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北前船とは江戸時代、蝦夷と北陸、大坂を結んだ和船です。本書を読むと米、鰊、塩、和紙、鉄など各地の産物を藩を越えて運び売りさばく活躍振りがわかります。
本書は意外と活発な江戸時代を垣間見る事が出来る楽しい一冊です。
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I thought they earned a lot of fortune to handle only goods from Hokkaido. I learned a lot about the other products from other places.
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著者は1952年生まれで、読売新聞秋田支局勤務などで記者生活を送り、退社後ライターとして活躍している。
本書の構成は以下の6章で北前船の全体像を平易な文と資料で通読できる肩こりが少ない本。
第1章. 北前船とはどんな船だったのか
第2章. 北前船の収益と船乗りの 稼ぎ
第3章. 和船の技術革新と交易の 基盤整備
第4章. 北前船が運んだ商品
第5章. 頻発する遭難
第6章. 明治以降の北前船
本書の良いところは、著者があとがきの冒頭で「北前船はおもしろい!」と書き込んでいる通り、著者が自分で歩き集めた史料などを楽しみながら一冊の単行本にまとめている。
加えて、巻末にある「関連年表」は天正から明治までの期間を21ページにわたりまとめている。この年表を一覧するだけでも北前船の歴史が掴める。
筆者は淡路島の洲本にある高田屋嘉兵衛公園内の高田屋顕彰館を訪問した際に本書と巡り合った。所用や観光などで地方都市に出かける時には、時間が許す限り現地の大小書店巡りなどでその地方らしい良本をあさるのが楽しみのひとつとなっている。
本書の出版社は秋田市に所在している。日本各地にはユニークな出版社があるものだと再認識しながら買い求め、一気に通読した。北前船の雑学にはもってこいの一冊として書棚に収めた。