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重力ピエロ

重力ピエロ みんなのレビュー

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みんなのレビュー932件

みんなの評価4.0

評価内訳

924 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

ノックの音

2003/04/30 21:50

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:なゆた - この投稿者のレビュー一覧を見る

これは放火事件の話だ。
これは落書きの話だ。
これは家族の話だ。

そしてこれは最強の話だ。

ある連続放火事件が起こり、弟が見つけてきた証拠を元に
父と兄は推理を始める。初めは遊び半分に。次第にのめり込んで。

のめり込むのは、読者である僕たちもおんなじだ。
飲み口の良いカクテルみたいな会話。ストレートで飲み干すエピソード。
圧倒的な力で読者のハートをがつんがつんとノックしながら進んでいく
その響きは、苦しいのか辛いのか切ないのか、きっと優しいのか。

ピエロは重力を忘れて空中ブランコに挑む。
作者のつむぐまっすぐな地平線の上で、僕はこの物語を忘れることはない。
それが傑作ってもんだ。それが最強ってもんだ。

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紙の本

「おもしろい本ない?」と聞かれたら薦めたい本

2003/06/02 01:59

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:とみきち - この投稿者のレビュー一覧を見る

 「おもしろい本ない?」と尋ねられて困ることが多い。普段から本の情報を交換している友人になら即座に答えられるが、何を読んでいるのかもよくわからず、一体本など読むことがあるのだろうかと思われる人に「おもしろい本」と言われて、何を薦めればよいのだろうと。が、しかし、この本はその答えとして最適だ!と読み終えてすぐに思った。読み物としておもしろいので、読書習慣のない人にも薦められるし、力のある作者だという点で、本好きの友人の感想も聞きたい本であるからだ。
 弟の春から「兄貴の会社が放火に遭うかもしれない」と電話を受けた翌日、実際に放火が起きた。春の言によれば、壁にスプレーによる落書きがあれば、その近くで放火が起きるというルールがあるらしい。兄弟で、放火犯人を捕まえようと謎解きを開始する。
 「春は俺の子だよ。俺の次男で、おまえの弟だ。俺たちは最強の家族だ」と断言した父親は、「地味で、目立たず、特技もないが」、凄いと春の兄である私は感じている。そう、このストーリーの核となるのは、母親が未成年にレイプされたことで生を受けた春の出生事情なのである。主人公の勤務する遺伝子の関係の会社、性的なものを嫌う春の性質等と絡んで展開していく。
 というと、くらーい話のようだが、どっこい、全体のトーンは読者サービス満載の劇画調の読み物になっている。目次を見てみれば、それは一目瞭然。細かく章立てされたそのサブタイトルは、例えば「ジョーダンバット」「トースト」「父の憂鬱とシャガール」といった具合。
 極端に性格づけされた多くの人物が作中に登場するが、人間として上質の人と下等な人とに大きく二分されており、上質な人間が下等な人間に最終的に勝利するという、単純な勧善懲悪の冒険物語とも言える。ストーリーを書くとおもしろみが半減するので控えるが、個人的な感想としては、ガンジーを愛し、哲学的な言葉をはき、社会の何からも言動が規制されない、芸術的センスを持った春という人間への作者の強い憧憬が感じられて興味深かった。

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紙の本

最近はね、北上次郎が褒めてる、って聞くとね、それだけでちょっと待てよ、って思うことにしている。やっぱり、今信じられるのは自分の目、というよりは勘かな。結構外しまくるけど

2003/07/06 23:41

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

何が良いって、やっぱブックデザインでしょ。この佇まいを見てミステリを思う人はいない、そういったレベルの本だね。夢のあるカバー写真は三谷龍三、装幀はブックデザインに冴えを見せ続ける新潮社装幀室。その美しさは、完全にクレストブック。本の色合いはポール・オースター、漂う静けさはイアン・マッキュアーンのそれといってもおかしくない。

で、この本、やけに評判が良い。まず文章、少しの軽薄さもなく、緊密なそれは、一種純文学の香りがする。しかも、ミステリ仕立ての割に、あんまりトリックに頼っていない。血、と言うものをテーマにしながら、そこに幾重もの現代的な事件を詰め込んでいく。しかも印象は静か。闇がまとわりつくような感じだ。

舞台は現代の仙台。泉水は遺伝子情報を扱う会社「ジーン・コーポレーション」に勤める独身の男性。1971年生まれとあるから、小説では30の大台に乗ったか乗らないかギリギリのところ。彼には春という2歳年下の弟がいる。春は、母親が未成年の暴行魔にレイプされてできた子供で、当然、泉水と血の繋がりはない。父親は公務員だけれど、今は胃癌の手術のために入院している。十代の頃からモデルをしていて美人で評判だった母親は既にない。

春は、未成年だったために名前も明かされていないレイプ魔の血を受け継いだのか、それとも父の言うように彼の生まれた1973年4月8日がパブロ・ピカソが亡くなった日にあたるせいか、絵画に天才的な才能を見せる美男子だが、自分の出生のせいだろう、性というものに嫌悪感を抱いている。

泉水に、弟から掛かってきた電話は、兄の勤める会社が入っている建物が火事になるかもしれないというものだった。予言通りの火災に遭った泉水は、落書き消しを仕事とする春に予言の根拠を尋ねるが。仙台に連続する放火事件。事件を告げるかのような謎の印。高校以来再び絵筆をとるようになった弟が見せる輝くような才気。そして泉水に近寄る謎の美女。

手抜き気味にキーワードを羅列すると、私立探偵の黒沢、謎の組織、残された文字、遺伝子情報、テロメア、ネアンデルタール人とクロマニヨン、レイプ、ゴダール、ゴルティエ、未成年の犯罪、宙を舞うピエロ、泉水が好きなクロスワード、女子高生に売春をさせる男、仁リッチと自ら名乗る社長。町に氾濫するグラフィティアート。

推理小説としては標準的だけれど、読ませる力はある。なんといっても『オーデュボンの祈り』で、喋る案山子をマジで登場させ、おまけに殺人?事件の被害者にしてしまった伊坂。といっても文章は、舞城王太郎や京極夏彦の、新しい時代を告げるものとは明らかに違うオーソドックスなもの。

伊坂の独自性は、彼がメフィストを舞台にして出てきた作家ではないこと、今、全盛を謳歌する京大を筆頭にした関西勢力(いやあ、今年はタイガースの快進撃があって、もっと気勢をあげてるかもね)ではなく、東北大学(なんと、あの田中耕一さんと同じ、ま、田中さんも結局は京都にいるんだけどね)法学部出身ということにも関係するのかもしれない。リズムで読ませるよりは、じっくり字面を追わせる文章が、ノベルズ作家花盛りに飽いた読者を擽っての高評価、私はそう読む。

だから私は、どちらかと言うと伏線がうまく生きている、ちょっと出来すぎの感がある『陽気なギャングが地球を回す』のほうに肩入れするし、やっぱり伊坂のベストと言えば『オーデュボンの祈り』と言いたい。はやく、その書評が投稿できるようにしてくだせい、お代官様、いや、新潮社さまあ、おねげえだあ。

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紙の本

「本当に深刻なことは陽気に伝えるべきなんだよ」

2003/10/24 21:45

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:nory - この投稿者のレビュー一覧を見る

主人公の男性には2歳違いの弟と癌で入院している父親がいる。弟は母親がレイプされたときに宿った子だ。当時、少年だったレイプ犯を見つけだした主人公は復讐を企てるが、弟の方が先に事を運ぶ。

これだけ重いテーマをこれだけ軽やかに描くことができるとは、首をかしげてしまうくらい不思議である。その秘けつは小説の中に出てくる「本当に深刻なことは陽気に伝えるべきなんだよ」という一点にある。
深刻なことをを深刻に伝えても、人は耳を貸そうとしない。凍り付いた笑顔のピエロの空中ブランコなんて見たくもない。楽しそうに飛んでこそ、そこにある重力は消える。

宿命ともいうべき荷物を背負った家族だが、一番の被害者であった母親も含めて本当に楽しそうに生きている。楽しく生きることによって、宿命を吹き飛ばしている。
実の親と育ての親などど世間はいうが、この父親はあらゆる意味において実の父親だ。たったひとつの違いは遺伝子だけなのだ。どんなときも息子を受け入れ、力になり、守る。しかも軽やかに。これを父といわずして、何をいうのか。

もうひとついえば、兄の名前は「泉水」、弟の名前は「春」である。どちらも英語では「スプリング」だ。ここにも出生はどうであれ、親の公平さが表れている。
そして最後に父はいうのだ。「おまえは俺に似て、嘘が下手だ」と。ここでも父は軽やかに息子を救う。重力を消したピエロのように。

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紙の本

何が彼らを、私たちを救うのか…。

2004/06/30 15:57

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:luke - この投稿者のレビュー一覧を見る

 弟は母親がレイプされて出来てしまった子だった。父親は生む決意をした。そして、母親が亡くなり今父親は癌で入院中である。そんな時、弟がボク(語り手)に街で起きている放火事件と塀の落書きの関係について奇妙な話を持ってきた。謎を追究していくと…。

 …と、まあ、こんなお話であります。兄と弟の関係、どのように二人が現在まで付き合ってきたか、が二人の軽妙な蘊蓄有る会話で浮き彫りにされ、またそれがふたりの存在感を深めています。ストーリーは何となく先が読めてしまう程、謎はあるもののシンプルだと思います。母親のレイプ事件以外に(それを含めても)衝撃的な描写など無いので底に流れているテーマも見えにくく派手な展開も無いので見逃しそうになるのですが、実は重いテーマを抱えています。実はその辺に身を置かないと感動も得られないので、以外と評価の分かれる本じゃないかと思います。

 1997年神戸酒鬼薔薇事件は今思えば新世紀犯罪の幕開けを暗示する事件だったのかもしれません。昨今の新聞では中学生が数十人にリンチされ埋められた死体が発見されたとのこと。アレからもどんな小説をも上回る悲惨な事件がどれほど有ったでしょうか。松本サリン事件の教訓から被害者の人権が守られてきたでしょうか? 犯した罪に見合う罰が加害者に与えられたでしょうか? 少年法は改正されたのでしょうか?
 犯罪は増加し検挙率は低下し善良な市民の安全は脅かされ殺伐とした暗澹たる世界は益々広がってきて、犯罪を抑止する為の手段などとられる事もなく際限なく起きる事件の前でボクらはただ立ちすくむだけなのです。

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紙の本

必要なもの

2007/09/10 12:31

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:夢の砦 - この投稿者のレビュー一覧を見る

前向きな小説である。小説を読む意義は何かと問われれば、答えは幾通りも存在しうるであろうが、「明るく前向きに進んでいくために必要なもの」という解答も許容範囲であろう。現代社会の閉塞感を笑い飛ばすためには、このような小説が今必要とされていると思う。

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2005/01/24 19:10

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2004/09/25 17:41

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2005/09/14 12:11

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2004/09/23 01:24

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2004/09/29 00:12

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2004/10/04 11:03

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2007/05/17 22:49

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2004/10/01 23:41

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