紙の本
さかなとねことどっちが強い?心の奥底をくすぐられるナンセンス絵本。
2003/04/08 19:00
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ゆ〜らりこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
のびのびした絵が気持ちいい。ストーリーはここで言ってしまうと読む楽しみが減るので書くのはやめておく。
進化とか退化とかいうのは、どのくらいの年の子からわかるだろうかと気になるけれど案外、わからなくてもこれを読んだことでおぼえてしまうかもしれない。楽しめる本だ。ナンセンスものは、近年は以前よりたくさん出るようになったけれど、あまりにアイデアがひどすぎると思えるものも少なくない。その中で、この本はすっきりと面白い。最初の方でねこがさかなをいたぶっているのが、多少屈折しているがそれがあとで活きてくる。なんでさかなが1匹しかいないのかなどとこの際、野暮なことを言うのはやめよう。
絵とストーリーのつくる絵本ならではの世界がいきいきとしているうれしい絵本だ。
(ゆ〜らりこ/図書館の学校・児童書選書委員会)
投稿元:
レビューを見る
これは面白い!
笑える話ではないのですが、どんどん進化する魚に釘付けになること請け合いです。
ある池に一匹の魚が住んでいました。
その魚を目当てに猫がやってきます。
毎日魚を捕まえては、キスをしたり振り回したりして遊んでいます。
魚はそんな猫が大嫌いでした。
ある日、猫が池にやってくると・・・魚が池から出て尾びれで立とうとしていました。
「進化しようと思って」と頑張る魚を猫は最初はバカにしていましたが、足で走りぬらぬらの歯を鏡で覗き込むまでに進化した魚に、猫は恐怖を感じるようになり・・・。
魚はどこまで進化したのでしょうか?猫はどうなったのでしょうか?
低学年だと怖がるかもしれないので、読むなら3・4年生あたりからどうぞ。
投稿元:
レビューを見る
池にたった一匹しかいないさかなをねこは大事にしています。つっついたり、ふりまわしたり、ほおずりしたり。
そして、池に戻します。
なんたって、一匹しかいない大事なさかななのですから。
さかなはいつも思っています。
「いまにみてろ、ねこ」
最後のイラストがいいんですよ。一緒に月を見上げてね。
優しい色合いの絵もすてき。進化したさかなの姿に子供達は大喜びです。
投稿元:
レビューを見る
小さな魚が「しんか」して大きく強くなって、いじわるしていたネコに仕返し?するお話。
「そろそろたいかしようかな」が好き。
遠目からでもわかる絵が良い。
お話も不思議な展開で、一体この先どうなるのか、ドキドキしながら読める。ネコの驚きが、こちらにも伝わってくる程、良くできてると思った。
3~4年生くらいのやんちゃな時期の男の子などに、ぴったりの絵本だな、と思った。
5年生 11月 6分30秒
投稿元:
レビューを見る
2023年12月6日(水)朝学
6年A組
ドキドキおもしろい話ですが、対人関係や友だちについても考えられる絵本なので、6年生にいいかなと選びました。
ネコと魚しか出てこないのに、表紙には魚がいないので、「なんでだろうねぇ?」と疑問を投げかけつつ読み始めました。
(「魚じゃなくて、恐竜じゃない?」という呟きあり。狙い通り。笑)
どんどん進化していく魚に、子どもたちもびっくりしているようでした。
強くなる魚とドキドキがとまらないネコの様子に引き込まれていました。
「進化」と「退化」という言葉も出てくるので、高学年のほうが理解してくれるかと思います。
ネコの願望でお話が終わるため、読む人によってその後の展開が変わってくるかもしれません。
作者的には、最後のページが結末なんだろうなと思います。
お互いに尊重し合って、友だちでいられるといいですね。
(読み手:M)