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ホラー短編集。
この作者の話は、まぁ、幻想的なものが多いんだけど、今回は益々そういう感じで・・。
私、リアリティーがあるほうが好きになってきたみたい〜。
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やっぱり小林泰三(ヤスミ)は面白いなぁ、と実感する短編集
〈家に棲むもの〉
昔殺人があり、丘の中腹にぽつんと建つ、継ぎ接ぎだらけの家。
そこに住む嫁は、姑がぼけ始め奇妙な行動をするのを我慢しながら、夫の単身赴任からの帰りを待つ。
姑は独り言を言い始め、娘は知らない全裸のお婆さんをちょくちょく見かけだす。
異様に高い天井には照明が届いておらず、そこには何かが棲む気配がある、、、
〈食性〉
極端な肉食性の女性との出会いを経験し、嫌悪感を抱いた雑食性の男性。
その男性は見合いをし、極端な草食性の女性と結婚をする。
食性の違いから生まれる異様な結婚生活。
〈五人目の告白〉
女性、青年、少女、男、それぞれの告白は、それぞれの経験した事件についてなされている。
事件は同一のものなのか、四人の関係は何なのか、五人目の告白を書いてくれと頼まれた男は意外な結末を推理する。
〈肉〉
足が23本ある鶏や、足の生えた陸棲の鱒、10頭分の肉を持つ豚、そんな動物を遺伝子操作によって作り出した助教授。
助手の女性が彼の家に呼ばれ、訪ねた先は全てが肉に覆われた豪邸だった、、、
〈森の中の少女〉
童話「赤頭巾」の設定を生かしたホラー。
昔、森と村の間で何があったのか。明らかになると物語全てが一変する。
〈魔女の家〉
小学生時代の日記を読み返すと、そこには自分が魔女に出会い、通うようになったという記述が見つかる。
昔の自分はその後どうしたのか、今の自分は誰なのか、記憶があいまいになってしまった男が記憶を取り戻すために奮闘する。
〈お祖父ちゃんの絵〉
お祖母ちゃんが若いときに描いたという地下室にある壁画。
その絵を孫娘に見せながら、昔話を始めるお祖母ちゃんの物語は徐々におかしな方向に進んでいく。
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ホラーというよりSF?でもホラー?今回は恐怖とかいつもの設定のスゲー細かさとかより話し自体のウマさ?みたいなのが目立った気がする。。でも最後の方はちょっと微妙ですた。
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ホラー短編集。「五人目の告白」と「お祖父ちゃんの絵」が特にウワッて感じでした。「お祖父ちゃんの絵」…かなり強烈だったなぁ…。
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ボロボロで継ぎ接ぎで作られた古い家。姑との同居のため、一家三人はこの古い家に引っ越してきた。みんなで四人のはずなのに、もう一人いる感じがする。見知らぬお婆さんの影がよぎる。あらぬ方向から物音が聞える。食事ももう一人分、余計に必要になる。昔、この家は殺人のあった家だった。何者が…。不思議で奇妙な出来事が、普通の世界の狭間で生まれる。ホラー短編の名手、小林泰三の描く、謎と恐怖がぞーっと残る作品集。
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小林泰三氏短編(書き下ろし含)
特におぉ!!と思ったのは
『食性』『五人目の告白』
『肉』『魔女の家』
細かい事は言えないが、それぞれ路線の異なる恐怖を描いててすごい。
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○家に棲むもの:ボロボロな夫の実家に引越ししてきた文子たち。姑の不審な行動が目立ってきた。ぶつぶつと独り言をいい、食事を二人分要求し、家 に自分たちの他にもう一人居るという
○食性:「肉食は残酷で野蛮な行為です!」彼女は見合いの席でそう言った。あの易子のことを思い出してしまった…
○五人目の告白:「全部読み終わったのなら、あなたがその続きを書いてね」私と向かい合って座っている女が言った…
○肉:助教授が作り出した巨大な「肉怪」を家に持ち帰って1週間音沙汰が無い。郁美は助教授の家に様子を見に行くことにした…
○森の中の少女:森の奥の境界の向こう側には恐ろしい怪物が棲んでいるんだよ。「母」にそう言われていたけれど、私は森の奥に来てしまった…
○魔女の家:私が子どもの頃書いたらしい日記には「まじょの家を見つけた」と書いてあった…私はそこに何がいたのかを確かめに行った…
○お祖父ちゃんの絵:この絵はね、お祖母ちゃんの一番のお気に入りなんだよ。お祖父ちゃんとお祖母ちゃんの物語になっているんだよ…
暇つぶしには最適。強烈なインパクトはないが全体的に漂う、どんより感は魅力的でした。ただもう少しパンチが欲しかったです。
個人的には最終話が好きでした。
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怖いな〜。ひゃ(嫌)
たまにちと郊外にある古い(築30年以上・決して農家ではない間取り)家がこの辺りにもあるのよ。
想像して読み進めると★増える。女性の方が家にいる機会が多いから怖いかも・・
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ちょっとした空き時間で、気軽に読める短編ホラー。
しかもあんまり怖くないし。
おまけして★3つ。
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正当ホラーなのにそこはかとなく漂うバカ臭。
ああツボだ。大好き小林泰三。
一番好きなのは「肉」。
展開は読めたけど、このオチまでは読めませんでしたさすが!
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あいかわらず、えぐい。気持ち悪い。そしてぞっとする。表題作なんて、そのタイトルだけでぞぞっときたし。これが一番王道な「ホラー」だったかな。
「食性」や「肉」のオチがすごい。笑えるんだけれど、かなりブラック。相当えぐいので好き嫌いは分かれるだろうから、万人にお勧めはできないけれどね……。こんなこと真面目に考えてたら、きっと何も食べられなくなるだろうなあ。そういう意味では、非常に怖い。
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ホラー短編集。世にも奇妙な系のホラーかな。
家に棲むもの、食性、五人目の告白、肉、森の中の少女、魔女の家、お祖父ちゃんの家の7編。短編から中編て感じ。
面白かったのは「食性」と「森の中の少女」
気持ち悪い&怖かったのは「家に棲むもの」と「魔女の家」
シュールだったのは「肉」
「お祖父ちゃんの絵」は気持ち悪いやら怖いやら不安になるやらでびっくりしました。この祖母ちゃんはヤンデレですね。今で言うところのヤンデレなんですね。
もうちょっと長い方が面白いかなぁ。
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ホラーで気色悪いようで、文体が軽いのか、許せるというか耐えられるというか流せるいい具合に微妙なラインを見事に走ってる感じのホラー(褒め言葉)
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2011年3月8日読了。二度目の読書。私が小林泰三にはまるきっかけになったのは「玩具修理者」でなくて実はこっちから。「古い家屋の死角の闇には、何かが潜んでいたら?」「肉を食べる、ということは命を奪うことなのか?」「気がつくと自分の記憶がなくなっていたら?」など、誰しもがふと思いつくような日常的なゾッとする瞬間が、理知的でかつグロテスクなホラー短編集に仕上がっている・・・。この人の長編のどんどんエスカレートしていく感じも好きだが、キレのよさやラスト1行の残す嫌な余韻、豊富なアイデアなどを見ると短編向きの作家なのかなとも思う・・・。どの短編にも「?」と腑に落ちない点が残るのもいい。が、中では分かりやすい「食性」「肉」が好みだな。
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「家を買ったらなんかいた」
肉を食べることは牛や鳥や豚を、
殺してるのと一緒です。あなたは殺害者。
人間は罪を生まれながら持っている。原罪。
罰を受けろ!