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小川未明童話集 改版 みんなのレビュー

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みんなのレビュー164件

みんなの評価4.2

評価内訳

164 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

大人も子供も

2007/11/05 16:31

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:hachi - この投稿者のレビュー一覧を見る

本書を手にするまで小川未明という作家は、
「名前は知っているけど作品は知らない」作家の一人だった。

表題作が「赤いろうそくと人魚」だったため、
少しダークな大人の童話を書く作家なのかと思っていたら、
良い意味で予想を裏切られた。

25編の短編が収録されているが、ジャンルは現代物、
ファンタジー、寓話的なものなどとバラエティに富んでいる。
しかし、そこには予想していたダークさはなく、
むしろ暖かさや輝かしさを感じるものがほとんどである。
バッドエンドのものでさえ、悲惨すぎるという結末には
なっておらず、そこには小川未明自身の優しさが伝わってくる。

どの作品も短いものばかりだか、読むたびに何かを
考えさせられる内容だ。
また文章も美しく、日本人でよかった! とさえ思ってしまった。

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紙の本

童話は時に恐ろしく

2008/02/13 23:20

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:トマト館 - この投稿者のレビュー一覧を見る

童話は、どんな終わり方をするものでしたか?
わたしは、教訓を明示しつつ、ハッピーに、勧善懲悪を基本に、
たまには軽い皮肉を加えつつ終わるものだと思っていました。
ところがどっこい。
小川未明はこの常識を裏切りました。
すべての話がそうなるわけではありませんが、
教訓よりなにより、ちょっと背筋がぞくっとする終わり方なのです。
これが軽い皮肉どころじゃなく、
なんでそこまで残酷に終わるのか、説明がつかないのです。


こういった点が、小川未明作品を好きになれるかどうかを分けているのでしょう。
児童文学は、ハッピーエンドでなければならない、
という考えもあるのですから。

わたしは残念ながら、こどもの時に小川未明に出会うことができず、
大きくなってから出会いました。
童話とは思えない後味。

でも、おりにふれて読みたくなってしまう
ふしぎな話で、わたしは好ましく思いました。
こども時代に読んだとしても、
恐いけれどもこの後味を忘れなかったと思います。

補足ですが、
「金の輪」のような、これぞ小川未明、というかんじの
ふしぎでこわい話もいいですが、
わたしは、「小さい針の音」のような、
スタンダードな教訓をたたえた話も好きです。
この話の中にある、
「いい人間って、どんな人ですか?」
という問いは、忘れてはならない問いだと思います。

本棚に一冊、こういう異色の童話集いかがですか?

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紙の本

キレイなお話いっぱい。

2007/12/29 20:10

7人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ニッキ - この投稿者のレビュー一覧を見る

こよなく愛するクリエイターの何割かが好きな有名人にこの人を入れる。
「童話作家でしょ?どんなもの?」
図書館に行っても見当たらず「はーいそれ古典コーナー」「ええっこんな昔の人だったの名前がかわいいからわかんなかった!」
訴えたいこともご立派ですが「眠い町」「金の輪」など「ファンタジック。ビューティフル。幻想作家に入れても良くない?」。
「負傷した線路と月」「赤い蝋燭と人形」は「60億人書いちゃダメ言っても書きますよ」なブレイブを感じた。
「なくなった人形」については「そもそも法律ってなんで必要だったっけ?」ずごーん撃ち抜き。
で…「野ばら」について思ったのだが…。
教科書なんかに載ってるらしいけど、当時は「募金しました赤い羽根つけてます」の感で気軽に・誰でも訴えていることだったのかなあ。
もしそうでなかったらこの人の仕事「魂」。

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紙の本

赤い蝋燭がすきで

2015/10/17 10:42

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:misoka - この投稿者のレビュー一覧を見る

童話、特に赤い蝋燭っていう童話がすきで読みたくて購入しました。
短編なのですぐ読めます。
就寝15分を読書にあてると、熟睡するって聞いて、
最近よんでいるのですが、やっぱり童話はほのぼのします。
子供のころの国語の本をほうふつさせる一冊でした。

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紙の本

童話集

2023/12/31 15:04

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:a - この投稿者のレビュー一覧を見る

小川未明さんの童話には全てに教訓があるわけではありません。なにかわけのわからない結末のものもあって、それはそれで純文学的なのかとか思ってしまいます。

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紙の本

大人になって再読してこれもよかった。

2020/11/10 13:59

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:タオミチル - この投稿者のレビュー一覧を見る

子どもの頃読んだ本を再読したくなり手に取った一冊。
収録された童話は超短編で、すぐ読める代わりに、大団円もハッピーエンドも見当たらない。それでも、描かれる物語には独特の美しさはあってどうしても惹かれてしまう。
そして、子供の頃、誰か他人のいる傍でしか読めなかった怖さの意味も理解できた気がします。
未明さんが描いた世界に息づく怖さは、守られるものがない場所へ放り出されてしまうような怖さ。たとえば、人を凍らせるほどの冬の寒さ。何でも飲み込んでしまう荒々しい海。そんな人智を超えた畏怖すべき自然の中に放り出される。
さらに、その畏怖すべきものに折り合いをつけて暮らすことを受け入れられず、自分だけはどうにか逃れられないかとばかり考えてしまうエゴイズム…そんな人間のおろかさまでも描かれている。
世界には、怖さも醜さも、あるものはある。作家は、それを安易に忘れたり見てみぬふりをすることを明らかに望んでいない。確かにこれは怖いお話だけど、いつもココロの片隅に生かしておかなければならない類の怖さで、生きてゆくうえで糧になる怖さだったなぁと大人になった今の読後感。
多作の作家で未読作品は多数。もっともっと読みたくなりました。

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紙の本

ひとりきりで過ごすクリスマスに読むならば…。世界の児童文学に比肩させるより、世界の幻想文学を眺めわたしたとき魅力の本領が見えてくる未明童話。

2003/12/23 18:46

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:中村びわ(JPIC読書アドバイザー) - この投稿者のレビュー一覧を見る

 武井武雄かと思ったら、それを意識したのだろうか、安野光雅氏の絵であった。武井武雄も小川未明も無国籍的な作風によって、あるいは洗練されたモダニズム(しかし古典的な味わいも含むそれ)が、いつまでもどこででも受容され得る力を持ち、輝きを放っている。ワールドクラスとして語られるべき芸術作品たちだろう。
 だいだいとオリーブという色の組合せが好きということもあり(できればどちらも少しくすんでいる感じなら尚好みなのだが)、愛らしい表紙に昔なつかしい「未明」の名を見つけ思わず手に取ってみると、文字も大きく直された改版だった。

 小川未明といえば言うまでもなく、この童話集の一番目にも所収されている不滅の代表作「赤いろうそくと人魚」により日本の児童文学界の巨星として認知されている。だが、「子どもの教育」「子どもに与える本」といった文脈で語られるときには、たとえば新美南吉のように分かり易い筋立ての教訓を含む童話とは異なり、意外に煙たがられるきらいもある。美しく幻想的な話であるものの「向日性」がないことが影響しているだろう。
 子ども向け童話という枠組みで語られ、日本児童文学史の流れのなかに位置づけられること自体に意味があまりないのかもしれない。童話という形式を取った幻想文学として、エドガー・アラン・ポーのような作品、あるいは未明が愛読したラフカディオ・ハーン作品などと比較対照する読み方をしていく方が、魅力の本領をはっきりつかまえられるのではないかと今回思わされた。
 たとえば「赤いろうそくと人魚」「大きなかに」「雪くる前の高原の話」「黒い人と赤いそり」といった作品——ここで各々の筋を説明はできないけれども——そこに広がる世界には、ゴシック的な怪奇幻想性や超常性がふんだんに溢れている。

 また、「黒い人と赤いそり」などは、流氷で流された人びとの亡霊の話だが、まるでケルト民話を読まされたような味わいがある。 
 未明の出身地は新潟県の高田町だ。今は上越市に統合されてしまったが、古い高田の人たちは上越市という名称を決して喜んで使おうとはしないという。残念ながら高田をまだ訪れたことはない。だが、雪と海に閉ざされるその北国の美しい町が、スコットランドやアイルランドというケルトの海、あるいはそこからの移民が多く住むカナダのノバスコシアの島々の美しくも厳しい海に確かにつながっているイメージを、この本の1篇の童話から抱いた。

 800篇にものぼるという未明童話の特徴は、ゴシック的な怪奇幻想性・超常性ですべてが説明つくわけではなく、雑誌「幻想文学」別冊『日本幻想作家名鑑』(1991年発行/絶版)によれば、夢幻的なもの、神秘的なもの、寓話的なものといった分類項も掲げられている。
 そういった作品分類とは別にいまひとつ私が好きな未明童話の特徴を挙げるならば、それは幻想文学にいかにもふさわしい、泡のように消え入る結末である。「その終わりはいったいどういう意味なのか」と疑問を読み手に抱かせる、明確な理解のための説明を欠いた物語の終わりをこの作家はよく用意する。
 そのような結びをした未明作品は、たとえて言うなら、白い紙の対角線に、水をたっぷりふくませた刷毛でさぁーっと水彩絵の具を引いたようなものだ。刷毛を逃がすように流した最後のあたりで、絵の具の色は透明になる。元の絵具の色はもちろん高田の海の色をしている。雪に閉ざされる北の海の、美しい哀しみの色をしている。

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紙の本

一度は読んでみないと

2019/01/21 22:17

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

小川未明という良い童話をたくさん書いた人がいたことは知っていたが、まだ読んだことはなかった。今回初めて読む機会を得た。弟子の坪田譲治先生が「先生は短気だったから長編には向かなくて短篇ばかりだった」と解説で書いているが、その短篇は唯一無比のものあることが読んでいてすぐにわかる。あるタレントが昔、松尾芭蕉がアメリカに生まれていたら、アメリカの景色をみて俳句は浮かばなかっただろうといっていたが、作者に登場する月、星、雪、海なぞはまさしく日本特有のもので、このような景色をもった日本でしか生まれない童話であることがわかる

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グレーゾーンな童話

2015/12/16 15:41

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:夜メガネ - この投稿者のレビュー一覧を見る

たぶん、バッドエンドやグレーゾーンも好ましく感じ始める思春期後期に手に取る人が多い作家の一人ではないかと思う。

「赤い蝋燭と人魚」。

蝋燭が赤いだけでもインパクト大なのに、そこに人魚(マーメイドではなく、和の人魚)。
モチーフとしては知っていたのですが、ちゃんとした話の筋は知らないで
ホラーっぽい印象を抱くのはダメだなと思って読みました。

この話だけこうも哀しい後味を引きずるの?と思ったら、大体全編にわたった雰囲気。
それがこの作家の持ち味。 唯一無二の空気。

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紙の本

2面性

2002/07/18 21:41

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:郁江 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 “人間はこの世の中で1番やさしいものだ”赤いろうそくと人魚という作品の中の一節です。この言葉を読んで 自分自身に問いかけてみる。本当にそうだろうか? 本当にそうなら どれだけ良かっただろう…人間というものは時に優しく そして時におどろくほど残酷な生き物である。 
 ひとり寂しく生きてきた人魚は 自分の娘に希望と夢を託して人間界に産み落とします。美しく成長した彼女はどんな運命をたどると思いマスか?

 25篇の童話がが収められた短編集 これだけあれば あなたの気にいる話もきっと見つかると思いマス。優しくて だけどどこか意地悪な 人間と同じく2面性をもったお話です。

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2004/09/24 21:58

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2005/11/19 23:30

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2005/01/12 02:44

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2005/04/14 16:02

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2005/05/22 20:26

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