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クック初のタイムリミットサスペンス。カウントを刻むスリルの裏で、確実にストーリーは流れていく。謎解きを期待すると肩透かしを喰らう。皮肉なめぐり合わせの終盤もいいけど、そこに引きずり込まれた人物の内面に共感できれば、もっと面白く感じたはず・・・残念。翻訳がいいのか、原文がシンプルなのか、クック作品は毎回読みやすい。海外ミステリ初心者にはお勧め。
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05年2月。サスペンス・ミステリー。
ずっとリストに入っていたけどなかなか読む機会がなかった。
解説によれば、物語の結末まで事件の真相が闇に覆われ、最後の最後になって思わぬ真相が暴露される。
というのが読者の楽しみだそうで。
公園で少女が殺害され、容疑者が拘留されるが証拠物件がなく、釈放まで残された時間がわずか。
物語の展開とは関係のないような人物も登場するが、やがてひとつに結ばれ確かに意外な真相が。
この人の本たくさん出てるので、また機会があったら読んでみたい。
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滅茶苦茶読みにくい。登場人物が多くて、個々の過去とか心情とか交錯するので、もうそこからわかりにくい。各章の頭に、時計の絵があって、それも読みにくい原因になってる。クックじゃなきゃ、絶対途中でやめてた。
公園で八歳の少女が殺され、その容疑者としてホームレスの青年が拘束されたのだが、どうしても容疑を認めず、このままでいくと10時間後に保釈しなければならないというタイムリミットミステリー。
最後に、畳み掛けるように事実が明確になってくる。全く感情を排したような文故か、かえって胸に響いてくる。前半の読みにくさも、この為のものだったのだろうかと思えるぐらいだった。
でも、一般受けはしないんだろうな(苦笑)
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日本での出版が2003年なので、クックの比較的古い作品ではあるが、昔のクックの作品はあまり読んでいなかったので、読んでみたが、やっぱり非常に面白い。少女殺しの容疑者を逮捕したのであるが、その拘留期限が11時間後にせまっている。しかし、容疑者は頑として容疑を否認している。その11時間の間のドラマを扱った作品。一気読みだった。
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殺された少女の容疑者を追い詰める刑事たちの話。
脇役たちやこいつには何の役割があるのだろうとずっと思っていたエディにも、きちんとした背景や苦しみがあるのがいい。
ただ、一度も「姿を見せてない人間」が犯人なのはどうなんだろうか。
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クックと言えばやはり記憶シリーズ。
それに比べたらイマイチかもしれないけど
やっぱりクックはすごい。
少女が殺されてホームレスの容疑者が見つかって
でも何も証拠もなく自白も取れない。
釈放までの十数時間をなんという濃密さで書くのか。
底の見えない容疑者はもちろん
追い詰めようとする2人の刑事、その上の本部長まで
主要人物は深い痛みを抱えていて
しかも、それらがエンドで結びついていくのよ。
夜の記憶みたいな深い重さは無いけど
誰も幸せにならないというものすごく悲しい終わり。
でもこの深さ、読む価値は大きい。
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公園で少女が殺され、その公園に住む浮浪者の若者が拘束される。しかし、証拠はなく本人の自白も取れないまま時間ばかりが過ぎ、拘留期限が切れるまで残り11時間となり……
登場人物それぞれに暗いものを抱えていることが書かれているのですが、登場人物が多いことや、事件の捜査と並行して描く、ということもあってか、登場人物たちの過去の書き込みが少し甘かったように思いました。
登場人物たちの苦悩も伝わってくるものもあれば、そうでもないものもあってマチマチという感じ。そのため捜査の様子もどこか盛り上がりに欠けてしまったように思います。
ミステリとしての一仕掛けはしっかりとあるのですが、結局最初に拘留された若者が何者かよく分からなかったり、刑事の末路だったり、話としてなぜそうしたのか納得のいかないものも多くて、イマイチ乗り切れませんでした。
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登場人物すべてが闇を抱えていて、誰も幸せになれなくて、誰が真実を突き止めるのか最後まで分からない。分かったところで、じゃあアンタどうしてくれるのと叫びたい。何回も読み直した