紙の本
どこかなつかしい感じのするケルトの神話
2003/03/16 14:35
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投稿者:Yan - この投稿者のレビュー一覧を見る
ケルト神話というと
魔法使いや妖精が多く出てきて人の信念が理想的で近寄りがたいものだと、ずっと思っていた。はじめに読んだのがイェイツの妖精物語だったからだろうか
サトクリフのケルト神話は竪琴ひきが語るように詩のようにきれいだ。
クールの息子フィンが死んだ父の座であった騎士団の長を取り戻し、騎士団をもりたてて比類のない英雄になり、老いの中で権威を失墜して死んでいくという筋書。
どこかで聞いたことのあるような怪物退治、読んだことのあるような戦いのシーンが出てきて不思議に思った。
それはグリム童話やチベットのものいう鳥、アラビアンナイトなどに影響を与えているような気がしてならない。中でもおもしろかったのは、フィンが犬を怪物から手に入れる場面。コナンという名の大食漢。コナンはケルト人の名前だったか
ホームズの作者、某アニメの主人公…
ディアミッドが死す場面は、呪いから逃れられない運命と言うものを信じているケルトの性を思い知らされた。
フィンの孫オスカがディアミッドをかばって、ケルトの誓いを立てるところがまた感動的だった。命をかけて信念を通すケルトの人々は、再生を信じているからこそ勇敢に戦える。そういう信念を今は魔法と言うようになってしまったらしい。
ハリーポッターで読んだことのある黒魔術がフィンにかけられて彼が命を落としそうになったとき、渡し場で必死に敵と戦った
彼の息子たちに拍手を送りたい。
そしてフィンの老醜は見なかったことにしておきたい。
Yanの花畑
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むかし、アイルランドはエリンと呼ばれ、五つの王国にわかれていた。小王国のあいだの争いや血の復讐を治め、またエリンを侵略者から守るために、フィアンナ騎士団はあった。英雄フィン・マックールは、その騎士団長だった…。人間と妖精がいりまじって紡ぎあげられた、フィンの冒険物語は、ケルト神話の代表的な英雄物語として古くから語りつがれてきた。
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昨日読了した「炎の戦士 クーフリン」が英雄叙事詩的な物語だとすると、こちらは炉辺の民話風。 読み進めている間、KiKi は「フィン・マックール」のお話を読んでいるのか、「アーサー王と円卓の騎士」のお話を読んでいるのか、混乱してしまうことがありました。 どのエピソードも、フィンとフィアンナ騎士団の戦士たちのヒロイックな騎士道精神が主軸にあって、フィン自身の活躍・・・・と言うよりは、彼が統率する騎士団の面々の物語っていう感じなところも、アーサー王の物語とそっくりです。
一般的にフィン・マックールの物語で著名なエピソードと言えば
•若かりし頃のフィンが、ターラの王宮に現れる妖怪を退治して、フィアンナ騎士団のチーフの座(これは元々彼の父親が占めていた座)をかちとったというお話。
•フィンの最愛の妻がドルイド(?)の杖の一振りで牝鹿になって消えてしまったというお話。
•フィンの息子オシーンが、妖精の娘に誘われて、海の向こうの常若国「ティル・ナ・ノグ」に行ってしまうお話。
•その話の後日譚である、人間世界にちょっと里帰り・・・・のつもりのオシーンが、妖精世界とは異なる時間の流れで一挙に老人になってしまう(← って浦島太郎みたい 苦笑) & 妖精世界に戻れなくなってしまうというお話。
•フィンの後妻となるはずだったグラーニアが、彼の腹心の部下・ディアミッドと駆け落ちしてしまい、結果的に彼はもっとも信頼すべき部下を失ってしまう(& ディアミッドを慕う孫との関係もちょっとハチャメチャ)というお話。
の5つだと思うんだけど、これらは当然含まれていて、ついでにそれ以外のあれやこれやのフィン & フィアンナ騎士団のお話を寄せ集めた纏めた1冊っていう感じでしょうか。 そこそこ楽しめるお話のオンパレードで、サトクリフならではの美しい描写に心惹かれるものはあるものの、KiKi の読後感としてはワクワク感に欠けるなぁ・・・・・と。 どことなく素っ気無いと言いましょうか、あっさりしすぎていると言いましょうか、気高さに欠けるとでも言いましょうか・・・・。
(全文はブログにて)
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同じ作者の「炎の戦士 クーフリン」から読みました。最期まで美しく、何より誇りを大切にしたクーフリンとは違い、フィン・マックールは普通の人間、というのが第一印象。特に、若い男女に嫉妬する往年の彼は、誰もを否応なく惹き付ける英雄ではないと思います。
だからこそ、フィアンナ騎士団の面々の絆がはっきりと見えるのでしょう。強くたくましく、でもどこかおかしくて憎めない彼らが、楽しそうに森や野原を駆け抜けていくのが目に浮かびます。
最後に。グラーニアは酷い、ほんとうにひどい。嫌な女です。ディアミッドが可哀想です。
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今のアイルランドがエリンと呼ばれていた頃のフィアンナ騎士団の団長、フィン・マックールの物語。
自分の父を殺した敵(かたき)を許し自身の部下としたり、敵の生き残った子供に情けをかけて我が子のように育てたりする一方、自分の花嫁を奪ったディアミッドはとことん許さず最後はだまし討ちのように殺したりという矛盾に満ちたところが人間くさいと言えばそうなのだろうか。
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おそらく、マイナーな分野の
本に入ると思うのですが
なかなか、面白かったです
登場人物のキャラが、はっきりしていて
活躍していくのが、楽しいです
ゲームで、勇者ものに親しんでいるのなら、
きっとこの展開にはまるのは?
妖精が出てきたりしますが
ファンタジー色は、強くないです
人間に近いです
短編が連なる物語で
壮大な展開ではないですが
それぞれが、つながっていくので
ひとつの物語を読んだ印象でした