成果が十分に反映されている。多次元空間、フラクタクル、トポロジー、射影幾何学、有限射影幾何学、といった幾何学の話ばかりではなく、後半は、相対性理論、量子論、重力理論、超ひも理論、M理論、の物理学の話題まで展開される。
ヒルベルト、クライン、リーマン等の数学者によって開拓された多種類の幾何学や、幾何学とはなにかまで、その基本的概念や考え方が紹介されている。幾何学や数学と物理学の関連から、上記の物理学にまで話がおよぶ。
3+1次元世界の人間には、3次元以下の整数次元については感覚的にわかるが、4次元以上の多次元空間については理解できない。1.26186次元などという小数点のつくフラクタクル次元などは理解を超えるが、本書でその基本的な考え方は解ったような気もする。もっとも、幾何学や物理学の内容についてあれこれ考えるよりも、ファンタジーあるいはSFとして読み通す方が面白い。予備知識がないと理解できない事項もあるから。しかし、著者の名前と題名からこの本をの読んでみようと手にした人は、数学や物理学に興味がある人であろうから、このようなことは杞憂であり、余計な御世話でもある。
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