投稿元:
レビューを見る
『おもちゃの兵隊の行進』を作詞した方の本。切ない童話でした…。鯨が戦艦に恋をしたなんて胸が張り裂けそうになりました。ぜひ、読んでもらいたい本です。
投稿元:
レビューを見る
戦争って何なんだろうと思った時に、それによって犠牲になるものは、こうゆうものなんだ、と教えてくれた本です。
投稿元:
レビューを見る
どのお話もあまりにも優しく、美しいがゆえに残酷です。
こんなに優しくも悲しい物語を綴ることができる人の心が抱く癒えぬ傷跡とはどのようなものだろうと想像するだけで胸が一杯になります。
残酷な描写が哀れを誘うのではありません。
美しく歌い上げられた綺麗な言葉が描く一つ一つに込められた悲しみと、優しい語り口で語られる残酷な物語が胸を打ってやまないのです。
これを読んで何度泣いたか分かりません。
読むたびに涙誘われます。
投稿元:
レビューを見る
なぜ童話にしたか。
戦争を知らない世代の子どもたちでも読めるように、だ
私も小学生のときにはじめて読んだ。
あまりの衝撃に今でも内容をはっきり覚えている。
ただただ悲惨、ほんとうに。
凧になったおかあさんや、戦艦に恋した鯨の話はとくにつらかった
途中で読みたくなくなった、それでもやっぱり私たちは目をそらしてはならないのだと思う。
震えた。
一生忘れられないだろう童話だった
投稿元:
レビューを見る
語り口調はとても柔らかでおとぎ話のようですが内容は胸の詰まるものばかりです。
どれもよかったのですが、オウムの話が特に印象的でした。
身構えなくてもすんなり読めるので多くの人に手にとってもらいたい作品です。
著者のあとがきも作品に込められた思いが伝わってきてよかったです。
投稿元:
レビューを見る
次の世代にどのように戦争を伝えていくのか。童話という手段は有効なのか。読む前はそのような疑問があったが、読後は童話だから戦争の真実を伝えられないのではないとはっきり理解した。むしろこの「戦争童話集」は子どもたちに戦争の悲惨さやそのとき必死に生きようとした人達のことを強く印象づけるような童話である。
投稿元:
レビューを見る
野坂さんは「蛍の墓」のイメージが強くて、痛くて読めない気がしてた。この童話は、黒田征太郎さんとの絵本と映像でみた事があったけど、改めて文庫で読んでみると印象が変わった。
優しいんだけど、重い。童話調でなんかかわいいとこもあるんだけど、やっぱりずんって重いお話。でもすごく大切なお話。
声なき声をすくいあげて書かれたわたしたちが忘れちゃいけないお話。
小学校の教科書に載せてほしい。
投稿元:
レビューを見る
最初の二篇がとてもすき 絶対にこの雄クジラはしあわせだった 切ない目に遭うに決まっているこのタイトルで、作者はこの雄クジラを幸せにして下さる。死は救いだ、生まれ変わった雄クジラが幸せな一生を送れますよう。
投稿元:
レビューを見る
授業の課題本。大人が勝手に始めた戦争。登場するクジラ、男の子、象、象使い、母子、狼、女の子、少年兵、学生、馬、どれほど戦争に無関係な命が奪われたのだろう。最後のお菓子の木の話は暗く沈んだ気持ちを明るくしてくれた。
投稿元:
レビューを見る
同じ書名でも、此方は自分に合う。昭和18年頃、動物園の動物を全て処分せよという命令が下る。ライオン、シロクマ、ヒグマ、ワニなどの猛獣に睡眠薬入りの餌をやり、それが最後の晩餐。寝ている間に首に縄を巻き付けておいて、彼らが起きたら、勝手に暴れて窒息死。長くてその間7分だったという。最後まで残ったのが象で、仕方ないので餌をやらずに餓死させることにした。死んでいくまでの描写がなんとも・・・。動物全殺命令は空襲になったら動物が暴れて危ないからという理由だったが、真の目的は別の処にあった。是非お読みいただきたい。
投稿元:
レビューを見る
「昭和二十年、八月十五日」で書き起こされる12編の戦争のはなし。平易な文章を心掛けたとは著者のあとがきだが、大人のための戦争を忘れないメッセージが込められた小説だ。悲しい結末が多いのに、不思議に涙することなく読了。そういう意味で「童話」という表現は合っていて、カラリと乾いた悲劇に浸ることができた。他の著作も読んでみたい。