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産業政策論の誤解 高度成長の真実 みんなのレビュー
- 三輪 芳朗 (著), J.マーク・ラムザイヤー (著)
- 税込価格:4,180円(38pt)
- 出版社:東洋経済新報社
- 発行年月:2002.12
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紙の本
日本経済論に関する偶像破壊その2
2003/09/20 19:27
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投稿者:子母原心 - この投稿者のレビュー一覧を見る
戦後日本は高度経済成長を達成したが、その過程ではいわゆる「産業政策」すなわち「政府主導の経済政策」が功を奏したといわれる。本書はこれに対する批判を加えている。前書『日本経済論の誤解』の展開がややくどい文章だったのを反省してか、本書は正統的な研究書っぽい調子?で論じている。
産業政策を実施したとされる省庁は肝心な「政策手段」を持っていなかった。政府は手段の行使に慎重だった。様々に主張される「産業政策も」も具体的な「政策手段」か「政策目的」あるいは双方を欠いていた。政策を実施したとされる省庁がその政策行使の「意思」を表した形跡がない。等等だ。
産業政策に関する誤解が流布した「需要と供給」の分析をしている。1960年代までの社会科学研究ではマルクス主義の影響が圧倒的で、マスコミもそれを後押ししていた。また、政策決定に関わる政治家や官僚、業界団体などの先製に伴うレント・シーキングを享受しようとする勢力が存在する。こうした人たちは「産業政策が効果を持った」という通説を欲しているのである。
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