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「なぜ人を殺してはいけないのか?」をテーマに話した中学の先生が薦めてて読んだ本。死刑を待つ死刑囚と精神科医を書いた本で、リアルに死刑が怖ろしくなる。いい本だと思う。
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この前、うちの大学に加賀乙彦氏が講演に来られまして、とっても愉快なおじ様でして、興味をそそられて読んでみました。
この加賀さんはキリスト教信者で、死刑制度反対の方なんですが、そのことについても文中で記されています。
講演で「過去の経験を未来に生かしてもらうために」小説を書き、そして若者に読んでほしいといってました。
そのことを念頭に置いて読むと、とても考えさせられる作品です。
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「モリのアサガオ」が良かったら、
コレは外さない小説だと思います。
キリスト教が軸になっている話で、重くて面白いです。
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断念 中・下後2巻。だいたい800ページ。それだけを読もうと思わせるもんがなかった。むしろ上巻450Pをよく読んだと思う。非常に、エンターテイメント性がない、だらだらしている。それを淡々とした筆致と呼ぶのかもしれないが、きつい。きつすぎる。
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数珠つなぎ的な話から書いておくと、この小説は中島義道『哲学の教科書』(http://booklog.jp/users/pn11/archives/1/4061594818)で知った。この本は色々参考文献が載っていて、あとは神谷美恵子とかも載っていたはずだけどよく覚えてない。
最初の100ページくらいは2009年ごろに読んでいたのだけど、そのあと長らく放置していた。雰囲気しか覚えてなかったので、また最初から読んでみた。死刑囚の登場人物が最初から何人もいて、少しずつ彼らがなぜ死刑判決を受けたのかが明らかになってくるものの、主人公が何者かはほとんど明かされず、ようやく上巻の最後のほうで主人公の回想が始まるのでとっつきにくかったのかも。ほとんどが刑務所内での描写で暗く重苦しい感じな分、上巻から中巻にかけての主人公の回想は読みやすかった。
主人公と言ったけど、死刑囚の主人公の他に途中から精神科医(作者の分身?)の視点での部分もあり、この二人が主人公らしい。
「おせんころがし殺人事件」の犯人が登場して主人公と同じ刑務所に収容されている。その他にも実際の事件を題材にしてるのかも知れない。ちなみに、主人公は東大(作中ではT大)出身者で戦後初の死刑判決の被告ということになっているけど、調べてみたら東大出身で戦後初の死刑はオウム事件の被告らしいので、どうも違うらしい。
現在中巻を読み進め中。今度は順調に下巻まで行くと思う。
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重苦しい…あと中下巻あるなんてと思う一方、興味深い。。死刑確定囚達の心理。筆者は犯罪心理学と精神医学の権威、刑務所の勤務医経験もあるそう。死刑囚達にはかなりはっきりモデルがいるらしい。全三巻読み終えないと何とも言えない。生々しい精神描写ないし身体の描写で読むにたえない所と、何とか読める所がある。興味深いのは確か。
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初めて読んだ加賀乙彦で、かつ一番好きな本。
実際にあったアプレゲールと言われる世代のバーメッカ殺人事件を元にした小説。
戦後、正しいと思っていた事が全て覆る、価値観の変わり方は多分私には想像できない。
慶応を出てなに不自由ないと思われた主人公がこのような犯罪を犯したのはその価値観の変遷についていけない、繊細な部分があったのかな?とも思う。もちろん大多数は順応していったわけだし罪は罪なのですが。
加賀乙彦という人は陸軍幼年学校在学中に敗戦を迎えた人だ。
だからこそ、精神科医になったのかな。 ここまで書きかけ。
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上中下読了。かなりのボリュームでしたが、読ませる力を持った本でした。
刑務所の中に方々を描いているのですが、ラストは涙が止まらなかった。
死刑とは人を2度殺めること…という主人公の言葉が印象的でした。
死刑が決まってからその日を迎えるまで、想像を絶する心理状態なのだと思います。
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拘置所医務技官であった著書が実体験をもとに
書かれたもので、
死刑囚の心の微妙な描写が
言葉でうまく表現されている。
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大学生1年生早速授業をサボって読んでいたっけ、懐かしい思い出です。
その頃に読んでいたので、汗のジトっとした印象があります。(当時の読んでいた記憶)
安藤という若い青年の生い立ちから事件を起こすまでが書かれるのえ、てっきりその人が主人公かと思っていた。
群像劇…とまでは言わないが、主人公(に近い)楠本他家雄とその周りの人々のエピソードが並行して進んでいく。
上巻では、終わり1/4くらいが、楠本の回顧録という形で綴られていく。
色んな人の思い(込み/記憶のすり替え)等があるので、何が正しいのかはわからないが、強弱ありながらも話は進んでいく。
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透明感があるのはなぜだろう。
ゆっくりと、時には早く時を刻む死刑囚の監獄。実際の時間の経過は早いのか遅いのか分からない空間での、囚人達の状況、気持ちが自然に描写されている。
人間をあらゆる自由と文明から隔離し、ただ死だけを待つ、、そのために人間の本質がよく見えるからか、この小説には透明感すら感じる。読んでいくうちに感覚が研ぎ澄まされる。なぜか落ち着いてくる。あらゆる感情が波のように現れては消えていく。生とは何か。死とは何か。暗い場所なのに光が見える。絶望なのに希望を感じる。対極なものを見せつけられるともっとそれを比較することができる。悪あっての善。まるで聖書を読んでいるかのような、安息を感じる。
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『帰らざる夏』でも感じだが、作者は物量のある文字を読ませるのが巧すぎる。
筆致は重い上に医学のキャリアに裏打ちされた真実味があるが、数百ページをサクサク読ませるリズムがある。
作者が度々扱う精神の穿孔についての描写がとにかく興味深い。
確定死刑囚と医官で主客が入れ替わる構成。
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本作は、1975~78年に雑誌「新潮」に連載され、1979年に刊行されました。
著者が40代後半に書かれた作品になります。
本作を読んだのは2006年で、当時の私の年齢は45歳位ですか。