サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

e-hon連携キャンペーン ~5/31

hontoレビュー

ほしい本の一覧を見る

キャラクター小説の作り方 みんなのレビュー

新書

予約購入について
  • 「予約購入する」をクリックすると予約が完了します。
  • ご予約いただいた商品は発売日にダウンロード可能となります。
  • ご購入金額は、発売日にお客様のクレジットカードにご請求されます。
  • 商品の発売日は変更となる可能性がございますので、予めご了承ください。

みんなのレビュー45件

みんなの評価3.8

評価内訳

37 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

この本を読んだのはだいぶ前のことだ。随分評判になった。で、その時感じた違和感はますます大きくなった。いま、落ち着いて考えてみよう

2005/04/04 20:49

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

ここ数年のことだけれど、評論か何かの中で「ストーリーを追う小説の時代が終わって、今はキャラクター小説の時代だ」みたいな文を読んで、あまり深く考えずに納得してしまったことがある。そのとき頭の中にあったのは森博嗣のVシリーズに登場する小鳥遊練無のことだった。たしかに、森の小説は、そのトリックや謎解きを楽しむと言うよりは、一人一人の登場人物を楽しむというのがぴったりの気がした。

それは京極夏彦、舞城王太郎、乃南アサ、北村薫にも多かれ少なかれ当てはまることで、無論彼らは遙かに話の構成と言う点でしっかりしてはいるけれど、私はどちらかというと登場人物そのものに惹かれていた。キャラクター小説とは、そういう登場人物そのものを楽しむものだと思っていたのだが。

この本で大塚が定義するキャラクター小説は、私のイメージとは異なり「キャラクター商品としての小説であり、具体的にはアニメイラスト付きカバーのスニーカー文庫のような小説」をいうらしい。そして、それはTRPG(テーブルトーク・ロール・プレイング・ゲーム)の手法で書かれた小説に近いという。その実例として安田均『ロードス島戦記』をあげ、それを、日本の「私小説」との比較で論じていく。

今までの小説の書き方本と違うのは、TRPGの手法を重視する点。確かに今の子供たちには「小説を書きなさい」というより「RPGを文章で書いてみたら」というほうが分かりやすく、やる気になるかもしれない。また、ガチガチに話を作ってしまうのではなく、あくまで様々な可能性の中から、小説つくりのなかで自然に話を落ち着かせるというのも、その気にさせる。そういう意味で、ゲームを積極的に評価するということが特長だろう。

大塚は、自身マンガに関係しているせいだろう、手塚治虫の漫画作法について詳しく触れる。また、私などから見ればかなり本格的といえる近代文学論も展開する。度々言及されるのは田山花袋『蒲団』であり、新井素子というのが面白い。それから、WTCへのテロと、それに対するアメリカの戦争を期待した当時の私たちの心境を、解き明かすというか吐露する部分も、変に宗教や民族論をかざすよりは納得しやすい。

ただし、ここで紹介される「キャラクター小説の作り方」は、技法的にはオーソドックスな小説の書き方と殆ど変わらなくて、むしろ小説をTRPGを利用して書く方法とでも題した方がいい気がする。それは、もしキャラクター小説が大塚の言うものとすれば、それは明らかに小説の延長上にあるものではなく、ゲームの先にというか、それから派生したものとしか思えないからだ。はっきり云えば読者層が違う。

そして行き着く果てが、「近代文学とはキャラクター小説であった」である。おいおい、キャラクター小説とは「スニーカー文庫」があって登場した「アニメイラスト付き」のTRPG小説ではなかったのか。これは面白い本は、全部自陣に引き入れようとして結局分解してしまった一時代前のSFやミステリ論と同じではないか。要するに、キャラクター小説の定義が曖昧なのだ。

それでもこの本は面白い。それはゲームと小説を隔てるものが、文章と言う皮一枚であり、それ以外には殆ど同じ手法から作られていること。ゲームを通じて小説を書く訓練ができること、ゲームを作るのも意外とローテクなんだということが分かることである。ネットを見てもわかるように大塚の影響力は極めて大きい。とりあえずRPGでもなんでもいい、この本で創造することを楽しむ人が増えることは間違いない。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

スニーカーを媒介としたブンガクへの警鐘を込めた文芸批評

2003/03/11 21:21

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:hybird - この投稿者のレビュー一覧を見る

 スニーカーを媒介としたブンガクへの警鐘を込めた文芸批評。
 コミック原作者としての小説論かと思い読み始めたところ、実はジュニア小説の書き方本であったことには驚いたが、読後の印象としては、ジュニア小説の書き方という名を借りた、著者なりのブンガクへの危惧が纏められた文芸批評。
 書き手・読み手ともに作品の世界観や細部にとらわれ、物語自体が軽視されいる——そんなここ暫くのブンガクの状況を、著者はまさに憂い、死や戦争についての表現方法に対しても警告を発してる。
 また、小説の書き方本という観点で見ると、テーブルトークRPGで磨け、という著者の視点には納得させられる。しかし同時に、面白い小説を書くためには、いろいろ修練が必要なのだな、とも実感。
 興味のある方はドウゾ。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

2004/09/25 19:05

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2005/08/05 00:49

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2005/08/10 00:38

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2005/09/25 13:15

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2006/02/19 17:23

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2006/05/10 22:45

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2006/07/12 23:18

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2006/08/08 13:29

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2006/11/17 23:14

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2006/12/03 18:38

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2007/09/06 02:19

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2008/01/31 23:36

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2009/04/24 20:21

投稿元:ブクログ

レビューを見る

37 件中 1 件~ 15 件を表示
×

hontoからおトクな情報をお届けします!

割引きクーポンや人気の特集ページ、ほしい本の値下げ情報などをプッシュ通知でいち早くお届けします。