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映画の構造分析 ハリウッド映画で学べる現代思想

映画の構造分析 ハリウッド映画で学べる現代思想 みんなのレビュー

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みんなのレビュー16件

みんなの評価3.6

評価内訳

高い評価の役に立ったレビュー

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2003/10/11 21:14

アメリカと「もてない男」

投稿者:メル - この投稿者のレビュー一覧を見る

映画を用いた現代思想入門。ロラン・バルトのテクスト論やフロイト−ラカンあたりの精神分析などを、映画を使って説明する。たしかに分かりやすい本なのだが、内田氏の以前の本に出てきた話などが含まれているために、本書はそれほど新鮮さは感じられない。

そんな中でも、一つ面白いと思ったことがある。本書のなかで、アメリカ文化・社会に見られる「女性嫌悪」を考察している箇所がある。内田氏は、この「女性嫌悪」はアメリカ特有のものではないかと論じ、それではなぜこの嫌悪が生じたのかということを、歴史的に考察をしている。このあたりの分析は本書を読んでもらうと良いのだが、私が注目した箇所は、以下の部分である。

《私が指摘したいのは、ただ「男だけの集団」に「希少性ゆえに決定権を持つ女」が侵犯してきて、男たちの「ホモソーシャルな集団」の安寧秩序を乱し、多くの男に「選ばれなかったトラウマ」を残したために、「選ばれなかった男たち」が女の悪口を言って、その傷跡を癒すという自己治癒の物語が、ほぼ二世紀にわたってフロンティアの全域で繰りかえし語られたはずだ、ということだけである。》

この内田氏の仮説が妥当かどうか、きちんと考察すべきところであるが、一つの解釈(あるいは物語)として興味深い意見である。この女性に「選ばれなかった男たち」というのは、言い換えれば「もてない男」のことだろう。「もてない男」たちは、もてる男を嫌悪するのではなく、男を選らぶ女を嫌悪する。ここには、決定権が男ではなく女にある、ということが男性中心社会では嫌悪されることなのだろう。それはともかく、内田氏の仮説からアメリカ文化とりわけハリウッド映画は、実は「もてない男」を癒すための文化だったのではないか、アメリカ社会は「もてない男」の社会だったのではないか、とそんなことを想像してしまった。「もてない男」の視点から、アメリカを分析することが可能なのかもしれない。

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低い評価の役に立ったレビュー

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2004/11/27 11:45

胃の腑に落ちない

投稿者:yukkiebeer - この投稿者のレビュー一覧を見る

 衒学的、つまり惑乱的に読者を現代思想でケムにまくという類いの本ではないとは思いますが、現代思想が先にあって、その枠組みの中に強引に押し込むかのように数々の映画を解釈しているという印象がつきまとう本でした。

 例をあげるならば、映画「大脱走」を「父殺し」の物語であるとし、あげくの果てに脱走のためのトンネルを女性器の記号だと記していますが、こうした性的解釈は万人の了解が得られるとは思えません。フロイト好きのかたには受けるのでしょうか。

 さらにいえば映画のほぼラストでスティーブ・マックイーン演じるヒルツが脱走に失敗して独房入りするというシーンがありますが、ここで彼が壁に向かって孤独にキャッチボールする姿を指して、グローブは「空な腔洞(ママ)があって、なにものかを容れることができるという性質を備えた」女性器の象徴だと言い切っています。これは牽強付会ではないでしょうか。

 多国籍の連合国軍捕虜たちの中でもとりわけマックイーンというアメリカ人がドイツ軍の独房で野球の道具を手にしているという場面から私たち観客が感じるのは、(もちろん女性器などではなく)自由を尊ぶ「アメリカ魂」だと思います。欧州にはないスポーツ競技の道具をあえて登場させることの意味はそういうことでしょう。百歩譲って性的に解釈しても、野球はアメリカ的マチズモという男性を象徴している気がします。

 ことほど左様に現代思想に無理矢理映画作品を幅寄せしているかのような、危険牌の匂いが残る一冊です。

 ただし、「若き勇者たち」や往年の西部劇映画では、描かれるはずのものが描かれていないことによってある種の政治的メッセージや歴史的に歪曲された情報が観客に刷り込まれるという解析は、大変有意義だと感じました。映画は我われに類型化された情報(例えばステレオタイプ的な人種観など)を大量に浴びせる装置となりうることをあらためて感じさせました。

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16 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

久し振りに、古い映画を見たくなった。

2003/07/22 23:39

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:栗山光司 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 結構、難しかったけれど、面白く楽しむ事が出来た。内田先生の芸は学者というより職人の見事な手さばき似たライブ感覚ではないか。目の前で思考の実演をしてくれるサービス心のある人なのです。
 彼は映画を語ることで、現代思想を解きほぐしてくれる。
 
 <メディアから提供されるすべての情報は「物語」です。国際政治も経済も社会問題も、どのトピックについても、私たちは物語を通じてしか、それについて知ることも、論評することも、態度決定することも、メッセージを発信することもできません。「物語を排し、真実のみを語れ」というような無謀なことを言う人がいますが、これは世の中の仕組みの分かっていない人の寝言です。/物語を語るな、ということは、知ることも、批評することも、コミュニケーションすることも、すべてを断念せよということです。そんなことはできるはずはありません。>

 先生は哲学を語る場合でも「内田脚色物語」を用意する。この辺りの振舞は共感するところである。私も良く失敗するが、あることを誰かに説明する場合、お話を作って相手を説得しようとする傾向がある。何にも思い浮かばない時は、半ば説得を諦めているし、相手から説得される場合、彼の話しぶりに引き込まれて、分かったような気になる。内田先生はまさに、そのような芸達者な学者なのです。

 この本は三章で成り立ち、一番、難解だったのは第一章の「映画の構造分析」で名古屋大学で行った集中講義を基にしたものである。五日間にわたって、毎日映画を見ては、それを解釈するといった演習だったらしい。ただ、彼の講義は先に結論ありきではない。彼は「観客の参与」ということに興味を持っている。あくまで、学生達と演習の中で立ち上がる「映画の二次利用」、ある映画「について」言説を語り継ぎ、それによって映画を孤立した作品から、ある種の文化ネットワークにおける「不可避のレフェランス」に造り上げて行くような「映画についての神話形成作用」作りに精を出すのである。
 だから、「エイリアン」の分析でも、内田解釈を聴いたからには、使用前、使用後みたいな豊かな映画鑑賞が出来るということだ。このことを彼は、<映画解釈は映画に「神話」的オーラを賦与する作業だ>と記す。
 そんな講釈聴きたくないと、腹立たしく思う人がいるかもしれない。私も他の人に言われると頭にくるかもしれない。「気儘に自由に見させてくれ!」、それが、内田先生だと、ああ、先生の話を聞いてよかった。面白さが倍増したと感謝してしまうのです。「映画は映画解釈が添える神話的要素で売られている商品」と納得してしまうのです。
 ただ、この場合の物語は東浩紀的データーベース型でなく、意味への指向性というか、欲望を持った大塚英志的な物語であり、キャラ小説がオーラーを帯びて立ち上がるドキュメントに居合わせるに似た映画体験なのだ。
 そうであるから、彼の映画解説は、それ相当の緊張感と読解力が要求される。ただ、紹介されている映画はメジャーでお馴染みの娯楽大作である。
 『エイリアン』『大脱走』『北北西に進路を取れ』『ゴーストバスターズ』『秋刀魚の味』『裏窓』『黄色いリボン』『シルバラード』『私を野球につれてって』と、懐かしいものばかりである。読了した時、これらの名作、引用された他の映画も、もう一度、鑑賞したくなった。
 現代思想に興味のある方、映画の好きな方、必読です。彼の「誑しのテクニック」を堪能して下さい。副題は「ハリウッド映画で学べる現代思想」です。

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紙の本

アメリカと「もてない男」

2003/10/11 21:14

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:メル - この投稿者のレビュー一覧を見る

映画を用いた現代思想入門。ロラン・バルトのテクスト論やフロイト−ラカンあたりの精神分析などを、映画を使って説明する。たしかに分かりやすい本なのだが、内田氏の以前の本に出てきた話などが含まれているために、本書はそれほど新鮮さは感じられない。

そんな中でも、一つ面白いと思ったことがある。本書のなかで、アメリカ文化・社会に見られる「女性嫌悪」を考察している箇所がある。内田氏は、この「女性嫌悪」はアメリカ特有のものではないかと論じ、それではなぜこの嫌悪が生じたのかということを、歴史的に考察をしている。このあたりの分析は本書を読んでもらうと良いのだが、私が注目した箇所は、以下の部分である。

《私が指摘したいのは、ただ「男だけの集団」に「希少性ゆえに決定権を持つ女」が侵犯してきて、男たちの「ホモソーシャルな集団」の安寧秩序を乱し、多くの男に「選ばれなかったトラウマ」を残したために、「選ばれなかった男たち」が女の悪口を言って、その傷跡を癒すという自己治癒の物語が、ほぼ二世紀にわたってフロンティアの全域で繰りかえし語られたはずだ、ということだけである。》

この内田氏の仮説が妥当かどうか、きちんと考察すべきところであるが、一つの解釈(あるいは物語)として興味深い意見である。この女性に「選ばれなかった男たち」というのは、言い換えれば「もてない男」のことだろう。「もてない男」たちは、もてる男を嫌悪するのではなく、男を選らぶ女を嫌悪する。ここには、決定権が男ではなく女にある、ということが男性中心社会では嫌悪されることなのだろう。それはともかく、内田氏の仮説からアメリカ文化とりわけハリウッド映画は、実は「もてない男」を癒すための文化だったのではないか、アメリカ社会は「もてない男」の社会だったのではないか、とそんなことを想像してしまった。「もてない男」の視点から、アメリカを分析することが可能なのかもしれない。

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紙の本

胃の腑に落ちない

2004/11/27 11:45

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:yukkiebeer - この投稿者のレビュー一覧を見る

 衒学的、つまり惑乱的に読者を現代思想でケムにまくという類いの本ではないとは思いますが、現代思想が先にあって、その枠組みの中に強引に押し込むかのように数々の映画を解釈しているという印象がつきまとう本でした。

 例をあげるならば、映画「大脱走」を「父殺し」の物語であるとし、あげくの果てに脱走のためのトンネルを女性器の記号だと記していますが、こうした性的解釈は万人の了解が得られるとは思えません。フロイト好きのかたには受けるのでしょうか。

 さらにいえば映画のほぼラストでスティーブ・マックイーン演じるヒルツが脱走に失敗して独房入りするというシーンがありますが、ここで彼が壁に向かって孤独にキャッチボールする姿を指して、グローブは「空な腔洞(ママ)があって、なにものかを容れることができるという性質を備えた」女性器の象徴だと言い切っています。これは牽強付会ではないでしょうか。

 多国籍の連合国軍捕虜たちの中でもとりわけマックイーンというアメリカ人がドイツ軍の独房で野球の道具を手にしているという場面から私たち観客が感じるのは、(もちろん女性器などではなく)自由を尊ぶ「アメリカ魂」だと思います。欧州にはないスポーツ競技の道具をあえて登場させることの意味はそういうことでしょう。百歩譲って性的に解釈しても、野球はアメリカ的マチズモという男性を象徴している気がします。

 ことほど左様に現代思想に無理矢理映画作品を幅寄せしているかのような、危険牌の匂いが残る一冊です。

 ただし、「若き勇者たち」や往年の西部劇映画では、描かれるはずのものが描かれていないことによってある種の政治的メッセージや歴史的に歪曲された情報が観客に刷り込まれるという解析は、大変有意義だと感じました。映画は我われに類型化された情報(例えばステレオタイプ的な人種観など)を大量に浴びせる装置となりうることをあらためて感じさせました。

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2007/01/17 00:06

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2007/10/03 22:43

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2010/01/01 23:09

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2010/10/15 22:55

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2015/03/11 22:28

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2009/01/12 18:45

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2011/05/04 22:22

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2012/10/15 22:44

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2010/08/03 21:28

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2011/12/06 23:56

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2013/03/10 15:18

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